ホーム > ブログ(日記) > 紳士は働かない - 束田(つかだ)光陽の『経済的自由みっつけ隊


ブログ(日記)

紳士は働かない
2011年12月19日

たまには投資と関係のない話を。。。

最近、「ダウントン・アビー ~貴族とメイドと相続人~」という連続ドラマにはまっています。

1912年イギリス。多くの使用人たちにかしずかれる英国貴族が、娘姉妹しか生まれず跡取り息子がいないために屋敷や財産を手放す危機にさらされる。財産を守るために、婿養子を迎えようと画策するが。。。というストーリーです。

古き良き時代?の英国紳士のライフスタイルや、執事、従僕、メイドといった数多くの使用人たちの役割分担、服装や仕事ぶりと言ったものが垣間見られます。

このストーリーのメインは(おそらく)相続人争いなので、日本で言うならば差し詰め山崎豊子さんの「女系家族」あたりの話、大阪・船場の豪商が突然亡くなり、娘たちが遺産争いを繰り広げ、そこに執事も介入していく。。。という展開かと予想したのですが、これが全然違う。

まず、お金持ちの規模が違います。

大阪・船場の豪商たちも相当リッチで、優雅なライフスタイルを送っていますがあくまでもそれは商売があってのもので、商売が左前になればすぐに身代が傾いてしまうわけです。

したがっていくら遊んでいるように見えても常に商売のことを考えている。

同じ山崎豊子さんの「ぼんち」などでは、足袋問屋の若旦那が毎日のように芸者遊びをしていてもマーケティングを怠らず、芸者さんの足下を観察して足袋の新作を大ヒットさせたりしています。

ところがイギリスの貴族は、そもそも「働く」という概念がない。

広大な敷地と屋敷を管理・運営するだけのために多くの使用人を雇い、その人たちは何の生産活動もしていない。

単に「雇用を生み出しているだけ」なのですね。

これは海外の植民地からの収奪や貿易による多くの利益、そして国内の産業革命といった大きな簿外収入が無いと、とても成り立っていかないライフスタイルでしょう。

かつての大英帝国の繁栄の最後の光を見るようで、感慨深いものがあります。

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ところでこのドラマでは、シーンの所々に印象的な「名台詞」がちりばめられています。

上流階級である貴族の邸宅に、婿養子候補として「中流階級」の母子が移り住んでくるのですが、この「中流階級」というのが本人は弁護士、父親は医者。日本でいったらおそらく上流階級です(笑)

その晩餐会の際に、「平日は弁護士として働いて、週末は邸宅の仕事を手伝います」と弁護士が発言したところ、貴族の大婆様がびっくりした顔で「週末って何・・・?」

貴族の世界では月~金に働いて、週末は休むという概念が存在しないんですね。ある意味、毎日が日曜日。働くことは卑しい階級がすることなのです。

メインの仕事は邸宅と広大な地所の管理、そしてボランティアで病院経営などをする。

このやり取りを見ていた使用人が後で一言、「本当の紳士は働かないのよ。」

(かつての)英国紳士のライフスタイルを象徴する一言でした。


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