株を始めたい人のやっていいこと・悪いこと

株を始めたい人のやっていいこと・悪いこと(前編)

2019年4月2日更新

株を始めたい人のやっていいこと・悪いこと

突然ですが、みなさん株でどれくらい儲けられると思いますか?よく書店で「株で1億円!」などのタイトルの本を見かけますが、実際にそんな額を普通の人が儲けられるのでしょうか。・・・結論からいうと、知識やタイミングが合えば、株で1億円儲けること夢ではありません。

今回は前編と後編に分けて、これから株式投資を始めたいと思っている人に、株式投資の魅力や株の始め方、初心者の人がやっていいこと・悪いことについて解説していきたいと思います。

株を始めたい人のやっていいこと・悪いこと(後編)はこちら

株式投資の魅力

冒頭で1億円を儲けるのも夢でないとお伝えしましたが、それは株のいちばんの魅力、いわゆる値上がり益というものになります。株の魅力はほかにも様々あります。

・値上がり益
→値上がり益とは買った株が値上がりしたときに得られる利益のことです。
・配当金
→会社があげた利益の中から株主に配当するもののことです。
・株式優待
→株主への還元策として、商品やサービスが受けられるものです。
・経済に強くなる
→株式投資には経済ニュースを読みこなすことが欠かせないため、自然と経済に強くなるスキルが身につきます。
・視野が広くなる
→社会・経済・世界の動きに対して(自分自身に関連する問題として)興味を持つことができるようになり、自分の視野が広がります。実際に株式投資を始めてみると、さらに様々な魅力に気づくと思います。

株を買うまでに必要な5つのステップ

では実際に株を買うまでには、具体的にどんなことをすればよいか説明していきます。

ステップとしては5つあります。
1)証券会社を決める
2)証券口座を開く
3)お金を口座に入れる
4)買う銘柄を選ぶ
5)タイミングを見計らって買う

詳細は以下で見ていきます。

ステップ1:証券会社を決める

日本の証券会社の数は約250社あると言われています。250社もあるため、まずどの証券会社にするかを決めるのが大変です。証券会社は大きくふたつのタイプに分けられます。ネットで売買するネット証券と、対面窓口で売買する総合証券です。よく街で見かけるのは後者の総合証券かと思いますが、それぞれどのような違いがあるのか見てみましょう。

ネット証券 楽天証券 マネックス証券 SBI証券 松井証券 大和証券 野村證券 岡三証券 SMBC日興証券

大きな違いは、売買手数料です。同じ株を買っても、ネット証券で買うと手数料が数百円で済むことが多いですが、総合証券で買うと数千円することもあります。一方、総合証券のメリットは、窓口や電話で相談することができる点です。ただし、最終的な投資の判断は自己責任なので、買った株が下がったとしても、証券会社が責任を取ってくれるわけではありません。

手数料のほかに、ネット証券のメリットとしては、24時間ほぼいつでも売買の指示を出しておける点です。総合証券の場合は、取引は証券会社が営業している時間に限られるので、日中仕事をしてる人には不便なケースが多くなります。

どちらが良い悪いではないですが、自分自身で銘柄を選べる人にとってはネット証券のほうが有利なことが多いかと思います。

ネット証券 総合証券 手数料の安さ 相談ができる 注文できる時間

ステップ2:証券口座を開く(特定口座を選ぶ)

証券会社を決めたら、口座を開設します。この際、「一般口座」か「特定口座」のどちらかの口座を選ばなくてはいけません。言葉の雰囲気としては、一般口座を選んでしまいそうになりますが、一般口座を選ぶメリットはほぼありませんので、特定口座を選ぶようにしてください。特定口座は、さらにふたつに分かれます。

「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」です。株式投資で利益をだした場合は、譲渡益も配当金も約20%の税金をとられます。ふたつの口座は税金の払い方の違いで、証券会社が代行して納税手続きをしてくれるのが源泉徴収ありで、自分で手続きをするのが源泉徴収なしになります。

源泉徴収ありのほうが手間がかからず楽ですが、利益が20万円以内であれば納税する必要ない場合でも、自動的に納税されてしまうため、最大で4万円ほど損してしまうことになってしまいます。

ただし、税金を払わなくてよい特別な口座があります。それは少額投資非課税制度、いわゆるNISAと呼ばれるものになります。NISAはどんなに利益が出ても非課税になります。ただし1年間で買えるのは120万円までと決められています。

「120万円まで。最長5年間。」という条件はありますが、値上がり益も配当金などもすべて非課税となります。初心者の方が利用するには、非常に良い制度だと思います。

ワンポイント:株式投資に関する5つのクイズ

ここでちょっとした株式に関する5つのクイズを出します。

Q1:夫の勤めている会社の株を買った。犯罪になる? ならない?
Q2:友達に、「この株が上がるよ!」とおすすめをした。犯罪になる? ならない?
Q3:SNSで根も葉もないうわさを流した。犯罪になる? ならない?
Q4:父親に「任せた!」と言われ、父親名義の口座で売買した。犯罪になる? ならない?
Q5:ひとつの口座で複数人が売買した。犯罪になる? ならない?

いかがでしょう?では正解を説明していきます。

Q1:夫の勤めている会社の株を買った。犯罪になる?ならない?

→A1:犯罪になります。これは、インサイダー取引といいます。
上場会社または親会社・子会社の職員や関係者が、その会社の株価に重要な影響を与える「重要事実」を知って、その重要事実が公表される前に、特定有価証券等の売買を行う行為のことです。これは犯罪に該当します。

Q2:友達に、「この株が上がるよ!」とおすすめをした。犯罪になる? ならない?

A2:これは犯罪にはなりません。

Q3:SNSで根も葉もないうわさを流した。犯罪になる? ならない?

A3:犯罪になります。風説の流布といい、他の投資家に誤った投資判断を取らせる可能性がある相場操縦行為のことで、犯罪になります。

Q4:父親に、「任せた!」と言われ父親名義の口座で売買した。犯罪になる? ならない?

A4:犯罪になります。仮名取引・借名取引といい、他人の名前を借りたり、架空の人ととして取引をすることは犯罪になります。

Q5:ひとつの口座で複数人が売買した。犯罪になる? ならない?

→A5:犯罪になります。仮装売買・馴合売買といい、他の投資家を誤解させることを目的として同一人物や結託した他人同士が同じ時期に同じ価格で売り買い注文を出す行為です。本来は存在しない需給を見せ相場を操縦しようとすることにつながり、犯罪となります。

「知らずにやってしまい、犯罪に手を染めてしまった。」ということにならないよう、気をつけてください。最低限、「自分の口座で、自分が選んだ銘柄に、1人で投資する」ということをしっかり守って運用していきましょう。

ステップ3:お金を口座に入れる

株を購入するステップに戻ります。
次のステップはお金を口座に振り込むことです。いざ株を買いたいと思っても、口座にお金が入ってなければ買えません。ではいくらくらい口座にお金があれば株は買えるのでしょう?


上場している(買える)銘柄数は3,899社※1あります。
3,899社のうち、100万円あれば買える銘柄数は、3,824社※1あります。
3,899社のうち、50万円あれば買える銘柄数は、3,597社※1 あります。
3,899社のうち、10万円あれば買える銘柄数は、1,616社※1 あります。
3,899社のうち、5万円あれば買える銘柄数は、786社※1 あります。
3,899社のうち、3万円あれば買える銘柄数は、447社※1 あります。
※1:数字は、2016年11月4日現在の情報を参照しています。

たった3万円の自己資金でも約500社の中から銘柄を選ぶことができます。そこまで大きな自己資金は必要ないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。大金を用意する必要はないですが、目安としては50万円くらいを証券会社の口座に入れておけば、だいたいの株を買いたいと思ったときに買うことができます。買いたいと思ってから、口座にお金を入れるのでは時間がかかるため、

口座を開いたら、まずはいくらか入金しておくとよいと思います。

ップ4:買う銘柄を選ぶ

ではいよいよ、株を実際に買うステップです。
初心者の人はどんな株を買いたいといきなり聞かれても困ると思いますので、以下にいくつか銘柄をピックアップしました。この中だったら自分は何を買いたいか、その理由も少し考えてみてください。

・2193 クックパッド
・2801 キッコーマン
・3048 ビックカメラ
・3099 三越伊勢丹HD
・4661 オリエンタルランド
・7860 エイベックスGHD
・8165 千趣会
・8170 アデランス
・8306 三菱UFJ銀行
・9984 ソフトバンク

この4桁の数字は、証券コードといって、上場している会社には必ずつけられる背番号のようなものです。

いまピックアップした株は、どの株が良くてどの株が悪いという正解はありません。
実はどの株を選ぶかよりも、どうしてその株を選んだか、の理由のほうが大切です。

こんな選び方はNG

選ぶ際の方法として、やってはいけないものを紹介します。
・人のおすすめ
・雑誌で紹介されてる
・SNSの投稿でみた
・なんとなく

初心者が失敗しづらい選び方

では、逆に初心者が失敗しづらい選び方はどういうものでしょうか?
・なじみがある
・分かりやすい
・流行ってる実感がある
・自分で選ぶ
つまり、他人や雑誌の受売りではなく、きちんと自分で調べて、自分の軸で選ぶのが大事になります。

ステップ5:タイミングを見計らって買う

いよいよ株を買う最後のステップです。
買いたい株を選んだら、その株をどのタイミングで買うかという点も非常に大事です。良い株でも、買うタイミングによっては損をしてしまうこともあるのです。以下は任天堂の株です。2016年はポケモンGOフィーバーで、株も大きく動いたんですが、どのタイミングで買えば儲かったのでしょうか。

任天堂 どこで買うのが正解?

チャートの形によっても、これから上がりやすい、下がりやすいなど判断のヒントは得られます。売買に慣れてきたら、勉強すると株のおもしろさが増すかと思います。

株でトクする人?損する人?

ここまでは、株を実際に買うまでの手順を説明してきました。

手順のポイントを押さえることで、株で儲けることはできるかもしれません。実は株での成功・失敗というのは、テクニックや知識に加え、さらに重要な要素があります。それはその人の性格や、行動のクセになります。

ここでまたクイズです。6問あるので、株式投資家になった気持ちで
はい、いいえの2択で考えてみてください。

Q1:株を買うときは、いつも勘
Q2:目をつけていた株が値下がりして安くなったから買う
Q3:今朝ニュースで、業績好調と報じられた会社の株をすぐに買う
Q4:雑誌で値上がりが期待できると書いてあったので、買う
Q5:株に投資できる資金が50万円しかないので、1社に集中投資する
Q6:著名な投資家がSNSで値上がりすると言っていた株を、すぐ買う

上記の質問に対し、1つでも「はい」で答えた人は危険信号が灯っています。

株で損する人の共通点として「激情」「強欲」「人任せ」「引きずる」などの特徴があります。性格や行動特性をコントロールすることは、株で成功するための必須条件になるので、しっかりと自分の性格や行動のクセを把握しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

株を始めること自体は難しいプロセスや大金も必要はありません。しかし、きちんと「成功」する状態を作っていくためには、最低限の知識と感情・行動コントロールをする必要はあります。是非、しっかりとした知識を身に付けてから株式投資を始めてみてください。

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