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売買で利益を出せない個人投資家におすすめ 投資の王道

著者:新井邦宏
出版社: 日経BP社 (2003/3/29)

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こんな人、こんなシーンにおすすめ

  • 株の売買で儲けより損が多くなってしまう投資家の人
  • 塩漬け株を抱え込んでしまい、途方に暮れている人

転ばぬ先の杖として、株価チャートは優れ物

一言に要約すれば「リスク管理ツールとして、テクニカル分析は必須」が本書の主張です。
著者はテクニカル分析を相場の将来を予想するものとしていません。その時点でマーケットに資産を置くべきか否かを判断するためのツールと考えています。
ファンダメンタル分析ではリスク管理ができない点にも言及し、テクニカル分析を用いたリスク管理をないがしろにしたせいで、多くの日本人投資家が損失の山を築いてきたことに触れています。

テクニカル分析という武器を身につけ、個人投資家としても復活

私は本書を読んだことが転機となり、テクニカル分析という新しい武器を身につけて、個人投資家としても復活できました。

というのも、バリュー投資家を自任している私は、かつてはファンダメンタル分析こそが唯一の正しい手法であり、「チャートは紛い物」と信じて疑わなかったからです。

そんなわけで、強気相場にはめっぽう強かったのですが、弱気相場では相当に苦戦しました。とりわけ、2008年のリーマンショックでは多大な損失を計上してしまいました。「これ以上資金を失えば、個人投資家として終わってしまう」という状況に追い込まれたのです。

背に腹は代えられず、投資の勉強を一からやり直しました。そのとき、はじめて手に取ったテクニカル分析の解説書が本書です。

著者の主張を読み進むにつれ「チャートは紛い物」という自分の偏見がいっぺんに吹っ飛びます。むしろ「リスク管理ツールとして、テクニカル分析を積極的に使うべき」と考えるようになりました。

他にもテクニカル分析の本を何冊か読み、チャートを自分なりに習得できた2012年以降は、年間の損益がプラスとなり安定的に稼げるようになりました。

小型株を中心に手がけている個人投資家にとって、非常に厳しい年となった2018年も、株価チャートから「どう考えても下がるしかない」と判断し、早めに撤退したことが功を奏して、プラスで乗り切れています。

かつての私のように、個人投資家には、チャートを軽視している人もいると聞きます。リーマンショックでの大損が貴重な経験となり、ファンダメンタル分析にテクニカル分析を加えることで、多面的にマーケットを見れるのが自分の強みでしょうか。

そのきっかけを与えてくれたのがこの「投資の王道」です。

書籍の評者

角山 智
ファイナンシャルアカデミー認定講師

1963年生まれ、奈良県出身。立命館大学経営学部卒業。建築資材メーカー(東証1部上場)の情報システム部門、経営企画部門に17年間勤務。2005年角山オフィス設立。個人投資家向け書籍執筆や講演、情報発信を行う。

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角山 智