日本人の礼儀作法は「遠慮の文化」です。遠慮を辞書で調べると、言葉や行動を控えめにすること。同類語には「気を遣う」「心を配る」「気が引ける」いろいろあると思います。
要するに、相手を思いやって行動する、言葉を発する思いやる心でもあるのです。それ自体は、日本人がもつ美しさでもあると思うのですが、もし、人生に少しだけ遠慮をなくしてみたらどうなるでしょうか。私の人生には楽しいことが増えたのです。
有給休暇を取ろう
有給休暇を取りたくても取れないってよくありますよね。私も、友人と旅に出たいと思って誘うのですが「有給が取れない」と返事が返ってくることが多いです。それは有給が取れる以前に周りに遠慮して言いだせないなんです。以前の私がそうでした。私が休んだら誰かに仕事のしわ寄せがいくのではないだろうかと遠慮して。でも、よく考えてみると、私が誰かのフォローをすることもあるし、一時大変でも過ぎてしまえば忘れてしまいます。出来る限り準備を整え、まずは会社に申請してみると、あっさり認められることに。もし、同僚が困る場合には別の日を希望し調整して積極的に休みを取得しはじめました。すると、時間がなくて出来なかった事や、行きたかった旅行にもすんなりできるように。こうして人生を楽しむ機会が増えたのです。そして、職場が有給取得の体質に変わっていきました。
誰にも遠慮しないでランチタイムを
仕事をしていると、お昼のランチタイムは楽しみの一つではないでしょうか。私の職場では給食が支給され、以前はスタッフが仕事の手を止めテーブルに集合。あれこれたわいもない話をしながら食べていました。ですが、どうも気を遣う。話題を振ったり、笑いをとったり、どうでもいい話に相づちを打ったり。ランチタイムは1回1時間、月に20時間を超えます。この時間をもっと有効に使いたいと思うようになりました。それである時、「用事があるので先に食べて」と言って後から一人で食べることに。すると次には、別のスタッフが同じように。ついには、みな好きな時間に食べることになって。各々の休み時間を過ごせることになったのです。皆、内心は一緒に食べるのが面倒だなと思っていたのですね。
好きなものを食べよう
私は自他ともに認める食いしん坊。会社から給食を支給されるのは経済的にはとても助かるのですが、どうも口に合わない。ただ空腹を満たすだけで楽しめないのです。
少ないスタッフの為に配達してくれる業者さんには悪いけれど、食べ残しが多くなりました。これはやはり勿体ないから、お弁当持参を宣言。すると、他にもお弁当を宣言する者がでてきて。いつしか、給食は廃止。今は自由にランチタイムに補助金500円が出るようになりました。「食べることは生きること」どこで、誰と、何を食べるかは人生の楽しみの一つです。今日は、イタリアンの気分じゃないのに、誘われたから合わせてしまうあなた。時々はやんわりとお断りして好きな物を好きな場所で食べてみましょう。
遠慮するのをやめてみよう
先日長年のブロ友さんに住所を聞かれました。以前お会いしたこともあって仲良くさせて頂いています。以前聞かれたときもお野菜を送ってくださるお話を、私はお手間をおかけするので遠慮して教えなかったのです。今回はお言葉に甘えて教えると、さっそく頂きものだという好物の日本酒を送ってくださったのです。中にはメッセージが「やっと教えてくれたぁー」と。私はプレゼントをするのが好きなのに、されるのは気が引ける。友人に対し遠慮という「距離」をとってしまっていたと少し反省しました。これからはどんどん厚かましくなっていこう。時には、遠慮をやめてわがままを言ってみる。やりすぎはいけませんが、意外に傍からみればなんてことはなかったりするかもしれません。誰にも遠慮しないで自分の気持ちに正直に好きにしてみる。すると自由で楽しいことが増えるのではないでしょうか。