
ああ終わった。しんどかった。仕事が終わり歩いて5分ほどのバス停まで歩いていると、自分がへとへとになっていることに気づいたのです。足取りは重く、のろのろと歩きやっとバス停に着きました。あれ?こんなことあっただろうか。
これまで、もっと遅くまで大変な仕事をしたこともあっても、これほどまで疲労感を感じなかった。家に戻って夕飯をすました後にパンやケーキを作る元気もありました。
ぐうたら主婦に転落
元々体力のあるほうで、疲れたり、へばったりしても少し休めば回復していました。それが最近はどうも回復が遅いように思うのです。それでも、家に帰れば夕飯の支度が待っています。
あんまり遅い時間に食べると体にはよろしくない。玄関からキッチンに直行して休む暇もなく支度にとりかかる。
「いただきます。」のあいさつでやっと一息つける。食べ終えて直ぐに洗い物を済ませればいいものを、ちょっとソファーに横になる。ふと目を覚ますと、傍らには愛犬。時計は午前2時を過ぎている。「いけないいつのまにか寝てしまった」
愛犬を抱きそろりとゲージに戻し、私は静かにお風呂に入る。有難いことに洗い物は娘が済ませてくれたようです。それから布団にもぐり数時間眠るという。以前なら考えられないようなぐうたらぶりです。
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おおらかなシルバー世代
目覚めはすっきり、朝の愛犬との散歩では身も軽く1時間ほど犬との時間を楽しみます。
うちの近くでは朝のラジオ体操をしています。私も以前参加していたのですが、主催者はおらず、神社の広い境内にラジオを持ったシルバー世代人が集まり、時間になるとラジオ放送に合わせ好きな場所でリズムに合わせ体操を始めます。
その放送を無断で拝聴して私も体操をしていました。終われば静かに解散。今では境内の外にまで人が集まっており、それはゆるゆるな感じの集まりが魅力なんじゃないかと思うのです。
そして、大きな公園の遊具ではシルバー世代がベンチで腹筋したり、ペダルを踏んだり、鉄棒にぶら下がったりと自分なりに筋肉を鍛えておられます。ジムに通えば会費もかかるし、煩わしい人間関係もあるでしょう。
朝のひと時、子供に代わって公園を利用する、発想が自由でおおらか。シルバー世代ののんびりとした日常の一部を垣間羨ましくなりました。
頑張れません
これまで、仕事と家庭の両立を、自分でも褒めてあげたいほど頑張ってきました。45歳で正社員として働き始め、雨が着て降ってもカッパを着て自転車にまたがり30分こいで通勤していました。
人件費を浮かすために、退職者の補充なしで仕事をカバーしますと自ら買って出て数年。
けれど、年々能力は低下。「頑張ろう!」と奮起する気持ちはもうどこへやら。「もう、そんなに仕事をこなせません」と社長と話し合い、パート社員を入れてもらいました。
自転車通勤を辞めて5カ月。バスと電車でのんびり通勤。くたくたになったら躊躇なくタクシーを使うことも。
「本日休業」宣言
今年より、週に一度「本日休業」とキッチンに立たない日を宣言しました。家族と連絡を取り合って外食にするか、デリバリーやテイクアウトで済ますようにしています。
これは家族にも好評で「明日は何を食べる?」と前日から聞かれることもあります。休業の日は、夕飯のメニューに悩まされることもなくて仕事に精も出ます。
楽しく外食した後の自宅でのんびりくつろぐ時間は気分もいいものです。
ゆるゆるの自分も好き
来月8月で55歳になります。目立った更年期障害の症状はありませんが、頑張れなくなった自分をひしひしと感じています。
インスタやブログで目に入るおいしそうな手料理や手作りスイーツ。まるでモデルルームかのように整えられたリビングの風景。そんな同世代の主婦の情報発信を見て「だめだなぁ私。怠けている」なんてチラっと思ったりします。
いやいや、怠けているのではなく、ゆるゆるに生きている。そしてそんな自分も好きである。そう思っています。