先日、東京へ出張の日はあいにくの雨模様でした。実は雨が大嫌いなのです。靴が濡れ洋服も多少は雨に濡れたりするではありませんか。それが本当に嫌いなのです。東京に着くと雨足がひどくなり、走っていたタクシーに手を上げ乗せてもらいました。「ああ、助かった」と思わず言葉が出てしまいました。
家からバス停まで徒歩5分。ひどい雨の日にはその道のりでずぶ濡れになることもあります。駅に直結のタワーマンションの住民が羨ましくて仕方がありません。という話を以前職場でしたところ「雨に濡れたら溶けるんかい!」と、突っ込まれ大爆笑したことがあります。
10年前、憧れの正社員になった45歳の時、交通機関を使うと片道1時間程度の距離を自転車通勤していました。電車を待つ時間、乗り継ぎ、会社まで歩くその面倒臭さが嫌でした。それよりは、スポーツサイクルを颯爽と走らせるカッコイイ女性をイメージして、自分もそうなりたかったのです。雨の日には緑色のカッパ着て、長靴を履いてスポーツサイクルにまたがり漕ぐ。はじめの頃は路面を滑って転倒したことが何度かありました。そんなことが出来た理由、エネルギーはなんだったのかな?と思い返すことがあります。今から思えば「頑張ることで人生を変える」と思っていたのかもしれません。
あれから10年、ふたたび人生を見つめなおした時に、まず自分のしたくないことから手放していきました。それは、自転車通勤でした。職場も変わり通勤時間は片道30分にはなっていましたが、暑さが厳しい夏には汗だくになり、寒さが厳しい冬には北風で頬が冷たくなり、日が落ちた暗がりに自転車を漕ぐと哀しい気持ちになりました。そんなこと何年も続けて、それでも「もう自転車には乗りたくないな」と思い処分しました。
その代わりに電車通勤になりました。交通機関を使うと片道40~50分。大嫌いな雨の日が続くと、心底気持ちがブルーになり、タクシーで通勤したことも幾度もあります。「今日は天候が悪いのでゆっくり来てください」という風にできないかな?と真剣に考えたほどです。台風だって出勤するのに雨の日くらいで大袈裟な。と思われるかもしれませんが、このまま後何年もこの生活を続けたくはないな、と思ったのです。
「雨の日に無理して働かなくていい生活がしたい」という小さな願望を持ちました。その為にはどうすればいいのか、考えるようになったのも会社員生活にピリオドを打てた要因の1つです。私はフリーランスで働く選択をしましたが、自宅でできる仕事を探してもいいし、フリー出勤の会社だってなくはない。方法はいくらでもあるなと思いました。
一度選択してしまった人生を見直すことは、会社員生活ではなかなかできません。なにせ、あっという間に毎日が過ぎていき、1年が終わるのですから。けれど、なにか「嫌だな」と思うこと「あれ?おかしいな」と感じることを見過ごさないで、考える時間を作ることは大切かなと思います。
あんなに嫌だった雨の日の東京出張。少しも気分はブルーではありませんでした。好きなことを仕事にしていると、少々の雨なんてへっちゃら。ほんとは雨が嫌いではなくて、あの仕事が嫌いだったのかもと思う今日この頃です。
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人生を変えたいときに、まずしたくないことを手放してみた
2019年12月7日
この記事のライター
中道あん
Ameba公式トップブロガー。「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。https://ameblo.jp/aroundfifty50/
45歳で再就職し自立。2男1女は成人し、要介護2の実母は有料老人ホームで暮らす。同世代の女性に向け日々の暮らしのあれこれをブログに綴り、実りある人生を歩んでいけるようなライフスタイルを発信。著書に50代、もう一度「ひとり時間」(KADOKAWA)。
2019年2月フリーランスに転身。Eittoness美人のブログ塾やセミナー、Eittoness美人be塾を開講。https://peraichi.com/landing_pages/view/eittoness