古風な懐紙を今風に使って素敵な女性に

2019年4月27日

それは、いつもお世話になっている和食料理店の大将からお誘いを受けて企画をした「天然のクエ鍋を堪能する会」でのことです。女性ばかりが集まってクエ尽くしのお料理と一緒にお酒を和やかに楽しむ会。会費は当日開始前に私が徴収係りとなって集めました。事前に会費について詳しく説明していなかったせいもあって、参加者の皆さんはお金をそのままお財布から出されていました。おつりがあれば私もお財布からだして直接渡しました。このことに何の違和感もなかったのですが、おひとりだけ懐紙にはさんで渡してくださったのです。その様の美しいこと。
 
「懐紙」というと、まず何をイメージするでしょうか?茶道をする人の必需品。お茶の席で菓子をのせるお皿にしたり、お茶をただいた後に茶碗の飲み口を拭いたり、食べきれないお菓子を包む時など。お茶の席ではなくてはならない道具の一つですよね。茶道に縁遠い私には普段の生活に馴染のないものでした。
そっと差し出された会費を受けとった時、心にグッときたのです。さりげない所作に、そのお人柄が映し出されるようで、なんて美しいマナーであろうかと魅かれました。日本酒の美味しさと、文化をもっと知りたい、知って欲しいと「日本酒を嗜む会」を主宰しております。日本の文化を…と唱っているわりに、このような古風で日本的マナーを心得ていないなと反省をしたのです。支払うお金は新札でという習慣にしていますが、この心使いも習慣にしたいと、次の日早速買いにでかけました。
さて、懐紙はどこに売っているのでしょうか。デパートの茶道具売り場には必ず置いてありそうです。近所の文具店にはあいにく置いていませんでした。ショッピングセンターのリビング用品売り場で、若い定員さんに尋ねてみると「かいし?」とそれ自体を知らなかったのです。別の定員さんは「地下食料品売り場に置いているかもしれません。」と。いったい何と間違えているのかしらと可笑しくなってしまいました。2店舗目のリビング店でやっと見つけることができました。
 この懐紙、皆が着物を着ている時代に、今でいうポケットテッシュのようなものだったのだろうなと想像しました。そうならば、かしこまった使い方だけでなく気軽に日常に取り入れたいと思いました。

ノマドワーカーにコーヒーはつきものです。紙ナプキンがない時にコースター代わりに。夏になれば冷たい飲み物を飲むようになります。グラスに水滴がついて持ちあげると滴り落ちるのを拭きとるハンカチ代わりになります。 ちょっとデスク周りを拭いてみたり。ランチの時には箸置きの代わりに。指先が汚れた時にもナプキン代わりにもできます。
会社に勤めていた頃、頂いたお菓子を配り分けるときに、テッシュをお皿の代わりにしていましたが、柔らかすぎて頼りなかったのです。その点、和紙で作られている懐紙はシャンとして小分けに最適。一般的な真っ白なものでもいいですが、可愛い柄の懐紙に乗せられたお菓子を見ると、忙しいオフィスも少しは和むのではないでしょうか。オフィスで活用すれば一目置かれる女性になれるかもしれません。 
古風な懐紙ですが、今風な活用法を考えてみると使えるアイテムだと実感しました。保管用の懐紙入れは美しい織物で作られたものが定番です。母はちりめん織の懐紙入れに通帳を保管していました。懐紙入れの用途もアイデア次第で様々ありそうです。主流の織物にこだわらずに自分流の懐紙入れを購入しました。バックに懐紙入れを携帯して素敵な大人の女性を目指したいものです。

この記事のライター

中道あん

Ameba公式トップブロガー。「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。https://ameblo.jp/aroundfifty50/
45歳で再就職し自立。2男1女は成人し、要介護2の実母は有料老人ホームで暮らす。同世代の女性に向け日々の暮らしのあれこれをブログに綴り、実りある人生を歩んでいけるようなライフスタイルを発信。著書に50代、もう一度「ひとり時間」(KADOKAWA)。
2019年2月フリーランスに転身。Eittoness美人のブログ塾やセミナー、Eittoness美人be塾を開講。https://peraichi.com/landing_pages/view/eittoness

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