成功から学ぶか、失敗から学ぶか。

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「失敗から学ぼう」。

誰もが一度は、そんなアドバイスを聞いたことがあるはずです。

誰かの後悔や反省をもとに、同じ轍を踏まないように次への行動に生かしていく。こうすることで、自分が同じ失敗をするリスクはぐんと減ります。

でも実は、経験者から学べることは、大きくもうひとつあります。

それが、成功するための学び。

成功者の体験やその姿そのものから、「現状より飛躍する」ための考え方やふるまいを学ぶこと。失敗から学ぶことが”守り”のための学びだとしたら、こちらは“攻め”の学びといえます。

例えば、スポーツを上達したいとき。願うとき、お手本を見ずにやるよりも、オリンピックのメダリストの型や技を真似るほうが、上達のスピードはずっと早いはずです。

「失敗から学ぶ」と「成功から学ぶ」、学びには2種類あります。そして大切なのは、この2つのどちらもが必要だということ。安定した成功を願うなら、リスクを最小化しながら攻める。”守り”と”攻め”、どちらもが欠かせないのです。

ところが、お金についてはどうでしょうか。

これまでお金の学校の運営を通じて50万人を超える受講生を見てきましたが、特に日本人は、ことお金のこととなると過剰に守りに偏ってしまう傾向があるように思います。

確かに、お金での”攻め”、つまり資産運用にはリスクがあるのも事実です。”守り”に徹すれば、お金を減らさずに済むかもしれません。

しかし、とりわけ40代以下の世代にとっては、公的年金をあてにしているだけでは将来、お金が足りなくなるリスクがあるのが現実です。目の前の「お金が減るリスク」を案じてばかりいると、かえって「将来、お金が足りなくなるリスク」を増大させる結果になってしまうのです。。

“攻め”のお金の学びは、これからの時代を生き残っていくために、ますます求められてくることでしょう。

攻めることをせず、守りを極めるだけで勝ち続け、チャンピオンになれたボクサーは、この世に一人もいないのです。

著者プロフィール

泉正人

日本初の商標登録サイトを立ち上げた後、自らの経験から金融経済教育の必要性を感じ、2002年にファイナンシャルアカデミーを創立、代表に就任。身近な生活のお金から、会計、経済、資産運用に至るまで、独自の体系的なカリキュラムを構築。東京・大阪・ニューヨークでスクール運営を行い、義務教育で教わらない「お金の教養」を伝えることを通じ、より多くの人に真に豊かでゆとりある人生を送ってもらうための金融経済教育の定着を目指している。

『お金原論』(東洋経済新報社)、『お金の教養』(大和書房)、『仕組み仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書は30冊累計130万部を超え、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。

ファイナンシャルアカデミーグループ代表。
泉自身が講師を務める月額動画コンテンツ
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