
前章で説明したノンバンクの中でも、昨今特に問題となっているのが消費者金融の存在です。
手続きが簡単で借りやすいのが、この消費者金融です。
消費者金融でのキャッシングカードの申し込みは「無人契約機」で行われます。画面の指示に従って回答し、運転免許証を読み取らせるなどの簡単な手続きを行えば、30分程度の待ち時間で審査が終了します。
カード発行後は、ただちにお金を借りることができます。また、審査申し込みはインターネットからも可能です。
テレビで頻繁に、人気タレントを起用した消費者金融会社のCMが流れていることも、借りやすいと感じさせる要因のひとつかもしれません。
しかし、消費者金融は利息が高く、返済が一度滞ったり、収入が減ったりすると返済が計画どおりにならなくなってしまうという明確なデメリットがあります。もしも万が一利用する際には、必ずこの点に留意するようにしてください。

消費者金融などの貸金業を営む業者は、財務局または都道府県への登録を行う必要があります。また、登録番号を事務所や広告に表示する必要があります。しかし、中には登録をしていない貸金業者もいます。
それらの業者のことを「ヤミ金融」といい、次のような特徴があります。
●金利が高い
●元金が減らない
●返済期間が短い
●「審査不要・即融資・低金利」などの甘い言葉で釣る
「甘い言葉にはウラがある」。できるだけ近づかないこと
ヤミ金融の金利は「トイチ(10日で1割)」「トヨン(10日で4割)」など、法外です。後の貸金業法の項目でも説明しますが、これは一般的な消費者金融の金利の比ではありません。
そして、返済が滞れば、脅迫まがいの厳しい取り立てを受けることになります。
【トヨンで10万円借りた場合】40%÷10日間×365日=年利1460%
10万円の借入金が、1年後には156万円に膨れ上がります。恐ろしいですね。
最近では、従来のヤミ金融より金利がやや低く、暴力的な雰囲気のないソフトなヤミ金融も増えています。
社会人は「危うきに近寄らず」で過ごすべし
1人の社会人として仕事で成功するためには、社会にある落とし穴の存在を認識し、近づかないようにする努力をしましょう。