開校20周年を迎えた今日、想うこと。
「お金の知識を、なぜ学校では教えてくれないのだろう。」
私の頭の中によぎったそんな疑問から、ファイナンシャルアカデミーは生まれました。
そして今日、ファイナンシャルアカデミーは創立20周年を迎えることができました。60万人を超える受講生の方々、難しい金融知識をわかりやすく教える講師の方々、そしてスタッフやこれまで支えてきてくださった方々に、心から御礼申し上げます。
20年前、私は、「自分が学びたい正しいお金の知識を、誰もが学べる場を作りたい」という想いでファイナンシャルアカデミーを立ち上げました。
「金融経済教育」という言葉すらなかった、20年前。
「マネースクールを運営している」と自己紹介すると、いかがわしく思われるのが当たり前でした。そして、数え切れないほど「お金を払ってまで、お金のことを学ぶ人がいるの?」と言われて続けてきました。
それでも今まで続けてこれたのは、私自身がお金に苦労した経験と、お金の勉強を通じて自らの人生が大きく変わった経験があったからだと思います。
私も含め、「お金のことを人前で話すことは良くないことだ」と言われて育ってきた人は多いと思います。
私たちの多くは、お金について学校で教わることもなく、家庭でも貯金以外の扱い方を教わることもなく、ほとんど無知な状態で、20歳前後で信用経済の中に放り出されます。そして、突如、初任給として、約20万円という、それまで扱ったことのない大金を毎月、手にすることになります。
気が大きくなってパーッと使ってしまう人。
贅沢をしているつもりはないのにいつの間にか生活費で消えてなくなる人。
とりあえず将来のために、と貯蓄に励む人。
手にしたお金をどうするかは、まさに人それぞれ。
「正しいお金の扱い方」を教わっていないので、それぞれが自己流でお金と付き合い、その積み重ねで人生が大きく分岐していくのです。
お金と人生のつながりは、「切っても切れないもの」という一言では言い尽くせないぐらい、深いものです。
世の中に存在する、振込詐欺や保険金詐欺、金銭トラブルでの傷害事件、遺産相続争いや慰謝料請求訴訟、政治家の公費不正利用、利益水増し等の不正会計事件、業務上横領、年金改ざん問題、そして国の財政問題。これらはすべて、間違ったお金の扱い方が元凶となっています。
一方で、自分にとって価値あるお金の使い方を知り、資産運用で資産を増やし、周りや社会に貢献できるお金の使い方ができれば、一人ひとりの人生はより充実したものになり、社会はよりフェアになり、幸せな循環を生み出すことができます。そうした無限の可能性を秘めているのが「お金」という存在であり、「お金の教養」なのです。
「金融経済教育」という言葉すらなかった時代から20年の時を経て、2022年4月から、高校の家庭科の授業で金融教育が義務化されました。社会に出る前にお金について学ぶことの大切さに、ようやく社会が気づき始めていることをとても嬉しく思っています。
でも、すでに大人になってしまった私たちは、高校生のように自動的にお金について学ぶチャンスを得ることはできません。人生100年時代。子どもたちには80年の人生が残されているかもしれませんが、私たち大人にだって、50年、60年の人生が残されています。
お金を人生の味方につけるのは、今からでも遅くありません。
働いても働いてもお金が貯まらない。
いい大学を出たのに、思い描いていたような水準の生活ができていない。
将来が不安で、夢に向かってチャレンジできない。
こうした悩みが少しでもあるなら、自分の力で、お金について学ぶチャンスをつかみに行きましょう。
お金で幸せが買えるわけではないけれど、お金について学べば、確実に、人生の選択肢を増やし、可能性を広げることができるのですから。
Think Money. Think Life.
お金について考えることは、人生について考えること。
私たちファイナンシャルアカデミーは、21年目のこれからも変わることなく、世の中に「お金の教養」を広げるための金融経済教育を続けていきます。