株式投資にチャレンジ

自分に合った株の投資スタイルを知りたい。気をつけるポイントは?

2020年9月1日

2024年10月1日

株式投資にチャレンジ

株式の投資スタイルというと、短期か長期といった期間について注目されますが、一番大切なことはどんなスタイルなら「投資を楽しめるか」ということです。今のライフスタイルを重視するか、速く資産形成をしたいのか、性格や好みによっても変わります。今回の受講生の質問は、投資スタイルに関する質問です。

【受講生の質問】
自分に合った投資スタイルを決めるにはどうしたら良いでしょうか?

株式投資の情報を調べていると、さまざまな投資スタイルの解説がありますが、どの投資スタイルが自分に合っているのか、初心者に向いている方法はどれなのか分かりにくいですよね。

そこで、自分に合った投資スタイルを探すヒントや、投資スタイルの特徴を解説します。

「投資を楽しむ」という視点でスタイルを決定しよう

どのような投資スタイルを実践するにしても、「自分が楽しめるかどうか?」を重視してください。なぜなら株式投資などの資産運用は自己責任でしなければならないからです。そして本業とは違っていつでも始められる反面、嫌になったらすぐに辞めてしまう可能性が高いのです。

したがって自分に合った投資スタイルを見つけて続けていくことが株式投資に成功する確率を高めるのです。

ライフスタイルを重視して投資スタイルを決める

ご自身のライフスタイルに合った投資法で始めることも重要です。例えば日々の相場を観察する時間があるかないかで、できる投資スタイルは変わります。昼間は仕事で相場が見れないビジネスパーソンは中期・長期投資をおすすめします。一方で自由業の方は昼間に時間を作って短期トレードにチャレンジしやすいのです。

性格や好みで決める

ご自身の性格も投資スタイルを決めるうえで大きな要素です。投資で利益をすぐに得たいか、時間をかけて得たいか、チャート分析が好きか、業界分析が好きか、それから数字やデータに強いか、流行する商品に敏感かどうかなど人によってさまざまです。

自分の性格や好みに合った投資スタイルが見つかれば、投資を楽しくかつ、続けやすくなります。

どのぐらいの時間でどこまで資産を作るか?

誰でもできるだけ短期間で大きな資産を作りたいものです。だからといって短期の株取引で早く資産を作れるとは限りません。長期投資の方が時間はかかりますが大きく利益がとれる可能性があります。例えば、投資の神様とも呼ばれ、資産9兆円とも言われるウォーレン・バフェットの投資スタイルは長期投資です。

初心者であれば短期と中期を組み合わせた投資を繰り返し、投資経験を積み重ねたうえで、自分の投資スタイルを確立していく方法をおすすめします。

次に投資期間ごとの特徴について解説します。

投資期間の特徴1:短期投資とは

短期投資とは1日(以内)から1週間程度を投資期間とするトレードを行います。短期間の株価変動を利用して利益を得るため、取引が頻繁に行われる銘柄を中心に投資するのが一般的です。短期投資では主にデイトレードとスイングトレードに分けられています。

デイトレード(1日で決済)

デイトレードは1日の値動きを利用して利益を狙う投資スタイルです。そのため経済環境や企業の業績は関係なく、ちょっとした値動きを見極めて取引します。したがって利幅は小さくなり、1日のうちで何度もトレードをするのです。またデイトレードでは株の保有を翌営業日にまたぐことをしないのが原則になります。

なおデイトレードでもさらに短い数秒単位の取引で利益を取る「スキャルピング」という投資スタイルもあります。

スイングトレード(数日から1週間)

スイングトレードは株式市場で起こる需給の流れを利用して利益を得る投資スタイルです。スイングトレードではチャートの分析をすることでトレンドを見極める「テクニカル分析」が重要になります。

デイトレードと違い、日をまたいだ投資になるので、株式市場が閉まっている間に分析や準備ができることがメリットです。一方で株式市場が閉まっているときに経済環境の大きな変化が起こり、損失を受ける可能性があります。

投資期間の特徴2:中期投資とは

中期投資とは短期投資と長期投資の中間に位置付けられている投資スタイルです。期間に定まりはありませんが、2~3ヶ月のスパンで取引するものと考えて良いでしょう。

テクニカル × ファンダメンタルズの掛け合わせ

中期投資は短期投資と長期投資双方の要素を取り入れた分析を行います。まずはファンダメンタルズ分析を行い、業績が好調な銘柄、需要が上昇気流に乗りそうな業界と関連銘柄を探します。

そして投資開始の決断をテクニカル分析で行います。移動平均線やローソクの形状を見ることで株式の需給が切り替わるときを見極めて投資するのです。また信用倍率の分析も重要なポイントになります。

中期投資のメリットとデメリット

中期投資のメリットは相場を常に見る必要が無いことと、短期投資より利幅を取りやすいことです。そのため別に本業を持つ投資家も始めやすいでしょう。

一方で予想に反したトレンドの変化が起こる可能性があるため、損切りルールが十分でないと大きな損失を出す可能性があります。

投資期間の特徴3:長期投資とは

長期投資についても期間に定めはありませんが、1年以上の時間をかけて行う投資を指すことが多いです。場合によっては5年、10年、そして半永久的に投資を続けることもあります。したがって長期投資では優良企業の銘柄を探すことが重要です。

ファンダメンタルズ分析が重要

優良企業を見つけるためには、企業の業績や財務状況を分析する「定量分析」が必須になります。さらに定性分析といわれる投資先銘柄の業界や競合の分析が重要です。

マクロ経済とミクロ経済に注目する

長期投資をする上で、国全体の物価や消費・金融などの動きに注目する「マクロ経済」、個別の企業の動きや業績に注目する「ミクロ経済」のどちらの視点も必要です。つまり、国内や世界の経済動向から、個別の企業が実施している経営戦略まで幅広く知ったうえで行う投資と言えます。

長期投資のメリットとデメリット

長期投資は優良なビジネスに投資できれば何もしなくても成果を得ることができるのがメリットです。上手くいけば配当金だけで投資資金を回収することができるでしょう。

一方で長期投資は失敗した時の損失が大きくなります。数年かけて育てた株式が経済環境の変化で衰退することがあるのです。

初心者は短期・中期・長期すべて経験してみよう

初心者のうちは、全ての投資スタイルを試すことをおすすめします。すべての投資を経験したうえで、自分のライフスタイルや性格に合ったもの、楽しいと思える投資スタイルを見つけると良いでしょう。

また、1つの銘柄の売買で、決めた投資期間を途中で変更することはおすすめしません。例えば短期投資と決めて始めたのに含み損が出て中期〜長期投資に切り替えることは「塩漬け」状態と呼ばれ、リターンが得られにくいのです。

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