
こんにちは、まるねぇです。
2020年になって「今年こそ投資をしよう!」と思いつつ、なかなか動き出せず気付けば2月…という人も多いのではないでしょうか。
貯蓄から投資へと言われて長い時間が経ちましたが、日本において投資はどれくらい今浸透しているのか確認してみましょう。
みずほ総合研究所のリサーチ結果を見てみます。個人金融資産は日本全体で1,800兆円以上ありますが、そのうち約半分は預貯金が占めています。その次は保険・年金等、ようやくその次に株式などを含む有価証券が出てきますがその割合は10%程度に過ぎません。
昨年年金2,000万円問題が世間を賑わせたので、これから少しは貯蓄が投資に代わっているかもしれませんが「投資をしようにもどうしたらいいかわからない」と思っているうちに喉元を過ぎて何も対応していない人も多いのではというのが個人的な印象です。
主婦や女性向けの節約特集などを見ていても「1,000万円貯める方法」というものは出てきますが、あくまでもゴールは預貯金額を一定額に到達させることで、そこから投資をしようという発想はあまり見かけません。
ではなぜこんなに日本人から強い支持を得ている「銀行預金」や「郵便貯金」は危険な投資と言えるのかを今日は少し考えてみたいと思います。
そもそもなぜ「日本人は預貯金が好き」なのか
日本はバブル期などは非常に預貯金の利率がよく、5~7%などの金利が付くこともあたりまえの時代がありました。この金利(パーセンテージ)で72を割ると投資元本が倍になるのに必要な年数が求められられるのですが(これを72の法則と言います)、仮に7%ならば約10年で預けて倍になることが分かります。
単に口座に入れておくだけで倍になるのですから、リスクを冒して倍にするべく頑張る必要が特になかったのです。2020年の今、株式投資をして3~4%の配当が得られれば高配当株と言えますから、どれだけ当時の預貯金金利が高かったのかを実感していただけるかと思います。
また、それより少し前の第二次世界大戦後には復興のため、各企業への融資額を増やし事業の発展を促す必要性がありました。各企業にお金を貸すのは銀行の役目です。銀行は個人や法人から預け入れされたお金を各企業に貸し出しているので、たくさんお金を貸すためには銀行にたくさんお金を預け入れしてもらう必要があります。
そのため、国を挙げて「明るいくらしは貯蓄から」などのスローガンを掲げて貯蓄が日本国民に推奨されていたのです。
このような時代に育った人々は「貯蓄こそが唯一の正しい手段」だと教えられていますし、時代環境からも実際そう実感しているので、そのような世代に育てられた若い世代も「貯蓄をしておけば間違いない」と思う人が多くなっているのです。
銀行預金は何に使われているか知っている?
上記で既にお伝えした通り、高度経済成長期には色々な企業が銀行からの融資を希望していたので口座に預け入れされたお金はどんどん貸出に回されていました。でも今は企業側の資金調達手段も多様化するなど状況が変わってきていて、預け入れされたお金もかなりの部分が国債などの購入に費やされているんです。
三菱UFJ銀行がメンバーの一社である三菱UFJフィナンシャル・グループの2019年9月期の財務情報を見てみましょう。貸出している金額は1,061億円ですが、その元手となっている口座への預け入れは1,806億円あります。つまり、1,806億円貸せるお金があるのに、1,061億円しか貸していないということです。
この差額のうち618億円は国債などの有価証券購入に充てられていることが資料から確認できます。
つまり、銀行に預金をしている人は投資なんかしていないつもりでも、間接的に預金として預け入れしている金額の1/3は国債に投資していたことになります。
また、間に入っている銀行はただでさえ低い国債の利回りからサヤを抜きますから、預け入れしていても大した金利も得られません。
このことに気づいていて銀行口座にお金を置きっぱなしにしているのであればよいですが、そうでない場合は「知らない間に勝手に投資されているリスク」を一度考えてみるのもよいのではないでしょうか。(もちろん、銀行では「分別管理」がされているため、銀行が投資に失敗したとしても、銀行がつぶれない限り、みなさんの預金が直接的に大きな損をするというケースはありません。)
勝手に投資されてしまうくらいなら、預金している金額を自分で決めて投資した方がいいかな?という考え方もありますね。
インフレになったときのリスク、デフレ慣れして無視してない?
銀行預金に預けるのが好きな人がよく言うのは「銀行預金は絶対に損しない。投資のように金額が目減りしてしまったりすることがなく元本が保証されている」ということです。
確かに預け入れしていて通帳に記載される金額が変わりません。でももし、今まで100円で買えていたりんごが200円ないと買えないようになったら、どうでしょうか。
その場合、見た目の金額自体は変わりませんが実質的に1円あたりの価値は半分になってしまったことになります。
2001年の内閣府「月例経済報告」の中で初めて「デフレ」という言葉が使われ、そこから20年ほど過ぎた今までもたびたび「日本はデフレ状態である」と日本は国として正式に発表しています。
「デフレ」は物価が徐々に下落していく状態ですから、先ほどのりんごの例とは逆で銀行預金の価値は下がらずむしろだんだん上がっていきます。
ずっとそのままなら問題ありませんが、今後はりんごの例のような物価が徐々に上がっていく「インフレ」の状態になる可能性があります。飲食店では人手が足りずアルバイトの時給がどんどん高くなっていますから、それが人件費として販売価格にも反映され始めています。
そんな風になったとき、本当に「銀行預金だけで安心」と言い切れるでしょうか。
皆さんの投資を少しでも後押しできればうれしいです。
Enjoy your day!まるねぇでした。
初心者だけど自分の力でそろそろ投資を始めてみたい