株式投資をスタートしようといろいろ調べていくと、何やら分からない言葉が出てきて、難しいと感じてしまうことが多いようです。その中でも最初につまずいてしまうのが、株価の「始値と終値がなぜ違うのか」なのだとか…。今回は、始値と終値はどのようなものなのかをマスターして、株式投資に役立てていきましょう。
そもそも始値と終値とはなに?
ビギナーであれば、どのような銘柄に投資をするのかを選ぶ際、まず目にいくのが株価はいくらなのか? ということ。最初は利益という観点よりも、自分が購入できるかどうかが気になって株価を注目していきます。その中でも頻繫に出てくる始値と終値については何となくは分かるようなのですが、具体的なことまでは分からなく、何となくスタートしている人もいるようです。
習うより慣れることは大切ですが、大切なお金のことです。しっかりとマスターして、分からないことを分からないままスタートすることだけは、避けて行かなければなりません。
そもそも始値とはその日に始めて取引された株価のことであり、終値とはその日の最後に取引された株価のことを言います。これらの2つの株価はセットで取り上げられることが多いため、何らかの関係があるのかも? と考えてしまいがちなのですが、始値と終値そのものに関連性があるわけではなく、単純に最初と最後の価格であると言うだけなのです。
とはいえ始値と終値は、その株がどのように動いているのかを知るための大切な目安であることに変わりありません。投資をする際には、必ず確認しなければならない株価のひとつであると言えるでしょう。
始値と終値=株価はどのように決まるの?
それでは始値と終値は、どのように決まっていくのでしょうか?
そもそも株価というのは始値と終値に限らず、買いたい人と売りたい人のバランスによって決まっていきます。
たとえば株を10万円で買いたいと買い注文を証券会社に入れた人がいて、株を10万円で売りたいと売り注文を証券会社に入れた場合です。双方が同じ金額で買い・売り注文を入れていますので、取引は成立。これにより株価が10万円と決まります。
そしてこの取引がその日の朝一番で行われた取引の場合には、始値となり、その日の最後の取引の場合には、終値となります。
株価の決まり方は、とてもシンプルなものなのです。
始値と終値をどのように活かすべきか?
株価は刻々と変わっていきますが、株価が今後どのように動くのかの目安、予測としてのツールとして、始値と終値はとても意味があり、活用しやすいものです。
たとえば前日の終値が9万円で翌日の始値が10万円だった場合であれば、前日の取引が終わってから翌日の取引が始まるまでの間に、株式を発行する会社の価値があがるようなニュースが発表されていることが考えられます。会社の価値があがれば必然と株価が上昇することが想定できますので、多くの人が欲しいと思いますよね。
反対に前日の終値が10万円で翌日の始値が9万円だった場合であれば、前日の取引が終わってから翌日の取引が始まるまでの間に、株式を発行する会社の価値が下がるようなニュースが発表されていることが考えられます。会社の価値が下がれば必然と株価が下降することが想定できますので、多くの人が売りたいと考えるのではないでしょうか。
前日の終値から始値、始値から終値を見て行くと、前日よりも株価が上がっているのか、下がっているのかは、その日一日、投資かはどのように感じていたのか、その株式を買いたいと思っている人が増えているのか、減っているのかを簡単に知ることができるのです。
株価の動きは、発行している会社に関するニュースの他に、経済情勢や投資に影響を及ぼす各種指標の発表や政治等も影響します。株に投資するときには全体の流れと共に、売買したいと思う日の前日の終値や当日の始値をヒントにして、自分なりに株価の予測を立てていくことが大切です。