今年の春闘も一山越えました。
各業界でさまざまな妥結がでて一喜一憂されている方多いと思います。
しかし、以前よりこの労働組合や春闘の話題大きく取り上げられることが少なくなった感があります。
これは、やはり非正規雇用が多くなったせいでしょうか? 働き方が多様化し、「好きな時間に働きたい」という理由で非正規雇用を選ぶ人も多いようです。正規雇用も増えていますが、非正規雇用も増えているというのが、社会の現状です。
今回のテーマはこの春闘と労働組合です。現在非正規雇用の方でも労働組合に加入できる機会はあるので、詳しく紹介します。
日本の労働組合と春闘について
最初に労働組合について説明します。
この労働組合は企業別または、業種別に働いている人が団体として活動し賃金・待遇改善などを会社側に交渉し要求する団体のことです、基本的には働く人の味方といっていいでしょう。
また、上記のように全体的な要求もありますが何かには個別に職場で地位を脅かされる状況になった。
不当に解雇されてという場合も組合を通じて交渉する事もあります。
そして、各業界の大手企業組合が会社側に対して交渉することを総称して「春闘」と呼んでいます。毎年2月~3月に行われる事が多いので春闘となったようです。
ちなみに今年は3月13日前後に各大手の春闘が妥結しました。
労働組合に加入のメリット・デメリットについて
現在この記事を読んでいる方は、正規労働者でしょうか?
それとも非正規雇用で働いている方でしょうか。
ほとんどの正規雇用のかたは組合に自動的に入る方が多いですね。大手企業や業界の労働組合には各種保険を安く加入するなどメリットが多いです。
労働組合加入のメリット
・各種保険や住宅購入、ローンなど優遇措置をうけることができる。
・組合の特典で医療サービスや弁護士紹介などライフサービスの充実もある
・働く現状において疑問や、納得出来ない状況になると会社側に組合を通じて交渉することが可能になる。
労働組合加入のデメリット
・労働組合費を徴収される。
・労働組合の役員になると活動にかなり時間を取られる状況になる。
このようなメリット・デメリットがあります。
非正規雇用者の相談できる場はあるか?
労働組合に加入している方の多くは正規労働者がほとんどでしょう。または直接雇用のパート・契約社員のみでしょう。
では、非正規雇用の人の労働組合はないのでしょうか?
現在日本の労働者のうち非正規雇用者は2120万人という労働者が存在しています。
参考:総務省「平成30年度労働力調査」
そのうち直接雇用ではない、派遣労働者は同じ場所で同じ仕事をしているにもかかわらず労働組合に加入することができません。
厚生労働省の統計では、平成29年6月現在で156万人の派遣労働者の方が働いています。
この派遣労働者の方の多くは正規労働者と同じ労働組合に加入することはありません。
また、派遣会社で労働組合が結成されている会社はみあたりません。それでは派遣労働者や勤めている会社の組合に加入出来ない方はどうすれば良いのでしょうか?
「派遣ユニオン」という正規雇用・パート・契約社員・派遣社員どんな雇用の立場の方でも加入できる労働組合がはじまっています。
この派遣ユニオンは労働者の相談や派遣会社での労働組合作りなどにも多くの成果を上げている労働組合です。労働組合により直接雇用であっても、労働組合に加入出来ないパートや契約社員の方も加入できます。立場の弱い、非正規雇用者をサポートする団体は、派遣ユニオン以外にもあります。いつくかご紹介しますね。
*NPO法人
派遣ネットワーク
派遣切りや現在有期雇用者を無期雇用に転換推進の活動をされています。
もやい
リーマンショック時の派遣切りに多くメディアに取り上げられたNPO法人です。労働相談や生活相談なども幅広く対応できるようです。
まとめ
最近の労働組合は待遇改善より雇用の維持という面での対応が多いようです。しかし、非正規雇用の人でも、こういった労働組合に加入すれば、待遇改善について、会社との交渉の仕方を相談したりすることもできます。劣悪な労働環境で、うつ病などに追い込まれてしまうこともありますので、一人で抱え込むのは禁物です。相談できる窓口があるということを覚えておいてくださいね。