【2019.12.17.(火)にアップデートした記事です】
サイクル理論という分析手法をご存知でしょうか。サイクル理論とは、FX相場の安値から安値を1つのサイクルとして捉え、次の転換点を探るための手法です。相場が上昇トレンドを迎えている時の天井はどこなのか、下降トレンドを迎えているところの底はどこなのか。テクニカル分析やファンダメンタル分析を用いながら、トレンドを探る手法はあなたもお使いだと思います。トレードにおける期待値を上げて、もう1段階利益を伸ばしたい時に、サイクル理論も取り入れてみてはいかがでしょうか。
サイクル理論とは?
サイクルとは周期を意味します。初心者の方にもわかりやすいように景気に例えると、景気は常に右肩上がりではなく、上昇下降のサイクルを繰り返しながら発展していますよね。景気と同じように、FX相場も上昇下降のサイクルを形成しています。
景気が悪化して不況の時には、グラフで示すと下降状態を示し、いずれ谷や底と呼ばれる地点に到達します。底を迎えると、やがて上昇しながら山や天井と呼ばれる地点へ到達し、また下降を始めます。
サイクル理論では、この底(安値)から底(安値)を1つのサイクルとして捉え、底や天井をつけるタイミングを知る手法となります。
サイクルの種類は時間軸で決まる
サイクルをチャートで見ていく場合、どの時間軸で見るかを考える必要があります。そのため、サイクル理論の種類は時間軸によって大きく短期・中期・長期に分類されています。 その中でもよく使われるサイクルとして、週足、日足、4時間足があります。 サイクル理論では周期をローソク足の数で数えます。
そして、1周期のローソク足の数は時間軸によって以下のようになっています。 週足のサイクルは15~21本前後 日足のサイクルは35~45本前後 4時間足のサイクルは60~80本前後 この間に1つのサイクルが収まる確率は平均8割と言われています。
サイクル理論の形は?
景気や相場は上昇下降を繰り返すため、チャートは一直線ではなく、波型をあらわしていますよね。サイクル理論では、波の1サイクルが上昇をあらわすか、下降をあらわすかによって、それぞれライトトランスレーション、レフトトランスレーションと名称がつけられています。
ライトトランスレーションは、最初の底よりも上昇した地点で次の底(1サイクル)が作る波をあらわします。相場が上昇局面の時に出る形ですので、ロング(買い)の優位性が高くなります。
レフトトランスレーションは、最初の底よりも下降した地点で次の底(1サイクル)が作る波をあらわします。相場が下降局面の時に出る形ですので、ショート(売り)の優位性が高くなります。
ライトトランスレーションの形もレフトトランスレーションの形も必ずしも理論と合致する訳ではありません。けれども多くの投資家たちが参考にしている理論でもあります。
サイクル理論のトレードでの使い方
サイクル理論を使ったトレードの方法としては、週足から上昇局面なのか下降局面なのかを判断し、日足を見ながら底値をエントリーポイントとするといったものが考えられます。 また、利確で利用する場合、サイクルの半分が過ぎた時点で利確するかの判断をすることになります。利確のタイミングを「○pips取れたら利益○%」のように計算するのではなく、期間で決めることができるので分かりやすいのがサイクル理論の利点です。
サイクル理論が成立すれば、取引ごとの損失を減らし、勝率を上げていくことで最終的な利益を伸ばすことができます。 FXの世界でトレーダーとして生き残り続けるには知識はあるに越したことはありません。色々な手法を知り、実際に自分の口座で試してみてしっくりくる手法をぜひ見つけてみてください。
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