自家用車を所有し続けるべきかどうか判断する方法

2017年7月14日

所有するべきかどうかを考えることは「節約の自動化」につながる
老後資金を捻出するためには、ある程度の節約も必要になることがあると思います。現在の生活にかかるさまざまなお金の中からムダを省き、その分を貯蓄や投資に回すことが必要となるでしょう。
節約と言っても、細々セコセコとした節約は誰でもストレスが溜まり、第一つまらなくて続かなかったりするものです。
実際、効果もそれほどなく微々たるものです。
そんな節約法の中でも最も効果が大きく、一度やってしまえば自動的に節約が続くものがあります。それは【住宅・保険の見直し・自家用車】です。
そこで今回は「老後資金を準備し始める50代は自家用車を所有し続けるべきかどうか?」について考えてみましょう。

意外!所有することでこれだけコストがかかる!?

あなたのご家庭では今でも自家用車を所有されていますか?たいてい一家に最低1台はお持ちじゃないでしょうか。子育て世代であれば、さまざまなアクティビティやお子さんのお迎えといったことに使われることが多いでしょう。
しかし、一般的に50代ともなると子どもも独立しているか中高大学生くらいになっているでしょう。子どものお迎えや一緒に車で出掛けることも少なくなっているのではないでしょうか。でも、自家用車を所有せずに、出掛けるたびにタクシーを使ったり、レンタカーを借りたりするのって、なんかものスゴくお金をムダ遣いしているように感じませんか?
では、自家用車を所有するのが得か、タクシーが得か……
ちょっと比べてみましょう!
自家用車を持たないで出掛けるたびにタクシーを使う場合、一見、かなりのムダな出費になりそうですが、ケースによってはこちらの方がお得になることもあります。
●200万円の新車(普通車1,500cc)を購入し、それを6年間乗ったと仮定します
・毎年自動車税が34,500円×6年=20万7千円。
・初回3年目、それ以降2年に1度の車検に10万円×2回=20万円。
・その他経費として、仮にガソリン代に月1万円×12ヶ月×6年=72万円。
・駐車場代に仮に月25,000円×12ヶ月×6年=180万円。
・任意自動車保険に仮に年40,000円×6年=24万円。
となると、新車購入費用の200万円と、このクルマを6年間乗り回すための費用総額はなんと516万7千円にものぼります。
6年間で新車の購入金額よりも維持費の方が100万円以上も上回っています。ローンで購入していれば、さらに利息もつくのです。
●タクシーに年208回、6年間10㎞乗ったとします
東京のタクシー料金は値下げ傾向にありますので、値上げ傾向の九州・福岡で計算してみましょう。
一般的な初乗り小型670円として約3,670円。(福岡県のタクシー料金・運賃情報 タクシー料金を調べるタクシーサイト http://www.taxisite.com/far/info/40.aspx を参考に算出)
これは時間がかからなかった場合ですので、渋滞など時間がかかったと仮定して4,000円かかるとしましょう。
では一週間のうちの半分以上の週に4回、つまり年208回10kmタクシーを6年間利用したとします。
・4,000円×年208回×6年=499万2千円
自家用車を所有するよりも17万5千円安く済むことがわかります。
当然、個人の自動車の利用頻度にもよりますが、さほど乗っていない方にとってはタクシーの方が安く済むのです。
今ではレンタカーの他に、ガソリンスタンドでは12時間2,800円でレンタルできる所もあります。またカーシェアリングでは、会員登録をしていれば必要な時に気軽に自動車を借りることもできます。
今では車以外にも様々なシェアサービスがあります。

価値観と感情に相談して何を優先するか決断する

これをどちらが得と考えるかはあなた次第です。
あなたのご家庭の自家用車の利用頻度にもよるでしょうし、仕事でどうしても必要な場合もあるでしょう。
趣味もかねて自動車が大好きな場合は、所有欲求もあいまって手放したくないでしょう。
特に現在50代の人は私も含めてバブル期に若い頃を過ごし、自動車を持っていることは当たり前という価値観があります。しかし、今は時代も変わりました。単なる移動手段として所有している場合は、ぜひ考えてみてほしいのです。こうやって相対的に考えてみることで、もしかしたら老後に残せたはずのお金がどのように流れ出していっているか気付くことができます。
自家用車に限らず、日々の生活の中ちょっと計算してみると気づくことがあると思います。
思わぬ節約の道が開けるかもしれませんよ。

この記事のライター

末永健

家計の学校S.H.E代表。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP認定者。主婦層を中心に、家計の管理・節約と保険の見直し方・選択法の情報発信に特化した完全独立系ファイナンシャルプランナー。【A-LIP式必要保障額計算メソッド®(商標登録)】を考案。保険商品を販売しないFPとして、ネット上のみで真の情報を配信する異色のFP。著書に「書けばわかる!わが家にピッタリな保険の選び方」(翔泳社)がある。

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