年代別家計貯蓄額、平均額はいくら?

2019年4月15日更新

【2019.12.18.(水)にアップデートした記事です】
「我が家の貯蓄って、他の家と比べて低いのかな?高いのかな?」
「同世代の平均貯蓄額って、いくらぐらいなんだろう?」
現在あなたはこのような疑問をお持ちではないでしょうか。
毎月できる範囲でコツコツ貯蓄をしていても、他の世帯と比較するとどの程度なのか、気になりますよね。
家族構成やライフスタイルなどによって必要な貯蓄額は異なるとは言え、「一つの目安として平均貯蓄額を知っておき、我が家の家計を見直すきっかけにしたい!」と考えている人も多いはず。
そこで本記事では、一般家庭の平均貯蓄額や年代別貯蓄額について、政府の統計データをもとにご紹介します。

一般家庭の平均貯蓄額

2019年2月に公開された政府の調査によれば、1世帯(2人以上の世帯)あたりの貯蓄額は平均1,697万円。
ただし地域によって100万円単位の差があります。
まず都市階級別に見てみると、大都市2,010万円、中都市1,721万円、小都市(平均)1,458万円という調査結果が。大都市と小都市では、貯蓄額に約550万円のひらきがあることが分かります。
さらに地方別に見てみると、下記のような差があります。
北海道 1,168万円
東北 1,425万円
関東 1,977万円
北陸 1,720万円
東海 1,750万円
近畿 1,825万円
中国 1,363万円
四国 1,297万円
九州 1,203万円
沖縄 641万円
ご覧の通り、関東と沖縄では貯蓄額に1,000万円以上の差があるんですね。
ちなみに、都道府県庁所在地別データによれば、貯蓄が最も多い都市は奈良市で3,062万円。逆に、貯蓄が最も少ない都市は那覇市の702万円でした。
「貯蓄額1位は奈良市?へえ、関東圏じゃないんだ……」と意外に思った人も多いのでは?
これは、奈良市が京都や大阪のベッドダウンとして開発された背景を持ち、このエリアへの通勤が多いことが一因としてあるようです。その他、コツコツ備えるという県民性も関係しているのではないかというふうにも考えられています。
参照:e-Stat「2018年家計調査 都市階級・地方・都道府県庁所在市別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高」

年齢別の平均貯蓄額はいくら?

ここからは、世帯主の年齢別(50代、40代、30代・20代)に、世帯の平均貯蓄額を見ていきたいと思います。

50代の平均貯蓄額

世帯主が50代である世帯の平均貯蓄額は、1,720万円です。
年間収入は870万円と他年代との比較ではもっとも高くなる年代で、40代から貯蓄額がいっきに伸びています。老後資金準備に向けてラストスパートをかけてお金を貯めていく人が多いのでしょう。

40代の平均貯蓄額

世帯主が40代である世帯の平均貯蓄額は、931万円です。
40代の特徴は、世帯人員がもっとも多い(3.73人)年代であること。この年代の年間収入は747万円です。

30・20代の平均貯蓄額

世帯主が30代である世帯の平均貯蓄額は648万円で、世帯主が20代である場合は304万円です。
このように20代から30代にかけて平均貯蓄額は倍以上になり、「金融機関の預貯金」以外の貯蓄としては「生命保険など」が46万円から130万円へ3倍近く増加しています。
また、この年代の特徴としては持家率の急増が挙げられます。
20代の持家率が26.3%であるのに対し、30代の持家率は63.9%とのびています。
20代から30代にかけて18歳未満の世帯人員が増えていることからも、子供の出産を機に持家を購入するケースが多いことがうかがえます。
参照:e-Stat「2018年家計調査 世帯主の年齢階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(二人以上の世帯)」

一般家庭の貯蓄額を中央値で見てみると…

いかがでしたか?都市階級別や地域別、年代別に平均貯蓄額を見てきました。 どの分類に当てはめてみても我が家の貯蓄額とは大きくかけ離れている、我が家はそんなに貯金がない……なんて思われた人もいるのではないでしょうか。
実はこれは「平均」という数字のトリックのなせる技。多くの貯蓄がある人もいれば、わずかな貯蓄しかない人もいるはずですが、データの中に飛びぬけて高い値(または低い値)が入っていた場合、平均額はそれに引きずられて上がり(下がり)ます。
先に紹介した平均貯蓄額というのは、全国、都市階級別、地域別などそれぞれのカテゴリに分類はしているものの、それぞれのカテゴリのなかに極端に多い(あるいは少ない)数値が含まれている可能性もあります。
そこでもうひとつ、世間の貯蓄額を知る方法として「中央値」を見ておくこともおすすめします。中央値とはデータを大きさの順に並べた時に中央にくる数値のことで、より実態に近い数値とされています。 先に紹介した統計では中央値を 知ることはできませんが、別のある統計(※)では、一般世帯の金融資産保有額の平均値は1,139万円であるのに対し、中央値は419万円となっています。 それなら我が家も大体そんな感じ!と思われる人は多いのではないでしょうか。
参照:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)令和元年」

収支を把握して貯めることを意識しよう!

中央値で見る場合でも、実際には同年代であっても生活形態や家族構成、人生設計、年収などで必要な貯蓄額は異なるでしょう。
ですので、まず意識しておくべきことは、世帯の将来や自分自身の老後を見据え、どれくらいの貯蓄額が必要かということ。
1度把握した額はもちろん状況の変化によって軌道修正していくものですが、その際は「何にどれくらいのお金を使っているか?」という収支をなるべく正確に把握できていることが必要になってきます。
その上で、無駄な出費が多い項目はないか、今よりお金をかけるべき項目がないかなど1つずつ検討していくことになります。
ただ、自分や家族の意見だけで家計を見直しても、偏りが出てしまうかも知れません。
そんな時こそ、他の世帯や同年代の平均貯蓄額を参照しましょう。今ではさまざまなサイトで政府の調査情報を得ることもできます。新たな気づきや、これまで検討していた節約・貯蓄を実行にうつすきっかけを得られるかも知れません。

この記事のライター

マネラボ編集部

節約から投資まで、お金に関するさまざまなテーマのコラムを、わかりやすく・楽しく発信することに日々奔走中。誰もがお金と正しく付き合うための教養を身につけ、豊かな人生を送るためのヒントを提供しています。

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