画像編集ソフトと言えば、Photoshopを思い浮かべる方は多いかと思います。しかし、Photoshopに引けを取らない無料の画像編集ソフトとして、私はGIMPというフリーソフトを使っています。
GIMP(ギンプ、GNU Image Manipulation Program)は、有料ソフトとほぼ同じくらいの機能が満載で、これを使いこなせば、ほかのソフトは必要なくなるほど。
今回は、このGIMPを使って、写真の明るさなどを調整(色調補正)する方法だけを説明したいと思います。詳しくは『GIMP 2.8 独習ナビ』(株式会社インプレス)など、一般向けの解説書を参考にしていただければと思います。
ストックフォトは明るくきれいな写真が好まれる
今回のトップ画像には、紅葉の風景を取り上げてみました。鮮やかな黄色いモミジと爽やかな青空の風景です。
しかし、このストックフォトの元になる写真は、下の写真なのです。
印象がかなり違うことに気づかれたかと思います。
実際は、まずこの写真をトリミングして構図を整えました。
そして、GIMPを起動して、ストックフォトとしてふさわしい明るくきれいな写真に仕上げていきます。
GIMPで明るい雰囲気の写真を実際に作ってみる
GIMPのインストール等の具体的な作業は、ここでは省略します。各自、ネット環境でお試しください。
GIMPを起動すると、上記のような画面が出てくるので、「ファイル」をクリックし、「開く/インポート」をクリックして、編集する画像を選択します。
「画像ファイルを開く」という画面で、目的の画像を選んで開きます。
画像が開かれたら、「色」というタブをクリックし、メニューから「トーンカーブ」をクリックします。
トーンカーブをクリックしたら、画像内の適当な場所をクリックすると、「トーンカーブの調整」という小さなウインドウが出てきます。その画面内にマウスのポインタを移動して、ウインドウ内の斜線部分の右側3分の1ほどに位置にマウスのポインタを合わせ押したままにします。
そのまま上に移動させると、ハイライト部分が強調されて、画像の明るさが変化するのがはっきりとわかるはずです。上の参考画面の「トーンカーブの調整」ウインドウで、斜線部分の上にある曲線は、マウスで斜線を移動した後の様子です。
どのくらいの量を移動させるかは、それぞれの写真や個人の好みで変わってくるので、試行錯誤でいろいろと試していただきたいと思います。
上に移動させるだけでなく、同時に右や左に移動してみると、違った雰囲気の写真が出来上がるのがわかります。
また、「トーンカーブの調整」ウインドウの斜線の左3分の1付近をマウスのポインタで押さえて移動させると、逆に暗部が強調されて、画像のコントラストが変わるので、これも試してみていただきたいと思います。
それぞれの動かす量は、写真によって異なるので、実際にGIMPを動かしてみて、遊びながら覚えていただければと思います。
調整が終わったら「トーンカーブの調整」のウインドウ内にある「OK」をクリックして、ウインドウを閉じます。
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出来上がった写真を保存するには?
望み通りの調整が出来たら、次はその写真を保存します。
「ファイル」のタブをクリックすると「上書きエクスポート」というメニューが出てくるので、それをクリックします。
すると、上のような画面になり、「エクスポート」をクリックすると、元の写真に新しく調整された写真が上書き保存されます。
その後の処理としては、GIMP画面右上の「×」をクリックして、上のような画面を出したら、小さなウインドウ内の「保存しない」をクリックすれば、今まで処理していた画像が消えて、また新たな画像を選んで編集を始めることができるようになります。
「保存しない」をクリックしても、すでに「上書きエクスポート」により、元の画像に編集した画像が上書きされているので大丈夫です。
このようにして、トップ画像のような明るい雰囲気のストックフォトが出来上がります。
こんなに違う!画像編集後の写真をくらべてみる
それでは、GIMPによる画像編集で変化した写真をご参考までに、さらにご覧いただきたいと思います。
上の写真は、埼玉県新座市の「本多の森お花畑」で撮影したヒマワリです。この写真もGIMPによって色調を調整してみました。
これが編集後の写真です。明らかに雰囲気が明るくなり、ストックフォトとして、よりふさわしい写真にすることができました。
【ここがポイント!】
今回は、フリーソフトの画像編集ソフトGIMPを使って、写真の明るさだけを編集する作業について解説しました。
しかし、GIMPの機能は、もちろんまだまだたくさんあって、たとえば青空の青だけをさらに強調するという機能も備えられています。GIMPについて詳しく解説された参考図書でスキルアップをしてみてください。
ストックフォトを「売れる」作品にするためには、画像編集ソフトは必需品であることをお忘れなく!