住宅購入時にかかる税金一覧。これさえ覚えれば安心!

2019年5月8日

これからマイホームの購入を考えている人は、税金のことをよく知っておく必要があるでしょう。物件価格だけしか考えてなくて、あとから「こんなにお金がかかるの!?」とならないように、買う時にかかる税金と購入後もずっとかかる税金がどのくらいなのかを知っておくと心構えができますね。

マイホーム購入にはどんな税金がかかる?

住宅を購入すると、以下の税金がかかってきます。
★住宅購入時の税金
・印紙税
・消費税
・登録免許税
・不動産取得税
★住宅購入後の税金
・固定資産税
・都市計画税
購入時の税金は一回納めれば終わりですが、購入後にかかる税金は、家を所有している間はずっと払い続けなければなりません。固定資産税が払えないため、手放すという話も聞くので、家は買ったら終わりではないということがわかります。
ただし、自分が住むための家の場合は税金の優遇があります。
次項からそれらも含めて見ていきましょう。

住宅購入時の税金

*印紙税

家を契約する時にかかります。契約書に印紙を貼り、印鑑を押印することで納税となります。
税額は契約書に記載された契約金額によって決められます。
契約金額とは、物件価格のことであり、住宅ローンを組む場合は、借入額を指します。
住宅ローンを組んで家を購入する場合、売買契約とローン契約を結ぶため、それぞれに印紙税が必要となります。
また、現在、税額については減税措置が適用されています。
<印紙税の税額>

※1997年4月1日から2018年3月31日までの印紙税の減税措置が、2020年3月31日まで延長されました。

*消費税

消費税については、皆さんご存知のとおり、2019年10月から税率が10%となります。土地は非課税で、建物部分のみ消費税がかかります。また、不動産会社へ仲介手数料を払う場合にも消費税がかかります。
税率が10%となるタイミングは物件の「引き渡し」となります。つまり契約を9月30日までに済ましたとしても、引き渡しがそれ以降になれば、税率は10%となってしまいます。契約から引き渡しまではある程度期間がかかるため、それを見越して購入を考える必要があるでしょう。
ただし、収入が一定以下の人は、増税を意識して購入を焦る必要はありません。住宅購入の負担を現金給付という形で軽減する「すまい給付金」があるからです。「すまい給付金」については、後の項目で詳しくご説明します。

*登録免許税

土地や建物を登記する際にかかってくる税金が登録免許税です。その物件の固定資産税評価額に対して税率をかけて計算されます。
固定資産税評価額は実際の売買価格とは違います。目安としては、売買価格を実勢価格と考えた場合、固定資産税評価額はその7割程度となります。
住宅ローンを借りる時には、抵当権設定登記が必要となり、借入額に対して税率をかけます。
建物の床面積が50㎡以上であれば、減税措置が受けられます。

※減税措置は2020年3月31日までとなっています。
※一戸建ての長期優良住宅の所有権移転登記は0.2%

*不動産取得税

新居に住んでから半年ほどたった頃に、自治体から不動産取得税の納税通知書が送られてきます。税額は固定資産税評価額に対して、原則4%となっていますが、住宅については3%が適用されます。
さらに、新耐震基準を満たしている等の要件に当てはまり、床面積が50㎡~240㎡までの住宅は課税標準額から1,200万円(長期優良住宅を取得した場合は1,300万円)が控除されます。
つまり、不動産取得税額=(固定資産税評価額-1,200万円)×3%となります。
また、宅地については、課税標準額を固定資産税評価額の1/2とするなどの軽減措置があり、実際には納める税金が0となることも少なくありません。

住宅購入後の税金

*固定資産税と都市計画税

不動産を所有していると毎年かかってくる税金が固定資産税と都市計画税です。
お住まいの市町村から納税通知書が送られ、固定資産税と都市計画税はセットで納税します。それぞれ減税措置が設けられています。

※1 固定資産税の建物の減税措置は、木造などの一般住宅は新築後3年間、地上3階建以上の中高層耐火建築物は新築後5年間減税されます。(認定長期優良住宅についてはさらに2年間延長されます)

税金の負担を軽減できる制度は?

住宅購入に伴う税金の軽減措置のほとんどは、特別な手続きなく、軽減された税金が徴収される形となっています。しかし、中には自分から申請することで負担を軽減できる(給付金がもらえる)制度があります。それが「すまい給付金」です。

*すまい給付金とは

先述の消費税でも触れたとおり、増税によって負担が増えることを緩和する目的で作られた制度であるため、増税後の方が、収入額の上限が引き上げられていたり、給付額も多くなっています。
給付額は消費税8%時は10万円~30万円、消費税10%時は10万円~50万円となります。
<すまい給付金がもらえる条件>
1.収入が一定以下であること
[消費税8%時]収入額の目安が510万円以下
[消費税10%時]収入額の目安が775万円以下
2.住宅ローンを利用していること
※50才以上で収入額の目安が650万円以下であれば、住宅ローンの利用がなくても可
3.住宅の所有者であること
4.住宅の居住者であること
5.住宅の床面積が50㎡以上であること
6.一定の品質が確認できる住宅であること
<申請方法>
住宅の引き渡しを受けてから1年以内(当面の間は1年3か月に延長)に、給付申請書及び確認書類をすまい給付金事務局へ郵送するか、すまい給付金申請窓口へ持参します。
マイホームを購入するためには、たくさんの決断を下さなくてはならないものです。そして、その決断をより良いものにするためには、多くの知識と経験が助けとなります。
住宅購入に伴う税金の知識もその一つです。
しっかりと知識をつけてマイホームを購入しましょう!
知っているだけで1,000万円以上差がつく、マイホームを賢く買うには

この記事のライター

石倉博子

1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®認定者。
“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。

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