お金はあった方が良いことは分かるけど、一体、どれくらいあったら、どのように増えるのかがよく分からないと言う人がいます。実際に、どのように増えるのかが分からなければ、イメージできませんよね。今回は、いくらくらいのお金があれば、どのような投資ができるのかを考えてみたいと思います。
金利の仕組みについて知っておこう
多くの人が憧れる金額なのが1億円です。実際に1億円を株式投資で運用した場合、どれだけのリターンがあるのかを考えてみたいのですが、その前に押さえておいて欲しいのが、金利の仕組みについてです。
金利には単利と複利があり、簡単に言えば、単利とは、預けた・運用した金額のみに利息が付くことを言います。一方の複利とは、預けた・運用した金額+利息に対して付く利息です。
たとえば100万円を年利5%で5年間運用した場合です。
・単利で運用した場合の受け取り利息…元本×金利×年数
100万円×5%×5年=25万円となります。
・複利で運用した場合の受け取り利息…1年目 元金×金利×年数=新元金
2年目以降 新元金×金利×年数=新元金
計算の結果、276,281円となります。
ここまでで、同じ年数を同じ金利の商品で運用していても、単利と複利では複利の方が多く増えることが分かって頂けたと思います。金融商品を選ぶときには、目先の金利だけでなく、単利か複利かと言うことも確認し、運用期間等から総合的に判断して、どの商品がお得になるのかを確認することが大切です。
株式投資をする場合には、単利や複利と言うように分かれてはいませんが、運用で得たリターンを引く出すことなく、リターン分を含めて再投資する、複利と同様の仕組みで運用した方が、大きく増える可能性があるのです。
憧れの1億円はどのように貯める?
たとえば100万円を10%の複利で運用した場合、1億円になるのは49年間運用する必要があります。49年も? と思うかもしれませんが、これはある程度まとまったお金を種銭にして運用すれば、大きく増える可能性があるということなのです。まさに時を味方につけると言う考え方ですね。
お勧めの方法としては、種銭が溜まったら、更に毎年追加して運用するという方法です。
たとえば100万円を10%の複利で運用し、毎年5万円ずつ追加して運用した場合には、28年弱で1億円を超えることができます。
種銭を作ってから、追加して運用する方法なら負担は少なく、シングルから結婚した場合、2人暮らしから子供が誕生した場合等の家計であっても、積立金を捻出しやすいのではないでしょうか? 多くの人が実践しやすい方法かと思います。
1億円はどれくらい増える?
複利での運用は、計算を間違えちゃったの? と思うくらいに増えていきます。実際に1億円があった場合には、どれくらい増えていくのでしょうか?
1億円を年利1%、10年間複利で運用…110,462,212円
1億円を年利2%、10年間複利で運用…121,899,442円
種銭が1億円という高額であることから、1%で10年間運用すると、受け取り利息は、10,462,212円になります。そしてわずか1%アップの2%になっただけで、リターンは21,899,442円。その差は11,437,230円にもなります。
株式投資の場合、継続して同じ金利相当分のリターンを得ることは難しいかもしれません。とはいえ、ある程度の資金を運用するようになれば、値動きが大きく一獲千金を狙うような銘柄や、未公開株への投資等で申し込む手間やリスクを取らなかった場合でも、安定したリターンを得ることが可能なのです。
1億円は、自分には縁遠いと思ってしまいがちな金額ではありますが、種銭+追加投資、複利で運用すれば実現スピードは早まります。
また運用資金がある程度高額になるのなら、株式投資でも、リスクが高い銘柄、安定してリターンが得られる銘柄、更には、銀行系の運用商品等に分散することができます。まさにリスクが分散できるという訳です。
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