FXの変遷〜1998年FX元年から2017年までにあったことまとめ

2017年10月23日更新

外為法改正から

FX元年は1998年です。それまでの為替取引にはさまざまな規制がありましたが、この年の外為法改正で自由化し、FX商品が誕生しました。
ただ当時の認知度は低く、FXは怪しい金融商品と誤解されがちでした。インターネット環境は未整備で為替情報も少なく、FX投資家はテレビや新聞の情報を頼りにトレードを行っていました。FX業者は経済セミナーなどで集客し、為替動向を解説するなどして関心を高め、投資家を集めていました。当時は円高局面であり、FXは売り(ショート)で利益が得られるという特徴が最大の魅力に。FX業者に勤務していた私の実感では、この時期に利益を得ていた投資家は半分程度ではないかと思っています。

円キャリートレード花盛り

2000年からは、インターネットの普及と好況が追い風となり爆発的にFXが普及していきます。大きく利益を得る投資家が増え、マスコミにも取り上げられ人気となっていきます。FXというネーミングもこの頃に定着しました。
FX業者は数社程度から百社を超えましたが、小資本の業者や悪質な業者も多く、倒産や詐欺などで投資家の資金が戻ってこなくなるといった問題が発生。また投資家の納税意識も低く脱税者もでる事態に。ただこれら全ての事がFXの露出を増やし、注目を集め、多くの人に知られる商品となったのです。
FXは注目される事で、その後は金融庁の規制の対象となり、業界の基盤やルールなどが確立されていきました。この時期にはネット取引環境、手数料、スワップ金利、レバレッジ制限、投資家保護の体制が整い、株と並ぶほどの投資商品として紹介されるようになりました。
2004年頃から2007年頃までは円安局面でスワップ金利目的の投資(円キャリートレード)が流行り、8割以上の投資家が儲かっていた実感があります。

リーマンショックから低迷

2008年には100年に1度とも言われる大暴落でリーマンショックがおこります。FXの投資家や業界にとって最大級の事件となりました。
それまで順調に利益を積み上げてきた投資家が大損し、撤退を余儀なくされました。この当時はFX投資家の大半がマイナスに陥っていたのではないのかと思われます。FX業者の倒産や再編もあり、全てが縮小傾向に。
2011年には東日本大震災もあり、将来の見通しもつかない時期となります。日本全体が沈み、投資を行う余裕もなければ意欲もない状況に。更なる下落や低迷が続くと予想する人が大半でした。しかし、米国に復活の兆しがみえてきており、世界的にはリーマンショックが一巡しつつある状況だったのです。

アベノミクスから現在

2012年後半からはアベノミクスに。自民党が与党に返り咲き、安倍政権の金融政策などが期待され円安株高となり、2014年まで続きました。
その後も上下はありますが、安定的に推移しています。日本経済は失業率が過去最低となり、世界的にも景気が回復し、NYダウは高値更新を続けています。FX投資家も円安を味方につけ半数以上が利益を上げていると実感しています。
業界自体も安定した状況が続いています。FX投資に関する情報は溢れ、スマホ対応も可能となりました。取引コストも低くなり、ますます整備されています。
ただ投資家の金融リテラシーは成長過程です。今後は、多くの投資家が結果を出していく時代になると期待しています。

この記事のライター

田中和紀

ファイナンシャルアカデミー認定講師。「FX・外貨投資スクール」で教壇に立つ。福岡大学卒業後、証券会社入社。金融ビッグバン当時、業界初のFX事業の立ち上げに関わる。投資実績としては、ドル/円、豪ドル/円のロングポジションの長期投資。年率にして平均15%で10年以上運用した。その他様々な金融商品を取引中。オプションSQに合わせて、オプションの短期売買を実施しています。2006年よりKAZUKI FP事務所代表。証券会社、情報ベンダーなどで講演・執筆を中心に活動。

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