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2018年2月6日更新

アクチュアリーが警告!「低解約返戻金型終身保険」ここに注意

前回は、低解約返戻金型終身保険の返戻率の水準についてご説明いたしました。
今回は、このような保険商品で留意すべき点についてご説明いたします。
やはり最も大事なことは、低解約返戻金型であることです。低解約返戻金期間中、これは一般的には保険料払込期間中と同じなのですが、この期間中に解約すると、解約返戻金が減額されてしまい、返戻率は100%を大きく下回ってしまいます。
では、一般的にどのような理由で解約するかというと、以前にもご説明させて頂きましたが「掛金を支払う余裕がなくなったから」という理由が最も多いです。よって、低解約返戻金期間中に解約することがないよう、余裕をもった保険料とすることが必要です。
しかしながら、そのようにしても、低解約返戻金期間中に保険料の支払いが困難となり、解約をせざるをえないという状況が出てくるかもしれません。そのような場合に備えて、解約以外の選択肢も頭に入れておくことが好ましいです。

減額(一部解約)

保険契約を解約するのではなく、保険金額を減額することで保険料を少なくさせるものです。これは、契約の一部を解約することと同じなので、この一部解約する部分の解約返戻金については減額されますが、全部解約するよりかは解約返戻金の減額の幅をおさえることができるわけです。また、保険金額、保険料、解約返戻金は「基本的には」比例的に変動しますので、減額後の保険料と解約返戻金から求める返戻率についても減額前と同じ水準になります。
ただ、さきほど「基本的には」と述べたのは、生命保険の保険料に「高額割引」が適用されている場合はこの限りではないためです。高額割引とは、保険金額が一定水準以上の場合に、保険料(付加保険料部分)が割引されるというものです。もし、減額してしまうと、保険金額の水準が低下しますので、高額割引が適用されていたものが適用されなくなる可能性があります。よって、保険料が割高になり返戻率が下がることもあります。この点には注意が必要です。

契約者貸付

もし、保険料が払えない場合は、その時点で解約するとした場合の解約返戻金を担保として、生命保険会社から貸付を受けることができます。これを契約者貸付といいます。その貸付金を保険料に充当するという方法があるわけです。こうすれば、保険料の支払いが困難な状況でも、保険契約を解約する必要がないわけです。
ただ、あくまでも生命保険会社からお金を借りるわけですので、貸付金から利息が発生します。この利息の計算に使用する利率ですが、生命保険会社により異なるのですが、保険料を決める際に使用する予定利率より高く設定されていることが一般的です。現在のところ、だいたい3%近辺が多いようです。ですので、返済までの期間が長くなるような場合にはあまりお勧めできません。
このように、保険料の支払いが困難になっても解約以外の選択肢はあるのですが、やはり、ご自身の収入や支出と照らし合わせて、あらかじめ余裕を持った保険料として、低解約返戻金期間中に解約をしないようにすることが望ましいです。
更に、このような保険商品では、どのタイミングで加入するかについてもポイントとなりますので、この点についても次回以降ご説明させて頂きます。

この記事のライター

添田享

日本アクチュアリー会正会員、日本証券アナリスト協会検定会員。1級DCプランナー。アクチュアリー・ゼミナール講師。大学、大学院で数学を専攻し、大学院修了後、アクチュアリー候補生として信託銀行に入行。その後、証券会社、生命保険会社などで一貫してアクチュアリー業務に従事。
アクチュアリーの中でも、生保アクチュアリー、年金アクチュアリー双方で業務経験が豊富である数少ないアクチュアリー。現在は、アクチュアリーの業務経験を活かして、アクチュアリー試験などの金融関連資格の講師、数学の講師など幅広い分野で活躍。

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