ワタナベ薫さんが語る 50代からの強くて美しい「意志ある生き方」とは

2018年5月6日

年齢を重ねることで、知らず知らずのうちに守りに入ってしまい、自分の行動に対してブレーキをかけてしまうことがあります。社会全体もまだまだ若さというものに価値を求める風潮が無きにしもあらずです。だからこそ、もっと自分の価値を認めて自分を好きになる生き方を、50代だからこそ始めていきたいものです。ワタナベ薫著『女は年を重ねるほど自由になる』 より、年齢を重ねることが楽しみになる、意志ある生き方のコツをご紹介します。

備えを用意して自分で生きていく自信をつける

若いころは本当にお金のない生活をしていました。しかし、私はいつでもあの頃の生活レベルの暮らしに戻れると思っています。今は、若い頃より使えるお金も増えて住むところも広くなりましたが、結局やっていることは同じ。食べているものも特別変わったわけではありません。ですから質素な生活をしていた頃と同じ状況になっても、やっていける自信があるのです。自信があるとはいっても、50歳にして独身女の一人暮らし。もちろん備えがあるからこその自信です。<020ページより引用>

経営者であり、人気作家でもある著者は、美容・健康・メンタルなどのさまざまな分野から女性がきれいになる方法を発信し続けています。50代を迎えた著者は、「女性は年をとるほどに生き様が外見にあらわれる。だからこそ、毎日をどう生きるかが大切」と語っています。
「20歳のときの顔は自然からの贈り物。30歳の顔はあなたの人生。50歳の顔はあなたの功績よ」と、有名ファッションデザイナーであるココ・シャネルの言葉があります。若いときは「与えられたもの」で生き方がある程度決まってしまう。
しかし、40代以降になってくると、今度はあらゆるものを自力で獲得しなくてはならないといえるでしょう。女は40歳を過ぎてからがおもしろい。そして、自分だけの人生を作ることができる時代である反面、その裏付けとなる備えが大切だと著者はいいます。
近年では引き寄せの法則が何かと話題になっていますが、スピリチュアルの世界で高名な人ほど、より現実的なのだとか。たとえば、著者は50代になったと同時に保険をすべて見直して入り直ししたといいます。
自動車保険、生命保険、個人年金の入り直しなど……。用意して備えればこそ、日常生活において不安に対してフォーカスしなくなるのだとか。人生は何がおこるか分からない。だからこそ何が起きてもいいように、自分の力で自信を持って生きていくための備えをしっかりと用意しておくことが大切なようです。 

お金は「インプット」と「経験」に使う

ポイントをしぼったお金の使い方をして、物もあまり増えすぎないように管理。高いものを買うときは慎重に吟味して、もし家に迎え入れることができたのなら、大切にしてあげましょう。そして、節約できたお金は何かをインプットすることに使いましょう。本や映画はもちろん、興味のある分野の講座の受講料にしてもいいですし、ずっと興味のあった場所に旅行してもいいと思います。年齢を重ねても、どんどん新しい体験で経験値を上げていけば。きっと全身ブランドで固めたセレブな女性より、数段魅力的な女性になれると信じています。<157ページより引用> 
女性らしく美しい印象を持つ著者ですが、意外にも48歳のときに大型バイクの免許をとったのだとか。身長156㎝というミニマムな身体で免許取得にチャレンジした著者は、転ぶたびに心が折れるような思いを何度もしたのだとか。やがて、やり遂げたことを通じて大きな自信を得た著者は、いくつになってもチャレンジすることの大切さに気付いたといいます。
今日がこれからの人生で一番若い日。今日やらなかったら、この先、一生チャレンジのない人生が待っているかもしれない。ある程度の年齢を過ぎたら物質にお金をかけたいという気持ちも生まれてくるものですが、ハイブランドのバッグを一つ買うよりも、経験値を高める何かにお金をかけたほうがはるかに身になっていくと著者はいいます。それが自信になり、輝く魅力になっていくのかもしれません。
50歳を過ぎると、老後の生活を考えたり、お金の心配をして「守り」に入ることを考えがちですが、それをしつつも、一歩新しいことへ踏み出していくことが大事だといえるでしょう。いくつになっても変わっていく自分を楽しみつつ、ポイントをしぼったお金の使い方をすることで物を増やさないように管理。適切に節約したお金で新しい経験やインプットを心がけることで、より輝く人生にしていけるのかもしれません。

強い意思を持って自分らしく生きていく

幸せの形は人それぞれで、いろいろな感じ方があるものです。お金で買えるものはいろいろとありますが、「強い意思」だけはどこにも売っていないと著者はいいます。経験した人だけが体得できる貴重なものだといえるでしょう。
人生とは、お金や成功といった種類の幸せだけがいいものではなく、その反対側にある「孤独」「悲しみ」「喪失」を経験してこそ、陰と陽をあわせた一人の人間として完成される。最上の幸せと最悪の不幸とを経験することによって、どこにも売っていない「強い意思」という大きな財産を得られるのかもしれません。
知識は勉強や読書で身につくものですが、知恵というものは簡単に身につかないもの。年齢を重ねていく中において、新しい経験をくり返しつつ、自分らしい人生を楽しんでいきたいものですね。
タイトル:女は年を重ねるほど自由になる
著者:ワタナベ薫
発行:大和書房
定価:1,404円(税込)

【前回の記事はこちら】
ポイントは「4つのK」 定年後を楽園にする準備

この記事のライター

ナカセコ エミコ

(株)FILAGE(フィラージュ)代表。書評家&ブックコーディネーター。元・銀行員であり図書館司書。現在は、女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。【女性限定】「働く女性のための選書サービス」“季節の本屋さん”を運営中。https://www.filage.co/

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