
こんにちは、こめまるです。
現在の会社に新卒で入社して、定年まで働くことが出来たことには感謝しないといけないと思います。
企業の一番の使命は、継続させることです。どんなに一時的に業績を上げたとしてもつぶれてしまっては、どうにもなりません。
だから僕は、会社の経営陣には感謝したいと思います。
しかし、こと再雇用となると会社にも社員にも迷いのようなものがあるように感じました。
自分が入社した頃と時代は様変わり
僕が大学を卒業して現在の会社に入ったのは80年代前半でした。当時の入社要項には、はっきりと定年は55歳と明記されていました。
実際に入社してみると、社長以外で一番の年上が、当時の常務でまだ42歳でした。何人かいる取締役もまだ30代という若さでした。
当時170〜80名いる社員の平均年齢が、確か27歳台だったと記憶します。だから、周囲で定年退職する人は全くいませんでした。
その後、時は流れ、社員の入れ替わりを続けながら現在約200名いる社員の平均年齢は42、3歳だそうです。
僕の様に定年後の再雇用で働く社員も10名ほどいて、その予備軍の50代も多く、昼食時の休憩室では定年後の働き方とか年金の話などもちらほら聞かれます。
そしてこれが、僕が働く会社が特別ではなく、多くの企業でそのような状況だと思います。
再雇用として働くことを止める理由
僕が再雇用の有期の契約社員として働きだして、2年目に入りました。正確にいうと16ヵ月が過ぎました。
そして今年の7月末で退職することにしています。
当然再雇用システムの満了する65歳まで働く選択もあります。
でも、あることからその前に辞めることに決めました。
それは、起業するには65歳では老けすぎている、ということです。
いくら平均寿命が延びたと言っても、60歳を過ぎれば身体の衰えが確実に出てきます。
僕の感覚では、僅かに高低差のある平面に球体を置くと、最初はゆっくり動きだしますが、いざ動き出すと加速がついてどんどん速くなる情景に似ています。
60歳になったばかりの時は、ゆっくりでもある時から加速が付いていくと思うのです。
だから、60歳を過ぎての1年、2年の違いは大きいのです。
特に起業という新しいことに挑戦するならなおさらです。
50代の頃から、定年後は雇われない働き方をしようと考えていた僕は、今やめないと一生雇われの身で終わると思ったので、退職を願い出たのです。
それは、ご自身が定年後起業して、経済コラムニストとして活躍している大江英樹氏の本にも後押しされました。
思うようにいかなくても、そのうち年金も出るし、という気楽さもあります。
そしてもう一つは、再雇用で働くことの難しさを感じ嫌になったからです。
大江氏も再雇用半年で嫌になって辞めたと書かれていました。
再雇用として働き出して問題と感じた点
政府が企業に対して、希望する従業員は65歳まで雇用する義務を課して、2013年から再雇用制度がスタートしました。
僕が勤めるような中小企業では、むしろ有難い制度かもしれません。
なぜなら、大企業にくらべ新卒の採用に苦労するからです。
会社の業務の内容も分かっていて実力もわかる定年社員を抑えた給料で雇えるのは、多くの中小企業にとっても良い制度と言えます。
しかし、再雇用される本人と周囲の社員はどうでしょうか?
僕は次の2つに疑問を感じました。
給料が下がることには特に問題はありません。元々そんなものだと思っていたからです。
疑問を感じたのは、権限と責任の問題でした。そしてそれとリンクした周囲の社員の対応です。
僕は、現役時代と同じ部署で同じ業務を続けています。席まで同じです。
しかし、僕の中では、現役時代と再雇用の契約社員になったことの変化は、明確に認識しているのに、周囲の社員は僕が現役時代と同じように対応してくるのです。
まあ、当然と言えば仕方ありませんが、それは苦痛でした。
再雇用後は、僕は役職も何もない、有期の契約社員に過ぎないのに、
上司がいるにもかかわらず、重要な案件を相談してきたり、報告してきたりしました。
それを自分は出来ないから僕の上司に相談してくれというと「その後ろ向きな姿勢は良くない」とか「冷たいじゃないか」と良く言われたものです。
それが苦痛でしたが、根気よく対応し説明して、いまではかなり少なくなりました。
最後に
50代の中頃から、定年後の働き方を考えていた僕は、60歳からは雇われない働き方をすることに決めていました。
そのための働き方も決めて準備してきました。
しかし、結局定年後も同じ会社で働いています。
この約2年弱の経験が、自営になった後の僕の糧となるのか、それとも単なるタイムロスとしかならないのか、そのことを考えるとちょっとドキドキする今日この頃です。
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