50代、自分を表現する場所とコミュニティの必要性

2019年2月13日

父から「お前は黙って親の言うこと聞いとったらええねん」と子供の頃からことあるごとに言われ続けてきました。
「そやかて、お父ちゃん…」と反論すると「世の中のことなんも分からんくせに、偉そうなことを言うな」と叱られる。
「お前はどうしたいねん?」と聞かれたことなど一度もありません。
人によってはそれが普通で親のひくレールの上を歩むことを幸せだと思うかもしれません。
ですが、私は子供の頃から頭を押さえつけられているように感じ窮屈で仕方がなかったのです。
母を見ていても、重要な事柄はすべて「お父ちゃんに聞いてから」が決まり文句でした。ご近所や親戚に対しても「うちの人に聞いてから」と即答はしませんでした。
それは自分で決められない事柄でもあったかもしれませんが、言葉に責任を持ちたくない逃げ口上のように思えました。
昭和の女性は長く自分の意見を表に出さずに生きてきたように思います。

「女と子供は黙ってろ!」という教育を受けたことが、逆に大人になってから「私はこう思う」という姿勢を大切にできたと思います。
40代になり妻でもなく母でもない「私」だけの世界を働くことで得ることができました。
その仕事においても自分の意見を持ち本音で取り組んでいたと思います。
時に周囲の反感をかうこともありましたが、ただ周囲を気にして流されるように働くよりも格段に仕事を面白くできたと思います。

去年秋より、同世代の女性を対象にセミナーや講座を開いています。
講師が話し役、受講生が聞き役ではつまらない。
やはり「この瞬間どう思うかを大切にしてほしい」と考え座席をスクール型ではなく5,6人の島型に配置。講師の問いかけに対し受講生同士がディスカッションし共に考えてアウトプットをしてもらいました。
すると、私の話を聞いている時よりも、ディスカッションしている時のほうが皆さんイキイキとされているではありませんか。
私の終了の呼びかけの声もかき消されるほど。
ブログ読者という共通点はありますが初対面なのに、その予想外の盛況ぶりには驚きました。
みな一瞬にして仲良くなれるのです。
それは、自分の意見が抑えられる圧もなく、同調性を気にする空気もない場だったからではないかと思うのです。
そして、「〇〇の私」ではなく、肩書のない「私」でいられる。自分の素直な気持ちを出せれば、周りの意見も素直に聞くことが出来ます。
終了後には「こういう話せる場が欲しかった」と喜んでいただけました。

50代、自分の素直な気持ちを表に出す。そうすることで自分が何を感じるのか。繰り返し確かめてみるのはいかがでしょう。
もう誰にも遠慮はいりません。
自分を表現する場所を持ったり、コミュニティに参加したり、積極的にアウトプットすることで、本来の自分を取り戻すヒントがつかめるかもしれません。

この記事のライター

中道あん

Ameba公式トップブロガー。「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。https://ameblo.jp/aroundfifty50/
45歳で再就職し自立。2男1女は成人し、要介護2の実母は有料老人ホームで暮らす。同世代の女性に向け日々の暮らしのあれこれをブログに綴り、実りある人生を歩んでいけるようなライフスタイルを発信。著書に50代、もう一度「ひとり時間」(KADOKAWA)。

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