今の50代のサラリーマンにとって、現在の勤務環境は、20~30代の頃とは大きく変化してきました。年功序列賃金制度や終身雇用制度はそれが当たり前だったものが崩れて、50代になると役職定年・降格・減収が珍しくない時代になりました。
変化する時代に呼応しているのか、定年を待たずに50代で退職し、自分の事業へと切り替えた方も多くいるそうです。
私自身が個人事業者なので、自ずと経営されている方々、または事業を始めていきたいと考えている方々とお会いする機会が増えていますが、事業を軌道に乗せて実績を伸ばしている方と、なかなかそこまでの手応えを得られていない方とに分かれます。
私自身の事業はまだ発展中の身であり恐縮なのですが、どうやら成功者には「共通点」があるように感じます。
成功者の共通点とは?
成功している方々の前提として
1)準備ができている
2)事業の軸とターゲットを決めていて、ブレない
これは必須ですが、他にこのような共通点があります。
3)学ぶ姿勢が見える
①頭を下げる。高圧的な態度をとらない
②できないこと、不得手な分野はアウトソーシング
③年下に教えてもらうことを苦手としない
4)発信スキルがある
こちらも重要です。いくら素晴らしいサービスや技術や能力・スキルがあったとしても、その情報が、必要な人・場所に対して届けられ知られていなければ、仕事には結びつきません。ネットがここまで発展している今の時代に、より多くの顧客になり得る方々に向けて、十分に適切な方法で情報発信ができるかにかかっているのです。
こんな方が成功している
金融関係(証券会社)に勤めていた方がいらっしゃいます。40代のうちから奥様の実家の家業を継いでいくことを考え始め、50歳になったことを機に金融会社を辞めて家業を継ぎ、仕事をリスタートさせました。全経営者の意志も組みながら、古い体質からシステム含めて進化させて、事業を安定、そして拡大の時期に入りました。もともとの土台があっての転身ですが、時間をかけて十分な準備を進めてきたことが、奏功しているのです。
また、サラリーマン時代から毎日本を一冊読み、書評をブログで公表していた方がいます。
その書評は出版社の目に留まります。毎日の書評とともに伝えたいことを合わせて、1冊の本の出版が決まりました。その方は、今もなお毎日のブログ発信をしています。最近になり2冊目の本が出版されました。情報発信を継続していることで、他人の目に留まり、何かが形になる。するとどんどんと道が開けていくという成功例だと思います。
事業がうまく運ばなかった例
一方で、安易に起業して、失敗した方もいらっしゃいます。
初期のシステム構築をし、アップさせたことで、どんどんと仕事が入ってきて儲けが出ると楽観し、自ら動いて広めていく努力をしなかった方がいました。利益のない状態で、売上の当てもないのに事務所を構えて、経営者の肩書に酔っているようでした。
また、事業のHPを作成し満足して、次の手を打つことをしなかった方もいましたが、どちらの方も現在はその事業を畳んでいます。
簡単に起業できる時代ですので、安易な夢も見やすいのかもしれませんが、夢ばかり見て収益がなく、事業が継続できない状態、また生活していくための最低限の稼ぎを生み出さなければダメなのです。
「人生は100年」の時代へ。第三の人生のことを考える
「人生は80年」と言われたのは過去の話です。保険会社のコマーシャルでも「今は人生100年」とされており、その保障の必要性を提言しています。
定年の先の人生を考えたときに、何をするための時間とするのか。定年までの人生が第二の人生なら、第三の人生をどう過ごしていきたいか。
1)旅行やゴルフなど趣味を満喫して、遊んで暮らす。隠居生活をしてゆっくりと過ごす。
2)社会に関わっていく。ボランティア活動に励む。
3)人の役に立つことで、収入を得る。
起業することは、人生において必須ではなく、選択肢の一つですので囚われないようにしてください。起業などしなくとも自分を生かして目標を定めて達成するための努力をし、経験を積んで素晴らしい仕事をしている方はたくさんいます。家族のための家事もそのひとつでしょう。
寿命が延びたことで、その時間を退屈に過ごすより、より豊かなものとして送りたいのは誰しもの希望です。その時の環境や事情があって、若いころに選ぶことができなかった道にチャレンジしてみるなど、もう一つの人生を生きていくチャンスが与えられたのかもしれません。
50代のいま、しっかりと次のステージの自分について考えを巡らせてみましょう。