皆さんこんにちは。
ファイナンシャルアカデミー 「不動産投資スクール」 講師の城山剣吾です。
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オフェンスとディフェンス
スポーツの世界では「オフェンス」「ディフェンス」という表現がよく使われます。
オフェンスとは得点を獲るために対戦相手を攻撃することで、一方のディフェンスとは対戦相手に得点されない様に守備を固めて防御することですが、不動産投資でもオフェンス(攻撃)とディフェンス(防御)が存在します。
不動産投資のオフェンス(攻撃)
・収益物件の購入や土地活用による収益アップ
・賃貸部屋の改良による家賃アップ など
不動産投資のディフェンス(防御)
・空室率の抑制
・計画的な修繕による節税対策 など
一言でまとめると、不動産投資におけるオフェンスとは「収益アップ」で、ディフェンスは「費用の抑制」という形になりますが、両者のバランスをうまく取りながら運営していく事が不動産投資の勝敗を大きく左右するといっても過言ではありません。
また長期的に見ると「オフェンスに徹する時期」と「ディフェンスに徹する時期」の見定めも必要です。
今回はこの「不動産投資におけるオフェンスとディフェンス」について解説します。
オフェンスとディフェンスに偏りがあってはいけない
まず大前提として、何をやるにしてもオフェンスとディフェンスに偏りがあると好ましくありません。
国民的スポーツのサッカーを例にしてみましょう。
試合中、ディフェンスをしっかりしていれば対戦相手の攻撃を抑制できるかもしれませんが、そればかりでは90分という試合時間の中で、いつかは得点を取られてしまう可能性は極めて高くなるでしょう。
逆にオフェンス中心に攻撃ばかりしていると、隙をつかれて対戦相手に一気に攻め込まれて得点を許してしまいます。
不動産投資もこれと一緒で、一気に収益アップを積み上げたい!という強い思いが先行して収益物件の取得に奔走していると、気が付いたら所有物件の空室率が上がってしまったという事になってしまいます。
逆に過剰に空室対策ばかりに注力していてもアッという間に時間が経過してしまい、収益物件を増やせず不動産投資家としての成長が止まってしまいます。
この様にどちらかに偏った形で不動産投資をしていると、事業として良い方向に進んでいきません。
空室対策も必要ですが、収益物件の取得も大事です。
オフェンスとディフェンスをうまく操作できる様な体制を作り、どちらも優位に進める様にしてください。
不動産投資におけるディフェンスとオフェンスの時期とは
最後に、長期的に見た不動産投資のオフェンス・ディフェンスの時期について考えてみましょう。
まずオフェンスの時期ですが、“物件価格が下がり、利回りが高くなっている時期”がこれに該当します。
この時期に収益物件取得に注力すると収益力の高い物件を取得しやすいですが、景気としては低迷している時期でもあります。
そのため融資面が厳しい傾向があり、物件購入のハードルは高くなりがちです。
逆にディフェンスの時期は“物件価格が上昇し、利回りが低迷している時期”を指します。
ここ数年はまさにこの状態で、景気が比較的安定しているため金融機関も融資に積極的でしたが、物件価格が高すぎて、なかなか物件取得まで到達できないという傾向がありました。
この様に、不動産投資のオフェンス・ディフェンス時期には両者共に一長一短があります。
では、どの様な戦略を組むのが良いのでしょうか?
ひとつの答えとして、
ディフェンス時期 → バランスシートの改善に励む。
オフェンス時期 → 収益物件を積極的に買い進める。
というのが、一番オーソドックスな戦略になります。
ディフェンスの時期にはコツコツと軍資金を積み上げて、バランスシートを良好な状態にしておく。
そしてオフェンスの時期が到来した時、良好なバランスシートを武器に厳しい融資のハードルを越え、優良な収益物件を購入するのです。
金融機関はどんな時期でも基本的に融資をしたいので、融資が厳しくなる不景気の時期でも「融資したい人」になっておくことが勝利の鍵となる訳ですね。
オフェンス・ディフェンスを制する者が、不動産投資を制す。
景気の変化をウォッチしながらオフェンス・ディフェンス時期を判断して、ぜひ不動産投資を成功に導いて下さい。