夫が内緒で不動産投資をしていたせいで住宅ローンが組めない!不動産投資初心者が気をつけたいこと

2018年8月6日

今年4月、「シェアハウス投資」で有名だった「かぼちゃの馬車」の㈱スマートデイズが東京地裁に民事再生法を申請し、大きな問題になりました。ここ数年不動産投資がブームで、知識がないまま不動産を購入する「にわか投資家」が増え、さまざまなトラブルがおこっているようですね。
ここでは、夫が内緒で「新築ワンルームマンション投資」を行っていたAさんの例をあげてみます。

夫婦の危機!夫が内緒で新築ワンルームマンション投資をしていた

Aさん夫婦は、地方都市に居住しています。旦那様が公務員、Aさん本人はパート主婦、子供が2人の家族構成です。結婚の時に2LDKの新築マンションを購入しましたが、子供が大きくなり手狭になってきたので、マンションを手放して一戸建てに引っ越そうとずっと物件を探していました。
数々の内見の結果、希望する家が見つかり、銀行に住宅ローン審査の申し込みをしたところ「ご主人は、限度額いっぱいに借入を行っているので住宅ローンは実行することができません」との回答が来ました。既に借入を実行しているって何?と思い調べたところ、旦那様は、「新築ワンルームマンション投資」で限度額いっぱい借入を行っていたのです。
きっかけは「電話勧誘」。旦那様は業者の電話勧誘を受け、物件を内見することなく東京都内の新築ワンルームマンション投資を開始していたのです。
もちろん、区分所有(マンション全部ではなく部屋単位の所有)です。「少しでもお小遣いになるかと思った」「8,000万円まで借り入れることができると業者から聞いた」というのが投資を始めたきっかけだったそうです。現実は、固定資産税、維持費、管理費などで収支はプラスマイナスゼロに近く、お小遣いにはならなかったようです。

Aさん夫婦の不動産投資、2つの主な失敗点

不動産投資には、いろいろと注意をしたい点があります。Aさん夫婦の主な失敗点を2点あげてみます。

 ①新築ワンルームマンション投資はすすめない

Aさんの旦那様のような新築ワンルームマンション投資は「どうしても挑戦してみたい」なら別ですが、おすすめしません。新築マンションは宣伝費がかかっていて割高ですが、購入したとたん中古物件になり、徐々に価格が下落していくものです。家賃収入も入るし、売却できる資産になると思われて購入される方が大半だと思いますが、実際はそう甘くはありません。利回りを検討した上で購入しましょう。
また、購入需要が高いマンションはファミリー向けの物件です。単身者でも、ワンルームを購入する人は少ないため、「ワンルーム」物件は売却しようとしたときに需要が少なく不利なのです。投資目的の人が、利回りを計算して絶対に利益が出る、という価格で買い叩く、シビアな物件といえるかもしれません。

 ②物件は必ず見学すること

不動産投資を行いたい人は、必ず物件を見学しましょう。不動産投資をすすめる営業マンは、仲介手数料が目的なので、よい情報しか耳に入れません。実際に、最寄りの駅から歩いて物件を見学することが重要です。朝、昼、夜、休日と平日に内見し、何か不具合がないか確かめてみましょう。
そして何よりも「自分がここに住んでみたい」と思える利便性の良い物件ならば購入してみるのもよいかもしれません。ただし、資金に余裕がない方にはおすすめいたしません。

今、高利回りの物件は少ない?初心者はまずREITから

不動産は、貸借対照表でも「有形固定資産」に分類されるものです。これは簡単に換金できない1年以上保有をする資産を意味します。すぐにでも現金化したいという必要性に迫られた場合、すぐに換金できません。
不動産投資をしてみたいけれど経験がないという人は、まずは「REIT(不動産上場投信信託)」はいかがでしょうか。こちらは証券市場で購入・売却することが可能であり、流動性が高い不動産上場投信信託です。平成30年7月29日現在、高いもので約6%の利回りで運用されています。10万円以下から開始することが可能です。
投資家に対しては取得した物件、運用状況報告などもされているので、利回りREITから投資してみるのもよし、気になった物件を取得しているREITに投資してみるのもよし、運用状況報告などでどのような視点からプロは物件を取得しているのか?を学ぶのもよいかもしれません。
固定資産税、ローン、入居者募集、物件の管理など、初心者が不動産投資を開始するにはいろいろと乗り越えなくてはいけない壁は多いものです。まずは、REITから投資してみませんか?

専門家に相談、投資の学校で学ぶ

不動産投資を行いたいという方は、専門家に相談をしてみましょう。昨今では多くの不動産投資セミナーもありますが、不動産業者が主催のセミナーはあまりよい情報を得ることはできません。自社商品のよい情報を与え、デメリットは黙っているからです。自分の収入、ライフスタイルなどを鑑みて、中立的な立場のFPやコンサルタントなど専門家に相談するのがよいでしょう。
また、固定資産税、ローン、物件の管理など、いろいろとわからないことが多いのが不動産投資です。投資の学校などで不動産投資について学ぶという方法もよいでしょう。
なお、Aさん夫婦はその後信頼関係が損なわれたという理由で、離婚になりました。Aさんの旦那様が購入した新築ワンルームマンションは「中古」扱いとなり、都内でまだ場所はよかったのですが、購入価格を大きく下回る価格で売却となりました。
皆様はこうならぬようまずは不動産の知識に関する知識をつけたり、実際に物件をみたり、REITを購入したりなど、自分の身の丈にあった不動産投資を開始するようにしましょう。

この記事のライター

木暮ゆい

株主優待中心の日本株、海外高配当株、債券、投資信託、純金、プラチナ、銀積立、ソーシャルレンディング等に投資中のライター。最近では優待クロスでの株主優待品を取得と、ふるさと納税に夢中です。

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