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お金の教養を身につけるための総合マネースクール|ファイナンシャルアカデミー


2019年8月22日更新

頭金を貯める一番いい方法:『マンションを買うまでに読む青本』vol.2

マイホームを買おう!と思ったら、多くの人がまず気になるのが「住宅ローン」のことかもしれません。一生の中でも1、2位を争う大きな買い物といわれる住宅購入をギャンブルにはできませんよね。前シリーズ『マンションが買いたくなったら読む赤本』でマンション購入を決めた山田さんのお宅の事例を通して、住宅ローンを利用するときのポイントをおさえましょう。

vol.2では、自己資金の重要性と頭金の準備の仕方について見ていきます。

自己資金が少ない場合のリスク

「頭金なし」の広告は、 本当にトクなのか

美香:頭金なしでも、家賃並みの返済でマイホームが持てるというチラシ広告があるんだけど、あなた、これどう思う?

翔太:そんな物件があるのかい? どれどれ、じっくり見てみよう。

最近よく聞く「頭金なし」の謳い文句ですが、よく調べてみると、その不動産会社と提携している金融機関でお金を借りなければならず、しかも「35年間変動金利、ボーナス返済有」という不利な条件がほとんどです。最初のうちこそ家賃並みの返済額に抑えられても、35年間の変動金利ではやがて返済額がぐんと跳ね上がってしまうことも考えられますし、ボーナスの支給額が減ったり、あるいはボーナスそのものが出なくなった場合、ローンを支払えなくなってしまう可能性も出てきます。「頭金が貯まるまで待つより、低金利のうちに買ってしまいたい」「なるべく早く新居で暮らしたい」と望むなら「頭金なし」という選択肢も考えられますが、「月々のローン返済額や総返済額が多くなる」「不利なローンを組まされる可能性が高い」という現実は知っておきましょう。

美香:やっぱり、頭金はあるに越したことはないのね。

翔太:世の中においしい話はないってことだな。

頭金を貯める一番いい方法

美香:私の経験上、「余ったら貯蓄に回す」という考え方では、絶対にお金は貯まらないわ。お給料が入ったら真っ先に、これは家賃、これは水道光熱費……と最初から天引きして、残ったお金でやりくりすることが大切なの。実は私、将来のマイホームの頭金用に、こっそり銀行で自動積み立てをしているのよ。

翔太:えっ、そうなの。毎月の僕のおこづかいが少ないのは、会社の財形貯蓄で天引きされているからだと思っていたんだけど、実は積み立てにも回していたんだね。えらい!……うーん、でも複雑な気持ちだなあ(笑)。

あればあるだけ使いたくなってしまうのが人間の性です。美香さんのように強制的に積み立てたり、会社の財形貯蓄制度を利用するのはとても賢いやり方です。「貯金がない」「頭金がない」ということは「貯め癖がついていない」ということ。貯金しようという考えが頭にない人、貯めようとしたけれども貯まらなかったという人が住宅ローンを組むのはとても危険です。最近では顧客獲得のため各金融機関の審査基準がゆるくなり、頭金が2割なくてもローンが組めたり、諸費用の分も含めてフルローンが組めるケースも増えていますが、万が一ローンが支払えなくなった場合、痛い目に遭うのは金融機関ではなく購入者自身です。

「万が一」の事態を想定して、借入金額はできるだけ少なくなるよう抑えるのが昔ながらの賢いやり方。借入金額が大きければ大きいほどリスクも大きく、借入金額が小さければ小さいほどリスクも小さくなるのです。

親から援助してもらって 税金も得する方法

「マイホームを手に入れたいけれど、自己資金が少ないので難しい」という場合は、親から資金援助を受けるという手もあります。その場合に利用したいのが、「住宅取得等資金の贈与税の非課税」。これは実の両親や祖父母から住宅を取得するための資金贈与を受ける場合、一定の金額までなら贈与税が非課税になるという制度です。相続や生前贈与で払う税金を考えたら、十分検討の余地があるでしょう。

たとえば2020年3月31日までなら、一般住宅は700万円までが非課税に(省エネ性または耐震性を満たす住宅なら1,200万円まで非課税)。これに「普通の贈与」の非課税枠110万円をプラスすれば、810万円になります。夫婦それぞれが実の両親から贈与を受け取れば、2人合わせて最大1,620万円までの贈与を非課税で受け取ることができます。ただし、「受贈者(贈与される人)が20歳以上で、所得が2,000万円以下であること」「家屋の登記簿上の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること」「中古の場合は築25年以内」など、さまざまな条件があります。

マンションの面積には「専有面積」と「登記簿面積」の2通りがあります。たとえばパンフレットに「広さ52m²」と書いてあるのは専有面積のことで、壁や柱の厚みの中心線から測った面積をさします。一方の登記簿面積とは、壁で囲まれた内側だけの床面積をさします。壁や柱の厚みは含みませんから、パンフレットの数値より少なくなり、たとえ「52m²」と謳われていても、実際には50m²以下になることが少なくありません。面積によっては住宅取得等資金の非課税制度や住宅ローン減税などの優遇措置が受けられなくなる恐れがありますから、購入前に登記簿面積をしっかり確認しておきましょう。

▶︎vol.3に続く

ファイナンシャルアカデミーでは、「理想のマイホームを手に入れたい」「マンション選びで失敗したくない」「今の家を売って住み替えたい」「人に貸して家賃収入を得たい」という人におすすめのマイホーム購入講座を開催しています。

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【出典・参考文献】

山崎隆『東京マンション資産価値予測 DATA BOOK』(ダイヤモンド社)

泉正人 cafeglobe「美マネ experience」

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