これまでいくつか人生のターニングポイントがありました。
45歳で始めた就活。そのおかげで憧れの自立する女性に一歩近づけたのです。でも、最初の一歩は本当に小さなものだったのです。
転機とは後になってから気づくもの
一番下の娘が幼稚園に入園した春、上の二人は小学生。それまでの10年間育児と家事に追われ自分の事は後回し、やっと少しだけ自分の時間が持てるようになったのです。
その嬉しさと開放感ときたら言葉に表せないほど。娘を園まで送ると、その足でママ友とお茶をしたりショッピングに出かけたりと、大いに自由を満喫しました。
当時、ほとんどのママが専業主婦でした。私自身も、母親は家事と育児に専念すべしという考えでした。
そんな春が終わり7月のこと。夕方自宅近くを歩いていると、求人広告の張り紙を見つけたのです。夏休みだけ、週3日午前中だけの検査補助の仕事。
直感的に「おもしろそう」と感じその場で電話をかけ、翌日には採用されました。
あの時、夫に相談してから、もう少し考えてからなど、社会とのブランクや、ママ友達との付き合いや、自分への自信のなさ。そんなことを考えて時間をあけていたら、きっとチャンスをのがしていたでしょう。
すると今の自分の生活は違うものになっていたかもしれません。転機とは後になってあの時のあれが、と気づくものだと思います。
思いついたらすぐ行動
私は、思いついたらなるべくすぐに行動するようにしています。
それはなぜかというと、少し時間がたつと、「今でなくても今度でもいいや」「忙しいから時間ができたら」「道具がないなぁ」「費用がかかるのかぁ」などと言い訳がどんどん出できます。
そのうち、熱量がさがってきてどうでもよくなり、大抵は忘れてしまうのです。なので、思いついたら時間をおかずに何かしらの行動をとります。
例えば、ネットで検索をしたり、電話をかけてみたり、誰かに話してみたり、ほんの小さな一歩が次の一歩、二歩へと続いていくと思うのです。
子供の頃の欠点は実は大切な要素
子供のころ、後先考えずに行動する“とっぱもん”だとよく言われました。
“とっぱもん”とは感情の赴にまかせて思うとおりに行動する人のことです。
なにか勢いにまかせ、えいーとやった行動が失敗をすると「ほんまにお前はとっぱもんやなぁ」と父親があきれて私に言い、その前に正座をしてお説教が終わるのをひたすら待つという子供時代でした。
ずっと欠点だと思っていたこの性格ですが、大人になってからは大切な要素だと思えてきました。
直感を信じて行動した先に
この春もそうでした。あることが原因でとても嫌なことがおきモヤモヤしていました。でもこれを自分の意味ある出来事として考え、一つ改善策を思いついたのです。
人間的魅力に磨きをかけるために話し方を学ぼう。ほんとに思いつきでネットの検索をかけ、直感的に選んだマナースクールに電話をかけたのです。
そして、体験レッスンの日。先生とあれこれ話しているうちに、話し方ではなく、セミナーを作ることを勧められたのです。
人前で話すことは大の苦手。想像しただけで心臓がドキドキするようなことでしたが、えいーっと「やります!」と返事をしました。
初めの一歩から苦手を克服
それから5カ月後、マナースクールの先生からのご依頼で起業女性を対象にしたセミナーを開催できました。
「自分らしく生きたい女性は好きを発信しキラキラ輝く人生を生きる」
大の苦手だった人前で話すことも想像以上に楽しくワクワクしながら話すことができました。それは大きな発見でした。
とっぱもんは大人の宝物
自分の直感を信じて行動することの先に、それまでの自分とは違う自分に出会えるなんて
私にとっては大きな進歩でした。思いつきや、直感を感じたらできるだけ早く小さな一歩を踏み出そう。子供の頃の皆、親に叱られた“とっぱもん”は大人には宝物かもしれません。