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2018年10月23日更新

【住宅ローン】団体信用生命保険の落とし穴~もしも病気になったら~

住宅ローンを組むときの保険が「団体信用生命保険」。一定の疾病があった場合は加入できませんが、死亡時や高度機能障害の場合、以後の住宅ローンを払わなくてよい団体信用生命保険は住宅ローンのことを考えるととても有難い保険です。しかし、団体信用生命保険には、意外な「落とし穴」があるのです。今回は、その「落とし穴」に陥ってしまったご家族の話です。

一家の稼ぎ頭大黒柱が病気で収入ダウン!住宅ローンは?

Aさん夫婦は30代。Aさんは正社員、妻はパート、2人の幼い子どもがいます。念願の一戸建てマイホームを入手し、Aさんも課長職に昇進。仕事も家庭も順調な日々を過ごしていました。
ところがある日、Aさんは職場の健康診断がきっかけで、「大腸がん」であることが判明しました。大腸がんは、かなり進行しないと自覚症状がないためなかなか発見されにくいがんです。Aさんのがんは初期だったものの、内視鏡手術では取りにくく、開腹手術をうけることに。その後も要治療となり、仕事を10カか月間休職することになりました。
Aさん一家は、稼ぎ頭大黒柱が倒れたことにより、大幅な世帯収入が減となりました。気がかりは医療費よりも住宅ローンでしたが、団体信用生命保険に加入しているので住宅ローンは支払わなくてよいとAさんは思っていました。ところが、これが甘かったのです。

団体信用生命保険の落とし穴

実は、Aさんが契約していた団体信用生命保険は、「特約がない」タイプでした。Aさんがそのことに気が付いたのは、手術後のことでした。

団体信用生命保険の保険がおりない場合

返済中の死亡または高度障害状態の場合に残りの支払いをカバーできるのが団体信用生命保険です。つまり、Aさんの「がんによる入院で休職」の場合だと通常の団体信用生命保険では、保険金の給付がないのです。

特約付きの団体信用生命保険ならば保険金の給付がある

ただし、すべての団体信用生命保険が、病気で就労不能の場合、保険金の給付がないかと言われるとそうではありません。最近では「特約付き」の団体信用生命保険も増えています。 「がん保障特約付き」「三大疾病保障特約付つき」「八大疾病保障特約付つき」などの特約がついたタイプの団体信用生命保険があります。
ただし、これらの団体信用生命保険がよかったと思っても、途中で特約を付加することはできません。さらに、保険料も普通の団体信用生命保険よりも割高になります。ただし、じぶん銀行のがん50%保障団信は保険料の上乗せはありません。また、や住信SBIネット銀行の「ネット専用全疾病保障付住宅ローン」は、八大疾病病保障特約などが付帯されていているうえ保険料の上乗せがない住宅ローン保険です。 もあります。

団体信用生命保険がおりないときにはどうする?

Aさんが契約した団体信用生命保険は特約がなく、病気で休職した場合でも住宅ローンの支払い義務がある状態でした。こんな時、どうすればよいのでしょうか?

傷病手当金

まず会社の制度を調べましょう。会社によっては病気療養の場合、見舞金や病気による休職中は数か月の給料の補償があります。
また、健康保険に加入している場合は傷病手当金が支給されます。 これは業務外の事由による病気やケガの療養のため、仕事を休業した日から連続して3日間の待機の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して最長1年6か月支給されます。
1日あたりの金額は、支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日の3分の2です。標準報酬月額が12カ月未満の場合は計算式が異なります。

就労不能保険

ケガや病気などで働けなくなった場合、「就労業不能保険」という保険商品があります。 よく似た商品で「所得補償保険」があり、士業などの自営業の方で加入されている方では興味を持たれる方は結構いるのですが 、労働者災害補償保険、健康保険、雇用保険などで守られているサラリーマンでは興味を持たれる方が少ないように感じます。
サラリーマンが公的保険で守られているとはいえ、健康保険の傷病手当金は、1年6か月と限りがあります。もし休職期間が長引き、かなりの世帯収入が減ることを考えると、就労業不能保険の保険金が収入の不足分をカバーしてくれることでしょう。
ただし、保険商品によって保険金の支払いに違いがあり、就業労不能保険に加入すれば、完璧という訳ではありません。ライフスタイル、家族構成、年収、他の保険との兼ね合いなども考えて、トータルで加入を考えたいところです。

長い住宅ローン、色々なシミュレーションを考えよう

保険金はおりなかったものの、健康保険の高額療養費制度、有休休暇の消化、傷病手当金、貯蓄を駆使し、幸いその後、がん保険の給付もおりたため、Aさん一家は住宅ローンの延滞もなく、無事この家計の危機を乗り越えることができました。Aさん自身も手術後の予後もよく、今ではすっかり元通り働いています。
ただ、再発したらどうしようと少し不安になっています。団体信用生命保険について、もっとよく考えてから加入を検討すべきだったと後悔したAさん夫婦。
住宅ローンは、人によっては30年近くの返済にもなる、長期にわたる返済です。「転ばぬ先の杖」、病気や事故などの突発的な環境の変化を考慮して、今、加入している生命保険との兼ね合いも考えて、団体信用生命保険を選びましょう。転んでからでは遅いのです。
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この記事のライター

木暮ゆい

宅地建物取引士。株主優待中心の日本株、海外高配当株、債券、投資信託、純金、プラチナ、銀積立、ソーシャルレンディング等に投資中。最近では優待クロスでの株主優待品を取得と、ふるさと納税に夢中です。

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