産後の母体は、「産休」中にしっかりと休めたいもの。そして「育休」中には仕事を離れてゆっくりとわが子と向き合いたいものですね。しかし産休育休の長い期間、収入のあてが全くないとしたらにわかに心細くなります。そこで、育休中に支給されるという「育児休業給付金」について調べてみました。

「育児休業給付金」ってなに？

育休未経験の私は、以前育休中の会社員の友人から「育休中も給料の半分は貰える」と聞かされ、たいへん驚いたことがありましたが、それはこの育児休業給付金によるものだと後で知りました。彼女が育休を開始してから6か月を経過していたため、支給額が半分だったわけです。育休開始から6か月までなら給料の67％が支給されるのですから、育休中のママには大変ありがたい制度です。
「産休」は予定日から6週間、プラス分娩日の翌日から8週間の取得が認められますが、一般的には無給です。この産休中の無給期間を補うために、健康保険から「出産手当金」が支給されます。
育休中はほとんどの会社では給料が出ません。健康保険料と厚生年金保険料の負担に関しては産休中と同じく免除されますが、基本的に育休中は無給になります。この無給期間を補うためのものが、雇用保険から支給される「育児休業給付金」です。
雇用保険に加入していることが条件ですので、自営業の方や専業主婦の方は対象外となります。ただし雇用保険加入者なら、条件を満たしていればパートやアルバイトの方でも受給対象となります。

育児休業給付金が支給される条件は？いくらもらえる？

育児休業給付金が支給される条件は、まず次の2点です。ハローワークインターネットサービスより、育児休業給付金を受給する条件を引用してみました。
①　被保険者が1歳又は1歳2か月（支給対象期間の延長に該当する場合は、1歳6か月又は2歳）未満の子を養育するために育児休業を取得した場合
②　休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が12か月以上ある場合
子どもが1歳になるまで育休を取る場合、育休前に1年間の勤務実績があり復帰後もその会社で働くなら、育児休業給付金は支給されます。ただ、「パパママ育休プラス制度」（後ほど説明）を利用すれば給付金の支給は1歳2か月まで延長されます。
また、申請したにも関わらず1歳の時点で入園する保育園・保育所が決まっていない場合は、支給期間が1歳6か月まで延長されます。
平成29年10月1日の改正では、保育所等における保育の実施が行われないなどの理由で、1歳6か月に達した後も育児休業を取得する場合は、2歳に達する日前まで支給対象となりました。
これらを満たしたうえで、次の条件にも該当しなければいけません。
① 育児休業期間中の各1か月ごとに、休業開始前の1か月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと。
② 就業している日数が1か月ごとに10日（10日を超える場合にあっては、就業している時間が80時間）以下であること。
もし育休期間中に1か月間に10日以上就業した場合は、次の子の育児休業給付金の支給額が減額になる可能性が。
気になる支給額ですが、次のように計算します。「支給日数」とは基本的には30日です。
支給対象期間（1か月）当たり、休業開始時賃金日額　×　支給日数の67％相当額
（育児休業の開始から6か月経過後は50%）

「パパママ育休プラス制度」ってなに？

夫婦ともに育休を取得する「パパママ育休プラス制度」を利用すれば、給付金の支給期間は1歳2か月までに延びます。夫婦ともに給付金を受給するには、満たすべき要件があります。
簡単にいうと、パパの育休取得のタイミングが問題になります。ママが産後8週間を経て産休から育休に突入した後日に、子どもの1歳の誕生日までに育休を取得しなくてはいけないのです。
つまり、夫婦で育休に入り、子どもが1歳2か月になるまで給付金を受給しながら成長を見守ることができる制度です。これからお子さんをもうける方は利用されてはいかがでしょうか。
参照：ハローワークインターネットサービス
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