
子どもを育てる上で、親として気になるテーマの1つが大学の教育費です。
教育費をいくら貯めておけば進学させてあげられるのか、私立や短大、専門学校など進路先による教育費の違いがどのくらいかなのかについて知りたいと思う人も少なくないでしょう。
高校卒業後の進路別学費目安についてご紹介します。
Contents
希望する進路はどこ?
子どもの人生の大きな選択となる高校卒業後の進路決め。
やりたいことがあるのか、その夢を実現させるために必要な進路先はどこか、偏差値や授業料の問題をクリアできるのかなどは、親子で向き合って話しておきたい大切な問題です。
親がしてあげられることであり、また不安な問題ともなるのが教育費の備えではないでしょうか。
国立・私立・短大・専門学校の教育費比較
国公立大学に進学した場合
それでは、進路先別の教育費の目安について順にご紹介していきましょう。まず、国公立大学へ進学する場合ですが入学料、授業料の標準額は下記のとおりとなります。
・授業料:53万5,800円
・入学料:28万2,000円
・4年で卒業する場合の総額:242万5,200円
・6年で卒業する場合の総額:349万6,800円
出典:文部科学省「国立大学と私立大学の授業料等の推移」
私立大学に進学した場合
私立大学へ進学するとなると、大学や学科による学費に大きな差が出るようになります。下記は私立大学580大学から集計して求められた平均的な金額ですが、子どもの進路の方向性が決まった時点で志望校別に調べておくとよいでしょう。
・授業料:90万93円
・施設設備費:18万1,294円
・入学料:25万2,030円
・4年で卒業する場合の総額:457万7,578円
・6年で卒業する場合の総額:674万352円
短期大学に進学した場合
短期大学には国立がなく、公立か私立のどちらかになります。短期大学の場合は在学期間が2年(もしくは3年)のため、卒業までにかかる学費負担が4年制大学に比べて軽くなります。
また、公立短期大学の場合、地域内からの入学か地域外からの入学かで入学料が変わるケースが少なくありません。平均額は下記のとおりです。
・授業料:38万7,880円
・入学料:21万7,093円
・2年課程の場合の総額:99万2,853円
・3年課程の場合の総額:138万733円
私立短期大学の場合の平均額は以下のとおりです。
・授業料:69万9,876円
・施設設備費:17万4,548円
・入学料:24万4,948円
・2年課程の場合の総額:199万3,796円
・3年課程の場合の総額:286万8,220円
出典:文部科学省「私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
専門学校に進学した場合
専門学校は全国に数多く存在し、医療関係のほか文化・教養、工業関係、商業実務関係など扱う分野も多岐にわたっています。それぞれの分野や専門学校ごとに学費も異なるため、子どもの希望する分野が決まった時点で調べてみるとよいでしょう。年間で100万円以上かかる専門学校もあり、1年制なのか2年制、3年制なのかによってもトータルの学費に違いが出ます。
出典:文部科学省「平成31年度学校基本調査」
進路以外の要因などでも出費は変わる
一人暮らしの場合のサポートも
ここまで進路先別の学費についておおよその目安をご紹介してきましたが、学費以外の出費が大きくなるケースもある点に注意が必要です。自宅から通えない進路先の場合、子どもの一人暮らしを検討しなければならないかもしれません。
一人暮らしにかかる費用のためにバイトと学業の両立を目指す学生も少なくありませんが、本来の目的であるはずの学業が疎かになるという事例も見られます。親として、ある程度の援助を想定して学費以外の出費についても備えておくと安心です。
また、家計の問題で援助が厳しい場合、どうしても一人暮らしが必要なのかどうかについて親子で話し合う必要もあるかもしれません。多額の学費をかけたにもかかわらず就職がままならないというケースも見られるため、就職先まで見据えた進学先選びが大切です。
理系や医学系は学費が高くなる
6年の在学期間が必要な薬学部、医学部をはじめとし、特に私立の場合は学費が高額となることにも注意が必要となります。その他の理系学科においても、文系学科に比べて学費の高くなる傾向のあることが一般的です。
教育費をしっかり貯めるには?
高校卒業後の教育費は、何百万単位など金額の大きい話となります。この教育費を準備できるかどうかで子どもの人生が変わる場合もあるため、ほかの貯金とは分けて貯めておくとよいでしょう。
また、家計負担に無理が出ないよう、短期間で貯めようとするのではなく長期的な視点で早くから備えておくことをおすすめします。
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