スポーツ選手の賞金、税金や手取りはおいくら?

2019年2月6日更新

テニスの大坂なおみ選手が、昨年の全米オープンに続き、今年1月26日、全豪オープンでも優勝。アジア人初(男女を通して)の世界ランキング1位となり、日本中が「なおみフィーバー」に包まれています。
豪快でパワフルなプレイスタイルとは裏腹な、シャイでお茶目な人間性も大坂なおみ選手の大きな魅力。一躍世界のスーパースターとなって熱い注目を浴びています。
そこで、気になるのは賞金や税金の問題。少々下世話な内容ですが、今回はスポーツ選手の賞金や税金について調べてみました。

大坂なおみ選手の賞金獲得額

大坂なおみ選手が獲得した賞金は、今回の全豪オープンでは410万豪ドル。日本円にして約3億2,390万円(1豪ドル=79円換算)。
そして昨年9月の全米オープンの優勝賞金は380万ドル。日本円(1ドル=110円換算)にして4億1,800万円でした。
これまでに獲得した賞金の総額は、何と10億円を突破しています。
これまで日本の女子テニスプレーヤーではトップだった杉山愛の生涯獲得賞金総額約 8億9,410万円を21歳という若さで超えてしまいました。
さて、賞金も凄いけれど、さぞかし税金も凄いのでは……と考えてしまいます。
まず、大坂なおみ選手は日本と米国の二重国籍。そして居住地はアメリカで、大坂なおみ選手はアメリカ市民ですからアメリカで所得税の対象となります。アメリカで所得税の対象となる収入は、アメリカで受け取った源泉所得に限らず、外国源泉の全所得が対象となります。
したがって、大坂なおみ選手の場合、日本で発生したCM出演料などは当然ながら日本で申告し納税しなければなりませんが、さらに日本でのギャラも含めた獲得賞金などの全所得を再度アメリカで申告し納税しなければなりません。
アメリカでも日本と同様に累進課税(税率は10~37%)を採用しており、単身者の場合500,000ドルを超えると37%の税率(2018年時点)になっています。
計算方法は以下のようになります。
(所得-所得控除)×個人所得税率-税額控除=納付する個人所得税額
所得控除や税額控除は無視して、単純に全豪オープンの優勝賞金(3億2,390万円)だけを計算をしても、日本円にして1億1,900万円以上の税金を支払うことになるようです。
ということは、手取りは2億490万円。やはり、賞金が大きければ税金も大きいですね!

アジアカップ日本代表の賞金や選手の手取りはいくら?

日本代表チームの快進撃に日本中を沸かせたアジアカップ。残念ながら決勝戦は、カタールに破れ日本は準優勝という結果に終わってしまいました。
アジアカップの賞金総額は、1,480万ドル(約16億2,800万円)。
内訳は、優勝賞金は500万ドル(約5億5,000万円)、準優勝賞金は300万ドル(約3億3,000万円)、ベスト4チームに100万ドル(約1億1,000万円)、全ての参加チームに20万ドル(約2,200万円)になっています(※1ドル=110円として計算)
したがって、日本の賞金は300万ドル(約3億3,000万円)。しかし、この賞金は日本のサッカー協会に支払われるもの。
賞金の中から選手が受け取れる金額は、日当として選手1人あたり1万円、勝利ボーナス(1勝につき)1人30万円、大会ボーナスとして準優勝なので1人100万円(優勝の場合は200万円)と決められています。残りの金額は、日本サッカー協会の運営費用や活動資金に充てられるそうです。
プロサッカー選手の場合、個人事業主にあたりますから、所得は報奨金も全て合算して確定申告する必要があります。
日本で活躍している選手の場合は日本の税率が適用されるので、4,000万円を超える部分の税率は45%になります。例えば所得5,000万円の場合、所得税と住民税を合わせて実質45.4%もの税金を支払うことになります。
一流のスポーツ選手ともなると収入も高額ですが、収入の約半分は税金として支払わなければなりません。一般の仕事と違って、スポーツ選手は活躍できる期間が限られています。高額な所得があっても、しっかりしたライフプランは必要なようです。

この記事のライター

宮崎悠

インテリアコーディネーター/福祉住環境コーディネーター。建築会社退職後、主婦ライターとして5年目。株式投資歴12年。

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