皆さんのなかでも多くの人が、銀行の普通預金にお金を寝かしておくだけでは十分に資産を増やせないことに気づいていらっしゃるかと思います。そして、これから資産運用を始めようとする際に、その導入として投資信託への投資を検討されている人も多くいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、投資初心者が投資信託で資産運用を始める前に知っておきたい3大ルールをお伝えします。
投資信託の仕組みとは
ルールをお伝えする前に、まずは投資信託の仕組みを整理しましょう。投資信託とは、多くの投資家が拠出した資金を1つにまとめて、投資のプロフェッショナルであるアセットマネージャーが運用をする金融商品となります。
そして投資信託で資産運用する際の大前提として、投資信託は元本が保証された金融商品ではありません。そのため、銀行の普通預金とは違い、運用成績次第で資産が増減することは忘れないでください。投資信託の運用パフォーマンスが良好であれば、投資家である皆さんが受け取れる利益も増える一方で、運用が低迷すれば資産も目減りする可能性があります。
また投資信託の特徴として、少額から投資を始められ、投資の専門家によって運用されますので、これから資産運用を始めようとする投資初心者にとって導入商品としておすすめといえるでしょう。
ルール① 分散投資を心掛ける
投資信託を始める前に知っておきたい1つ目のルールは、「分散投資」を心掛けることです。分散投資とは、株式や債券、リート(不動産投資信託)、金など多岐に亘る金融商品があるなかで、例えば株式に資金の100%を投じるのではなく、様々な資産に分散して投資を行うことでリスクを低減させる効果を期待できます。
景気の良い時にはハイリスク・ハイリターンの株式に集中して投資していても、資産は増加する可能性がありますが、景気が悪化している時に株式を持っていては、なかなか資産を増やすことは難しくなると想定されます。そこで、ミドルリスクもしくはローリスクとして見られている債券や金なども含めて分散投資を行うことで、リスクを低減させた安定運用を実践できると考えられます。そのため、投資初心者がどの投資信託で資産運用を行うか決める際には、まずは株式や債券、リートといった資産がバランスよく組み込まれた投資信託を選択するのが良いでしょう。
ルール② 長期運用に徹する
投資信託を始める前に知っておきたい2つ目のルールが、「長期運用」を行う姿勢を持つことです。1日に何度も売買を繰り返す短期的なトレードでは、日々のちょっとしたイベントや値動きに一喜一憂することになります。短期的なトレードの場では熟練の投資家が過去の経験則や精緻なテクニカル分析などを駆使してトレードを行っています。投資初心者にとっては、すぐにそれらのことを真似て投資を実践することはなかなか難しいことだと思います。
それよりも、長期運用を行うことで、短期的な価格の値動きに惑わされず、じっくり腰を据えてコツコツと資産を増やしていくことを心掛けてください。
ルール③ 低信託報酬の投資信託で運用
そして投資を始める前に知っておきたい3つ目のルールが、「低信託報酬」の投資信託で運用することです。信託報酬とは、投資信託を保有している間にかかってくる費用を指します。長期運用を手掛ける場合、運用している間ずっと信託報酬がかかってきますので、運用パフォーマンスを左右する非常に大切なポイントとなります。そのため、似たようなタイプの投資信託であれば、信託報酬が低い方を選択するようにしましょう。信託報酬に関しては、各アセットマネジメント株式会社のホームページから確認することができますので、ぜひ確認してみてください。またモーニングスターでは、主要な投資信託の信託報酬を比較する一覧を掲載していますので、こちらも投資信託を選択する際の参考になるかと思います(※)。
(※)出典:モーニングスター
まとめ
今回は、投資初心者が投資信託で資産運用を始める前に知っておきたい3大ルールをお伝えしてきました。「分散・長期・低信託報酬」がキーワードとなるでしょう。
最近では、少額から投資を始められるイデコ(iDeCo)やつみたてNISAといった非課税制度の活用が促されています。これらは投資で得られた利益が非課税となる大変お得な制度となっています。イデコやつみたてNISAにおいても、投資信託で資産運用を行うことができますので、これらの制度を賢く活用し、投信信託による運用をより効率的に行っていきましょう。
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