「分割ローンの手数料は当社が負担します！」という私たち消費者側からすれば非常に助かるなというサービスをテレビショッピングなどでよく見かけると思います。
今回はどうしてそのようなことができるのか？
そして私たち消費者はそれをどう捉えれば良いのか？というお話です。

金利手数料を負担しているのは通販会社？それともローン会社？

「ローンの金利は20回まで0円です！」というような金利手数料を無料にしている通販番組をよく見かけますよね。
その金利手数料は通販会社が肩代わりします！みたいな。
これはいったいどういうことなのか？
本当に通販会社が金利手数料を負担しているのか？
では順を追って考えていきましょう。
まず、ローン会社（クレジット会社）が20回や30回もの金利を0円にしていることがあり得るのか？
ローン会社は金利で利益を上げています。
ローン会社は私たち消費者の代わりに商品代金を一括でその通販会社に支払います。私たち消費者に代わって商品代金を支払ってくれているわけです。
そしてそのローン会社は私たち消費者に貸したお金の金利手数料を私たちからもらうことで利益を上げているわけです。
ですから、ローン会社が金利手数料を無しにすることはあり得ないと言えます。
なぜなら利益を出すことができないので、タダでお金を貸してくれる慈善事業をやっている親切な会社になってしまいますからね。
そうなると、やはり通販会社が本当に金利手数料を負担しているのか？という疑問がわいてきます。

分割手数料を負担して通販会社は成り立つのか？

通販会社は店舗を持つ必要がありませんし、インターネットや電話を利用して販売するため、店舗販売している会社より人件費などの経費を抑えることができるので、店舗販売の会社より商品価格を安くして売っていることが多いのはご存知のことと思います。
ただでさえ安価販売している上に、金利手数料まで負担していて、果たして商売が成り立つのか…。
そんな愚かなことを企業がするわけがありません。
いくら人件費などが抑えられるとは言え、やはり社員の給料を毎月払わなければいけませんし、他にもさまざまなお金がかかるのは当然です。
通販会社としても少しでも利益は上げたいわけですから、金利手数料まで負担していては利益が目減りし、場合によっては会社が成り立たなくなってしまいます。
それでは、どうやって金利手数料を無料にしているのでしょうか？

金利手数料がないことを大いに利用しよう！

その答えは…商品販売価格の中にローンの金利分も込みで価格設定しているということです。
「金利手数料は当社が負担します！」という売り文句で販売促進しているというわけで、いわゆるマーケティング戦略なわけです。
これが別に悪い！と言っているのではありません。
これは企業としての営業努力・販売促進の知恵でもあり、私たち消費者に少しでも商品価格を安くして提供しようとする企業努力でもあるのですからね。
ただ、私たちがその「金利手数料なし！」ということに翻弄されて何でもかんでもスグに買っていてはいけません。
当然のことながら、他社の通販会社の同じ商品や店舗販売しているお店との商品価格もちゃんと調べた上で、購入を検討するべきでしょう。
さて、通販会社も知恵を絞ってこの「金利手数料なし！」というサービスをしているのですから、私たち消費者側もこの際知恵を絞りたいところです。
そこで、他社のリサーチなどをして検討した結果、結局その通販会社で購入することに決めたとしましょう。
そのときに我々がすべき支払方法は決して「一括払い」を選択しないことです。
たとえ一括で支払えるとしてもです。
ぜひ分割ローンで買いましょう！
それはなぜかと言いますと、一括で購入しようが分割で購入しようが、その商品価格の中にはすでに金利手数料分を含めて価格設定されているわけです。
ですから一括で支払ったとしても、金利手数料も支払っていることになるんですよ。
そうであれば、ちょっと無理して一括で支払うよりも分割ローンで毎月少しずつ支払っていった方がラクでお得なわけです。