親の不動産は売りますか?貸しますか?住みますか?

2020年3月22日

親の住んでいた家や不動産をどうするか?
悩んでいる方多いと思います。
私も周りから、親の不動産についてのお悩み相談を受けるようになりました。
私の家は地主系大家として世代を超えて大家業をしており、現在も戸建て賃貸・アパート経営を行っています。
相談の内容として多いのは
自宅の場合、後を引き継ぐ人がいない場合は売却したほうが良いのか?
それとも貸したほうがいいのか?
自宅以外の不動産の固定資産税が高額で今後払い続けることができるのか?
それともアパートなど建て賃貸にして貸す方法はどうだろうか?
など様々なお悩みがあるようです。
今回は親の不動産についてお悩みの方への個人的なアドバイスとしてお届けします。

親の不動産が家の場合


実家の家をどうするのか?戸建てあるいはマンションなど、今後子供たちが住まない場合はどうすればよいのでしょうか?
今後住み続けていく場合も毎年納付する固定資産税、また老朽化しているので建て替えしたいが資金的に難しいこんな場合はどうすればよいのでしょうか?
相続した不動産が戸建ての場合について解説致します。

そのまま住み続ける場合のアドバイス

最初に親が住んでいた家にそのまま住み続ける場合について
一番に考えるのが相続税の事ではないでしょうか?
相続税は土地プラス家だけの相続税とならず親が残した財産すべての合算の上で算定されます。
東京都など首都圏で路線価が高い場所でもない限りは家の相続はできる方が多いと思います。
これは税理士さんあるいは司法書士の方へ確認してください。
そして相続時に確認すべきは、固定資産税の税額です。
毎年春ごろに役所から送られてくる固定資産税の納税額を確認しましょう。
その固定資産税を毎年払い続けることは可能ですか?
固定資産税が支払える額であればそのまま相続して住むのが一番簡単です。
また、両親どちらかがご健在の場合などもそのまま継続して住むことを望まれると思います。
その際リフォームなどの資金を「リバースモーゲージ」で借入するという方法もあります。
全国が対象ではありませんが、家と土地を担保にお金を借り月々の返済は不要で最終的には自宅を売却して一括返済します。
その資金で老人ホームなどの施設入居金に充てることもできます。

世帯収入が減り副業として賃貸併用住宅を検討している方へのアドバイス

一番問題になってくるのは固定資産税が高額だった、また建て替えなければ住みづらい場合でしょう。
こんな場合の選択肢の一つとして、賃貸併用住宅を選択される方もいます。
2階あるいは3階建てでワンフロアは大家の住居でその他の階は賃貸用物件として貸し出すというアパート経営です。
しかしこの場合はかなり条件が難しくなってきます。
賃貸経営を成功させるためには最低限下記の条件をクリアする必要があります。
賃貸併用住宅の建て方がすべてわかるWEB動画セミナーはこちら(不動産販売や紹介はありません)
◆賃貸で成功するための6つの条件◆
・立地条件としてもよりのJR駅から徒歩10分前後でしょうか?
・コンビニ・スーパーなど商業施設や病院は近いですか?
・近隣にすでに賃貸用住宅が乱立していませんか?
・サブリースは今後減少する予想です、自己管理できますか?
・最近の賃貸住宅は設備が豪華なので1部屋800万円前後は必要になります自宅プラスこの金額で資金を用意できますか?
・1部屋あたり1台分の駐車場も含めて広い土地を用意できますか?
これらの条件をクリアできれば良いのですが、このような立地ならもうすでに賃貸住宅がかなり立っていると考えられます。
今後新規の賃貸住宅経営は厳しくなってくるというのが結論となります。

マンションを賃貸にする場合

親が住んでいた分譲マンションを賃貸にして貸し出す場合ですが、最初に理事会へ賃貸可能かどうかをご確認ください。
賃貸可能であれば一度その物件を不動産会社への方に見ていただいたほうが良いでしょう。
売却時の相場はいくらか?また賃貸としてはどの程度が妥当なのか?
など何社か見てもらい条件も相談しましょう。
その後賃貸する場合管理会社に管理を依頼するのか?もご検討ください。
大体は引き受け不動産会社がそのまま管理する場合が多いです。
賃貸マンションの場合、固定資産税プラス修繕費や積立金などを年間で合算し
諸経費をあらかじめ調べておく必要があります。
管理委託料金はおおむね家賃一ヶ月分の3%~10%位です。

賃貸マンションのランニングコスト

毎月の管理費+積み立て修繕費+固定資産税+管理委託料金
管理費は借家人に払ってもらえる場合もありますが、最低これだけのコストが発生します。
これら金額を払っても利益がでればよいのですが、赤字になるのであれば売却をお勧めします。

親の不動産が土地の場合


次に土地を相続した場合について解説しますね。
今後はこのパターンが増えてくることが予想されます、
生産緑地問題をご存知でしょうか?
生産緑地とは最低30年間は農地・緑地を維持すれば税制上優遇措置が受けることができるようになる制度の事でした。
2022年以降にこの生産緑地の期限が切れて、首都圏1,000万坪以上もの農地が宅地することができるようになるのです。
これだけの土地がすぐ宅地になるわけではありませんが、土地の価格は値下がりするという予想です。
このような状況を踏まえて土地を相続された方へのアドバイスです。
・売却についての注意点
土地の売却に関しては、より多くの方に土地を売りたいという情報を知ってもらうのが重要です。
価格などは見積もりサイトなど何社か見積もりを取ればおおよその目安が経つと思います。
ただ業者に頼まなくても簡単に土地の取引価格を調べることができるサイトがあります。
国土交通省が運営している「不動産取引価格情報検索」をご紹介します。

「不動産取引価格情報検索」より引用
このサイトでは全国各地での土地取引価格を検索することができるので、所有する土地の近くはどの程度で取引されているのかがわかります。
今後、相続した土地に住む予定が無いのであれば売却できる土地であれば売るのが第一選択肢になります。
しかし地方ではなかなか土地が売れないのが現状です。
住むつもりのない土地に毎年高額な固定資産税を支払うのはかなりの負担ですよね。
そんな場合、各自治体へ貸すという方法もあります。
「借地公園」をご存知でしょうか?

横浜市より引用
この借地公園は全国の自治体で募集しています、ほぼ無償で貸し出すことになりますが固定資産税の優遇措置もありますので検討の余地は十分あると思います。

賃貸用アパートやマンション経営を考えている方へのアドバイス

土地を相続する方が一番考えるのが、空いている土地にアパート経営やマンションを建てる、またはコインランドリー経営や、都市部ならば駐車場経営というところでしょうか?
現状いずれの場合もかなりのリスクがあります。
もっとも資金投入が少額である駐車場も最近は競争が激化しています。
先にあげた賃貸で成功するための条件をよくご覧いただき、慎重な判断をしてください。

まとめ

親の不動産についてご案内をいたしましたが、ご参考になったでしょうか?
土地や家の処分は大きな金額が動くものです。
また土地は様々な制度の改正にともない、価格も変動するものです。
多くの方に相談しご家族みんなが賛成できる解決案へのご参考になれば幸いです。

この記事のライター

宮田よし恵

アパート経営10年の実績を活かし、不動産投資・起業・銀行など主にお金と投資について執筆多数。今後は、母を介護をしている経験からシニアと住宅・お金の問題に対しても発信していきたいです。

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