住宅購入を考えるとき、「自分の気に入った立地」「安いから」「資産価値が下がらなさそう」という理由で選んでいませんか?
もし、子どもを育てるつもりならば、ここに一つ付け加えたい選択肢があります。それは「子供の学区」です。
とくに東京都や都近郊に住む場合には考えておいて損はありません。
国立、私立受験を考えているファミリーには関係がないと思われる話かもしれません。でも国立や私立受験が失敗した場合、公立学校に通うことになります。評判の良い学校の学区に居住することは何かあった場合の予防策にもなります。
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なぜ重要なの?子供の学区
「公立学校御三家」「公立ブランド校」という言葉を耳にしたことはありませんか?
少し前に話題になった「アルマーニ小学校」のことではありません。
例えば東京都の場合では、小学校では文京区誠之小、千代田区の番町小学校などがこれにあたります。昔から評判の良い学習環境が良いと言われる公立小学校です。これは都会だけに限った話ではありません。
参照:文京区誠之小学校
評判の良い公立学校の学区であることを売りにする不動産業者もあります。なぜなら公立学校は、学校一つで雰囲気が変わってしまうのです。中にはいじめや学級崩壊を起こしているような公立学校もあります。人格形成に重要な幼少時を過ごす環境選びは大切です。
評判の良い公立学校がある学区の選び方
公立学校の学区はどう選べばよいのか?と思われる方も多いでしょう。
実は、よい評判のある公立学校には下記のような特徴があります。
1.「文教地区」を選ぶ
都市計画法上の用途地域の一種に「文教地区」があります。文教地区とは、教育や研究、文化活動をする上で、環境の悪化をもたらすような風俗営業等の施設の建設を制限している地域です。東京だと本郷、国立あたりがそれに該当します。総じて公立学校などの評判がよいと言われる地域が多いです。「文教地区」を売りにして販売している物件もあるので、販売広告などで一度確認してみてください。
参照:目白の文教地区、国立の文教地区
2.国家公務員の官舎がある学区を選ぶ
目黒区の東山中、板橋区の加賀中は評判の良い公立中学校です。いずれも国家公務員の官舎があります。国家公務員のご家庭全てがそうとは言い切れませんが、教育に力を入れている家庭が多めです。国家公務員の官舎は表立って公表はされていませんが、口コミなどで地道に探すことは可能です。
3.大手企業(財閥系企業など)の社宅があるエリアから選ぶ
これも、上記2と同様の理由です。安定した大企業のある程度の年収がある世帯の場合、教育に熱心な世帯が多いです。個人的にはNHKの社宅に興味を持っています。
4.評判の良い学校の上位校の合格中から選ぶ
都立日比谷、都立西では塾などから合格者の出身中学を入手することができます。江戸川区の清心第一中、世田谷区の砧中、目黒区の東山中、練馬区の石神井西中など、合格者常連となりつつある中学も多く見受けられます。ただし、常連となりつつある学校のすべてがよいとは限りません。実際に学校を見て、子供に合うかどうか見極めるのも大事です。
5.いじめの評判のない学校を選ぶ
賃貸なら「引っ越して転校」という方法もありますが、物件を購入するとなかなかそうもいきません。ネットでも学校の口コミサイトがありますが、実際に足を運んでみるともっとわかることがあります。
「塾への通学」も考える
学区だけではなく「評判のよい塾」も考慮したいところです。塾もただ通わせればよいのではなく、費用対効果で進学校への一定の実績がある塾の校舎を選択しないといけません。
例えば、東大生を多く輩出することで有名な代々木の「T」。指定の学校ならばともかく、入塾試験で合格し通塾する場合、大体30分~1時間以内の立地に居住した方がお子様の学習の負担にもなりません。また、塾への交通費も無料ではありません。
少子高齢化の今だからこそ、教育はプライスレス
子供が成長したとき、少子高齢化の日本では、進学や就職などがかなり限られてきます。日本だけでなく世界で活躍できる子を育てたいということは、親の願いです。
のびのびと才能を伸ばしたり、能力を高め合える友達がいるような良い教育環境を整えることで将来の可能性が変わるかもしれません。進学率だけでなく、子どもの個性に合っているか?子どもが楽しく学べるか?を見極めることが大事です。ものおじしない子であったり、意志の強い子であれば、どんな環境でも力を発揮できるかもしれません。
気に入った物件を見つけたら、その地域の学校、教育施設、住民の雰囲気も確認してみてください。そこから得られるリターンはプライスレスなものになるでしょう。