節約や貯蓄に興味はあるものの、買い物やモノ集めをやめられないという方が多いのではないでしょうか。やみくもに節約を始めても、ストレスが溜まるばかりです。
借金250万円で貯蓄ゼロの状態から一念発起し、現在では年150万円の貯蓄体質に変化。運営するブログは月間50万PV、インスタグラムのフォロワーは5万人を超えるミニマリスト系家計コンサルタントであるリムベアー著『お金とモノに支配されない暮らしかた』 より、節約に対する考え方をご紹介します。
ミニマリストになったきっかけは東日本大震災
自分が大切にしていたモノが、一瞬にしてなくなってしまうことに、とてもショックを受けたのです。そして、「本当に大切なモノとだけ生きていこう」と思ったら、モノへの執着がなくなっていきました。
006〜007ページより引用
ミニマリスト系家計コンサルタントの著者は、1LDK賃貸アパートで妻と息子と三人で暮らしている男性です。ファイナンシャルプランナーの資格を持ち、ブログやインスタグラムでお金とモノ減らしの情報を発信。革小物の作家として活躍する傍ら、ブログで家計診断を行っています。
得意分野は家計管理と節約、そしてモノを減らすこと。家具職人として就職し、24歳のときに独立をした著者ですが、もともとはコレクターで、モノに溢れた家に住み、給料はあるだけ使ってしまっていたのだとか。
そんな中で起きた東日本大震災。福島に住んでいた著者は、周囲の8割の家が津波に流されてしまったのだといいます。実家は奇跡的に残ったものの、祖父母の家は土台しか残らなかった。その風景を見て以降、モノへの考え方が変わった著者は、ショックを受けると同時に、モノに対する向き合い方が大きく変わりました。そして、お金の使い方についても変えざるを得ない状況に。仕事の設備投資に関わる借金ができ、結婚というタイミングも重なり、真剣にお金についても学ぶようになったのです。
節約のコツは「目標を設定する」こと
節約は辛くて苦しいと思っている人は、きっと間違った節約をしています。僕が節約するために必ずやっているのは、「目標を設定する」ことですね。
075ページより引用
節約というと、何となく苦しいイメージがついてまわります。しかし、著者は6年以上節約生活を送っていますが、毎日とても楽しいのだとか。
本著には、節約する上で大事なこととして、目標設定が挙げられています。たしかに、目標がないと、何のために頑張っているのか分からなくなってしまいます。
ポイントは、大きな目標と小さな目標を決めること。大きな目標は旅行代、小さな目標は洋服代など、金額を決めたら期間と毎月の積立て額を設定します。大きい目標だけだと先が長すぎて苦しくなるため、早めに達成できる目標を立てることが励みになるというのです。
そして、何よりも忘れてはいけないのは、ケチにならないこと。必要なモノまでお金を削ってはいけないといいます。食費を削りすぎて健康を損ねてしまったり、電気代を削るためにエアコンを使わずに寝不足になったり……。
それよりも、コンビニで何となくモノを買ってしまったりすることをチェックして無くしていくほうが有効。目標があれば、日々の細やかな節約も、楽しくできるのかもしれません。
1回分ではなく年間で考える
仕事や買い物などの外出時に、自動販売機やコンビニでペットボトルを買ってしまいがちです。しかし、500mlペットボトルのお茶を毎日1本買って飲んでいると、一年で約5万円にもなってしまうのだとか。著者は、この5万円を節約するために、アメリカのメーカーである「ナルゲン」の水筒やサーモスのケータイマグに水道水や麦茶などを入れて持ち歩くのだといいます。
お昼代も同様です。たとえば、700円の外食に対して150円くらいのお弁当材料費を比較すると、お弁当生活に切り替えることで、年間14万円もの貯蓄ができるのだと著者は語ります。
このような生活を2年も続ければ、ちょっとした旅行に行けるほどの金額にもなり得ます。
何事も短期的に見ると小さいことでも、積み重ねていくと大きくなることがよく分かります。メリハリをつけた節約生活を実践していきたいものですね。
タイトル:お金とモノに支配されない暮らしかた
著者:リムベアー
発行:オーバーラップ
定価:1,296円(税込)
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