「お金を使ってストレス発散しない」正しいお金との付き合い方

2019年4月30日

将来のことを考えると、お金に対する不安は尽きないものです。とはいうものの、大型連休などがあればストレス発散で出費をしてしまったりと、お金の出入りに関する考え方のセオリーを決めておきたいものです。
ひろゆき(西村博之)著『お金の話』より、さまざまなメディアを生み出してきた著者が考える、お金との付き合い方をご紹介します。

必要なのは「お金」ではなく「安心」

つまり、皆さんが本当に欲しいのは、「お金」じゃなくて、「安心」なんじゃないでしょうか。安心……つまり「不安を感じない状態」が欲しいんです。
5ページより引用

インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」管理人として、一躍時の人となった著者。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役として、多くの企業に携わってきました。
2005年には株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任、2006年に「ニコニコ動画」を開始。そして、2015年には、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人になります。
世界一のメディア管理人として、長い期間にわたって活躍している印象を受ける著者ですが、もともとお金をほとんど使わない生活をしていたのだといいます。家が貧乏だと思っていたので、お金を使う習慣がなかったのだとか。学生時代は1ヶ月を5万円で過ごしていたというから驚きます。
1999年に「2ちゃんねる」を開設してから、広告収入が入るようになり、お金のない状態からお金持ちへと変貌。その経験を通して、「お金って何だろう」と考えるようになったのだといいます。
世の中の人々は、皆、多かれ少なかれ、お金を欲しいと思っているものですが、その理由はさまざまです。しかし、一つはっきりしているのは、「お金がなくなったら怖い」ということ。つまり、お金そのものというよりも、私たちは安心が欲しいのではないかと著者はいいます。不安を感じない状態が実現すれば、お金は欲しくなくなるのかもしれません。
本著は、お金の不安から解放されて、毎日楽しく生きていくためにはどんな考え方が必要なのか。日本という国単位の仕組みから個人の生き方に至るまで、著者の考えがまとめられた一冊になっています。
 

ストレス発散にお金を使わない

将来どうなるかわからないんだったら、やっぱりお金は貯めておいたほうがいいんじゃないですか?セーフティネットを作っておいたほうがいいでしょう。
119ページより引用 

消費を煽る人たちもいますが、それに乗っかってはいけないと著者はいいます。普通の人がお金を使ったら、ただ減るだけ。怪我をしたときの医療費など、本当に必要なものにお金を使えなくなってしまうからです。
さらに、著者曰く、消費をするだけの人は一生幸せになれないのだとか。休日を過ごすためにお金が必要だと考えている人は、お金を使うこと自体がストレス解消になっている。休日に自分を気持ちよくしてくれる物やサービスにお金を使うということは、日頃ストレスがあるからであるといえるでしょう。
仕事がストレスになっていると、休日にお金を使ってしまうことに繋がります。つまり、仕事がストレスでなければ、休日に気晴らしをする必要もなく、もっと生産的な副業のようなことをしたくなるのかもしれません。
日本人は、これまでの価値観として、仕事がオンで休日がオフである、そして、仕事はつらいもので、休日にはお金を使ってストレスを発散しているという人が多かったのかもしれません。
もし、国として公的なベーシックインカムが実現していったら、ストレスを感じている仕事を辞めることができる世の中になる。
個人としても、お金の使い方や、仕事と休日に関する考え方について、改めて考え直す必要があるのかもしれません。
 

自分の教育にお金を使う

著者は本著において、日本の未来像や、国としてお金に関する不安を払拭するために取り入れるべき施策などについて多く触れています。しかし、お金について心配を感じている人は、シンプルにお金を使わないで楽しく生活する知恵を身につけていったほうが良いと勧めています。安心感を得るために必要なのは、お金ではなく考え方をリセットすることなのかもしれません。
しかし、自分に返ってくるようにしているのであれば、それはいいお金の使い方であるともいいます。つまり、自分の教育やスキルアップにお金を使う。
競争相手がいないところを選びつつ、他の人が知りたいと思っているけれど知らないもので、自分が興味を持っているものは何か。そういう視点で選びとり、勉強するものを決めていくことが年収を上げるポイントになりそうです。
お金の使い方を改めて見直しつつ、現在の働き方を検証することは、結果的に将来のお金に対する不安を払拭していくきっかけになりそうです。

タイトル:お金の話
著者:ひろゆき(西村博之)
発行:興陽館
定価:1,404円(税込)

この記事のライター

ナカセコ エミコ

(株)FILAGE(フィラージュ)代表。書評家/絵本作家/ブックコーディネーター 。元・銀行員であり図書館司書。現在は、女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。「働く女性のための選書サービス」“季節の本屋さん”を運営中。

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