「投資を反対するパートナー」への説得術を弁護士に聞いてみた

2020年2月20日

家族を持っている人にとって、投資をするかどうか、自分勝手に決めることはできない。少なくとも配偶者の了解を得る必要がある。ところが、パートナーが「絶対に投資はいやだ!」と、強く反対することもよくある。そういうときにはどうすれば良いのか? 自らも投資をしており、投資関係の法律相談も多数受けて弁護士に聞いてみた。
【ある30代男性より質問】
定年退職した父親が、退職金で投資をしたいと言っています。それに対して、母親が大反対しており、私も相談を受けました。これから年金もあてにならない中、投資していくのはただし判断だと私も思っています。そこで、私の妻にも、「これから投資をしていきたい。」と話したところ、強く反対されました。
こういう場合、どのように説得すれば良いのでしょうか?

投資失敗の相談

投資詐欺はもとより、投資の失敗に関連しての法律相談はよくあります。こういう相談の場合、明らかな特徴があることに気が付きました。配偶者など、パートナーの意見を聞かずに、独断専行して投資して失敗したという場合がほとんどなのです。
「どうせ説明しても、分からないから。。。」といった理由で、自分で勝手に決めて、失敗している事例が多いように感じます。ひょっとしたら、自分でも心の底では怪しい話だと分かっていたので、配偶者などに相談できなかったのではなどとも勘ぐってしまうのです。
厳しいことを言いますと、自分の身近なパートナーを説得できないような器量の人は、投資もしない方が良いかもしれません。

投資と博打

「投資なんて博打だ。」と考えている人は多数います。だからこそ、パートナーも反対するのでしょう。確かにこの考えも、全く根拠がないとは言い切れません。
ただ、投資の場合は、「時間」「信用」「知識」「リスク」をお金に換えるスキームだとしたら、博打は「リスク」のみをお金に換えるスキームです。博打の場合、当たれば大きいですが、外れる可能性の方が高いですし、長期間での継続性も望めません。投資の場合は、「時間」を利用して資産を増やすのが一番の特徴になります。

定年退職後の投資

退職金を利用しての投資の場合、非常に厳しいスタートになります。それまで投資のことなど考えていないなら、「知識」もありません。職がないなら「信用」もないでしょう。そして何より「時間」も限られています。そういう中でお金を「投資」で増やそうとするなら。「リスク」を取るしかありません。つまり、「投資」が限りなく「博打」に近づいていくのです。それなら、お母様が反対するのももっともです。

2階への行き方

質問者様はまだ30代ということですから、ぜひ投資を始めてもらいたいと思います。投資で成功している人が、2階に上ってくつろいでいる人だとすると、質問者様は下からそれを見て、羨ましく思っている立場だと思います。そこで、壁に飛びついて登ろうとするから、周りの人も反対するのです。安全を確かめながら、階段を使って一歩一歩一緒に上っていくなら、ほとんどのパートナーも賛成してくれます。
まずは、パートナーと一緒に投資の本を読み、セミナーなどに参加することから始めればよいと思います。逆に言えば、その程度のことが出来ない人は、投資をすべきではないと考えています。
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この記事のライター

大山滋郎

横浜パートナー法律事務所代表弁護士(日本・ニューヨーク州弁護士)。日本企業に14年勤務した経験をもとに、会社の常識、一般人の見地で弁護士業務を行う。自らリスクをとる投資者の立場で不動産投資も積極的に行っている。月2回のメルマガ「企業の常識・弁護士の非常識」でも情報発信中。近著の「経営者の法律知識」はアマゾン音初心者向け法律書で売上1位。http://www.ypartner.com

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