投資が善で投機が悪なのか
FXは投機的と言われます。価格差に着目して短期売買で儲けを狙う金融商品と考えられているからです。(もちろん様々な解釈はありますが)
よく投資は善で投機は悪のような扱いをされますが、実際に投機は悪なのでしょうか。
イメージでは投機が市場や経済を撹乱して、社会を混乱させていると思われています。
また参加する投機家にも批判的で、お金儲けの事しか頭にない悪者として扱われています。
投機の役割
投機は市場参加者を増やし市場に厚みを与え、売買価格を適正にする役割があります。参加者で意識する人は少ないかもしれませんが、取引に参加する事で市場や経済に貢献しているのです。
市場が健全に機能する為には多くの参加者が必要です。参加者が少なければ売買の成立に支障をきたしたり、価格が歪められたりします。
例えば、会社を清算するまで株を保持しなければならないとなれば、多くの人が株を購入するのを躊躇するでしょう。自由に売買できる投機を歓迎する事で参加者が増え、会社も出資を募れるのです。投機は資本主義経済の一躍を担っているのです。
投機の悪い部分ばかりがクローズアップされてしまいがちですが、良い部分もぜひ知っておきましょう。
FXの投資とは
FXは一般的に投機だと言われています。短期取引のイメージが強いからであり、投資という概念にもあたらないと思われています。
ここでの概念とは、投資はお金を生む手段に資金を投じ、後にゆっくり回収していくという事。投資にはキャピタルゲインもありますが、長期投資でインカムゲインを重視する考え方をとりあげています。
株式投資の長期戦略は会社を応援して、企業の成長と共にインカムゲインを得ていく考え方です。設備投資も設備を購入し、その後生み出す製品が売れる事でお金を回収する事です。
FXにはこういう概念がないと考えられていますが、実はFXにも投資に近い考え方もあります。
インカムゲインはスワップ金利となり、長期で外貨を保有する事で利益を積み上げられます。外国に投資するという考えで、資金が必要な外国の企業や政府に投資している事になります。
例えばFXでドルを購入する事は、ドルを米国の銀行に預ける事になり、そのドルは米国の政府や企業に貸し出され有効に使われていると考えます。投資とは言われませんが、長期で持ち続けるのであれば米国への投資行為に近いといえるのではないのでしょうか。
ちなみに日本の銀行に預金する事も投資とはいえませんが、立派な投資的行為です。銀行が企業などに貸付して立派な運用をしてくれているのであれば。
投資も投機も必要
いずれにしても、投資や投機はそれぞれ資本主義経済の一機能を担っており、弊害もありますが、なくてはならないものなのです。
まずは我々が市場機能を理解し、偏見を持たず向き合っていく必要があります。
自己の利益の為であっても、投資や投機に参加する事は決して悪い事ではありません。利益を追求する姿勢は持ち続けましょう。
詳しくは『FXのルールや儲け方は簡単に考えましょう!』も参考にしてみてください。
そして投資や投機が過熱すれば、国が上手くコントロールしなければなりません。よって国の政策などにも関心を持ち、要求もしていくべきでしょう。