FXのレバレッジ、証拠金率、維持率をわかりやすく

2019年10月11日

FXでは、レバレッジが難しいといわれています。しかしレバレッジを理解すると、効率的な運用が可能です。ここではレバレッジと証拠金率と維持率について要点をまとめ簡単に説明します。

レバレッジ

レバレッジをわかりやすく例えてみると、自動車のスピードのようなものです。レバレッジ10倍が時速100キロで走る車、レバレッジ25倍は時速250キロで走る車とイメージすると良いでしょう。スピードを出すと、早く目的地着きますが、大事故の可能性も高まります。FXのトレードもレバを大きくすると、早く目的地(利益目標)に到達しますが、大事故(トレードによる大損失)の可能性も高まります。レバレッジは倍率で表示されます。FXの最大レバレッジは25倍で、それ以下であれば10倍や1倍、あるいは0.1倍でも取引できます。
レバレッジはFX会社に入金した金額が基になり計算されます。またポジションがある状況に限ります。例えば、FX会社に100万円預け、ドル/円が110円の時に1万ドル購入したとします。この場合、110×1万ドルで110万円の総代金が必要ですが、100万円の入金額で購入しているので、レバレッジは110÷100で1.1倍になります。レバレッジの倍率はポジションの総代金を入金額で割るのです。
しかし入金額がくせものです。入金額はポジションの評価損益も時価会計されるため変動します。入金額が変動するため、もちろんレバレッジも変動します。評価損が増え入金額が目減りすると、レバ5倍で取引していたつもりがレバ10倍になったりするのです。このようにレバレッジが変動する事で、理解が複雑になるのです。レバレッジは数字が大きくなり、25倍に到達するとロスカット(損切り)されてポジションが解消されてしまいます。

証拠金率

証拠金率は%で表示されます。ロスカットされる水準が4%となっています。証拠金率は数字が大きければ余裕があるという事で、レバレッジの見方とは逆になります。この計算もポジションの総代金と入金額の関係です。ここでも入金額は評価損益をリアルに反映させるため変動します。よって証拠金率も常に変動します。計算は入金額をポジションの総代金で割ります。レバレッジとは逆の計算になります。
例えば、FX会社に100万を預け、ドル/円が110円の時に1万ドルを購入した場合、100÷110で証拠金率は90.9%になります。レバレッジと証拠金率の関係は、レバ25倍が証拠金率4%、レバ10倍が証拠金率10%、レバ1.1倍が証拠金率90.9%です。

維持率

最後に維持率です。維持率もレバレッジや証拠金率と同じように、ポジションの総代金と入金額の関係から計算します。また評価損益もリアルに入金額に反映します。維持率はロスカット水準を100%として表示します。維持率は数字が大きければ余裕が増え、100%を割ればロスカットとなるのが一般的です。レバ25倍、証拠金率4%が維持率100%となるのです。
レバ12.5倍、証拠金率8%は、維持率で言えば200%になります。このように難しく思いがちですが、レバレッジと証拠金率と維持率は同じ事を違う数値で表現しているだけです。見方が変わっているので数値が違うのです。例えば、テストで70点をとった場合、70点と表示するのか、100点を基準として-30点と表示するのか、50点を基準として+20点と表示するのかの違いのようなものです。そう考えれば理解もしやすいのではと思います。

この記事のライター

田中和紀

ファイナンシャルアカデミー認定講師。「FX・外貨投資スクール」で教壇に立つ。福岡大学卒業後、証券会社入社。金融ビッグバン当時、業界初のFX事業の立ち上げに関わる。投資実績としては、ドル/円、豪ドル/円のロングポジションの長期投資。年率にして平均15%で10年以上運用した。その他様々な金融商品を取引中。オプションSQに合わせて、オプションの短期売買を実施しています。2006年よりKAZUKI FP事務所代表。証券会社、情報ベンダーなどで講演・執筆を中心に活動。

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