
「早くFXでお金を稼ぎたい!」という気持ちはわかりますが、FX未経験の人が、いきなり自己資金でトレードするのはとても無謀です。まず、バーチャル取引ができるデモ口座で、トレード体験することをおすすめします。
デモ口座では、トレードシステムやアプリの基本操作、チャート表示や取引方法を学んだり、相場の大まかな動きやニュースやイベント時の相場の変動幅などを見るのに、とても役に立ちます。
ただ、あまり長期間にわたり、デモ口座でトレードすると弊害があるのはなぜでしょう?
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デモ口座では勝てる?
「デモ口座でしばらくトレードしたら利益が出たので、自分の資金でも勝てるはず」と安易に考えてしまいがちですが、実はここに落とし穴があります。
まず、デモ口座は自分のお金ではないので、トレードで負けても何の痛みも感じません。ポジションを持っている時に、価格が大幅に変動しても動じたりしないはずです。
つまり、トレードで感じるストレスを感じることなく、トレードできるわけです。例えば、含み損のポジションを抱えていても、「デモ口座だからいいや」と思い、夜も熟睡できますよね。
逆に、含み益になっていたら、「持っていればもっと利益が大きくなるかも」と都合のいい方に考え、利益が減るかもしれない「恐れ」は感じないと思います。
でも、これが自分の大事な資金だったらどうでしょう?全く同じように考え、判断し、行動できるでしょうか?普通の人だったら、かなり難しいと思います。自分の資金が増えたり減ったりするのを目の当たりにすると、冷静ではいられなくなり、損切りをずらしてしまったり、利確が早まったりするものです。
デモ口座を正しく使うには?
FX初心者は、まずデモ口座で基本的な操作、トレード注文や決済方法を学んで、相場の値動きや雰囲気を感じることが重要です。
デモ口座では、「どれぐらいポジションを持ったり、レバレッジをかけたらいいのか」、「スプレッドが開く時はどんな時なのか」などを、トレード体験しながら学べます。そして、チャートやインジケーターの使い方、チャートの分析方法なども勉強できます。
基礎的なことが理解できたら、一旦、デモ口座の金額をリセットして、実際にトレードする時に用意する資金量でトレード練習することをおすすめします。デモ口座が終了したら、30万円を口座に入れてトレードしようと決めているなら、デモ口座であっても、30万円で始めてください。
よくあるのは、トレード資金は30万で始めようと思っているのに、デモ口座の資金は1,000万円にして、トレード練習することです。資金が大きければ、利益も大きくなるので、大きな利益が期待できると錯覚してしまいます。それでは、デモ口座でトレード練習してもあまり意味がありません。
限られたデモ口座の資金で、自分が決めたトレード手法を試し、利益が継続して出るようになったら、実際の口座に資金を入れて、トレードを始めるといいと思います。
デモ口座でうまく行っていたとしても、実際に自分の資金でトレードしてみると、微妙な違いが出て、うまく行かないこともあります。
それは、実際に自分の資金でトレードしてみて、初めてわかることなので、あせらずに、ひとつひとつ丁寧にトレードを実践し、自分のトレードを見直していくことが早く上達する方法だと思います。
まとめ
デモ口座はあくまでシミュレーションです。飛行機操縦でもバーチャル体験ができますが、バーチャルでうまく操縦できても、お客さんを乗せて実際の飛行機を操縦するのとは全く違いますよね。
デモ口座を卒業し、自分の資金でトレードを始めるときは、最初の1年は全額失っても大丈夫だと思える資金の範囲で、小さめの枚数でトレードしましょう。失ったとしても勉強代だと割り切れるぐらいの資金がいいですね。
FXを始めた人の40%は1ヵ月で辞めてしまうという統計があるほどです。1ヵ月ではトレードが上手になるには、あまりにも短すぎます。資金が底をつかない限り、トレードの練習が続けられ、トレードの上達が期待できます。
正しいことをしていれば、結果は後からついてくると自分に言い聞かせ、最初の1年は利益を求め過ぎないことが大事だと思います。
海外旅行へ毎年行けるほど、お金のゆとりがほしい