損切りしないで勝てるのか

2018年11月16日

投資をしている人たちの間で必ずといいほど議論に挙がるのが、“損切り“。
損切りとは・・・・(そんぎり、ロスカット、Cut Loss)
含み損が生じている投資商品を見切り売りして損失額を確定すること。
投資の世界では、損切りできない人は、最終的には生き残れない。必ず破産する。とまで言われますし、投資を始める際、読む指南書には、だいたい損切りは絶対してください!と書かれてあります。
そこで、今回の質問です。
「毎日1020万円ずつ稼ぎ、月200万円以上利益を上げている方がいて、
損切はしないのですか。と質問したところ、損切は最終手段です。
私は、損切をしなければならない相場では、トレードしないのでする必要がありません。という答えが返ってきました。では、エントリーすると必ずプラス決済になるのですか?と聞くと、はい。ほとんど数時間で決済できます。ほとんどというと、たまに数時間で決済できないときがあると?本当にごくたまにです。でも、プラ転するところでエントリーするので、今のところ、100%戻ってきます。ということでした。やはり、稼いでいる人は、トレードスキルが違うんでしょうか。スキルさえ磨けば、損切せずに、勝ち続けることは可能なのでしょうか。」
損切りせずに勝ち続けることは可能か?
という質問ですが、みなさんはどう思いますか?
ちょうど私がトレードを始めた13年ほど前の2005年頃、大金を稼いだカリスマトレーダーと呼ばれる人の中には、損切不要論者は実際存在しました。
私の場合、損切せずに大失敗を重ねてきた結果として、
“損切しない?入れない?それダメでしょ。基本中の基本だから!!!”
という結論に達したのですが、一方で、でも、絶対それで勝てない。ってわけじゃない。とも思っています。
やり方次第では、損切しなくても、資産を増やすことは可能です。
例えば、以下のような場合です。

1.レバレッジは1-2倍以下


要は資産管理ですね。資金に余裕のある方でしたら、10円でも20円でも含み損にも耐えればいいのです。なので、極端な話、100円相場が動いても、破産しない程度の余剰資金で売買すること。知人で、あの歴史的な大暴落のあったリーマンショック時でも損切りせずにずっとクロス円を持ち続け、5年後に含み損をプラ転回復した人がいました。決済しない限り、利益にも損失にもなりませんが、ロング・ポジションであればスワップだけは利益になりますからね。株の優待で有名な桐谷さんも損切りしない派です。でも、大抵の人は資金管理に失敗し、持ちこたえるだけの資金余力がなく、強制ロスカットにあうのがオチ。
また、このやり方の場合、大事なのは資金管理の他、精神的なタフさも必要となります。
膨らむ損失を目の前にして、じっと耐えられるかどうか。普通の人であれば、心がズタズタになり、耐えられずに撤退してしまうでしょう。そこさえクリアできれば、最終的に資産を増やすことができるでしょう。

2.勝ち逃げする

要するに、一時的にでもそのときの相場にばっちりハマッたトレードで、損切せずに勝ち続け、資産をどんどん膨らませるのです。たまたまだったとしても、10万円が1,000万円、1億円になった。なんていう人も実際いらっしゃるので、決して不可能ではないでしょう。資産が十分膨らんだところで、トレードを止めてしまう。もしくは、利益分、元本を出金し、もう二度とつぎこまないようにすれば、勝ち逃げできます。
例えばレンジ相場であれば、上がっては売り、下がっては買い。みたいなトレードをすれば、損切しなくても勝てます。
問題としては、その歯車が狂ったときでしょう。
“あら?それまで勝っていたのに勝てなくなってきたぞ。じゃあ止めよう。” 
このように相場の風向きの変化を感じ取り、手を止めることができる人は稀かと。
スキル云々というよりは、運にも大きく左右されます。逃げるタイミングがやはり難しいのです。私もかつて別口座を作り、何度か試したことがあるのですが、止め時がわからず、勝ち逃げどころか、結局最後には資金を食いつぶして終了。
のパターンばかりでした。資産が膨らんだところで止めよう。と思うんですけど、これがなかなか難しい。
一発退場は、あっという間です。億だろうがなんだろうが、レバレッジを効かせていれば、膨らますスピードも速いですが、失うときも一瞬です。
質問者さんがお聞きになったお相手の方は毎日10-20万円稼いでいらっしゃるということでしたが、決済履歴ではなく、口座情報をみたら、もしかしたら含み損で真っ赤。かもしれませんしね。
それでも損切せずに一財産を築いて勝ち逃げできる人、そのタイミングが絶妙な人はすばらしいセンスの持ち主だと思います。
私は常々、
”相場に絶対はない”
と思っていますが、
”絶対勝てる手法はない”のと同じで、”絶対負ける手法もない”
と考えます。
ただ、トレードというものは、長く相場とおつきあいできてこそスキルが磨かれる、優位性が生まれるものであり、そういった点から言うと、やはり損切りをしっかりしながら利益を積み重ねていくやり方のほうが懸命です。

この記事のライター

sarah

FXトレーダー・コラムニスト
2005年からFXトレーダーとして米紙ウォールストリートジャーナルやテレビ東京『ガイアの夜明け』等取材を数多く受ける。FX、仮想通貨(ビットコイン)のコラムニスト。現在は米国で子育て中。著書「わたし、すっぴんジャージで億を稼いでます」(幻冬舎)
【ブログ】「FXトレーダーSarahのFX日記」
【twitter】https://twitter.com/sarahfx1

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