貸借対照表に載せる資産の基準とは

2019年7月10日更新

前回は「資産」とは何なのか?についてお話ししました。
今日はもう少しそのあたりの話を掘り下げていきましょう。
結論から言いますと「資産」として貸借対照表に載せて良いかどうかの判断基準には以下の4つがあります。

①お金に変わるもの

これは分かりやすいですね。「現金」や「預金」、「株」や「土地」がこれに該当します。これらはすべてお金に変わりますからね。あとは企業にとって「商品」や「製品」も「売上」を上げることでお金に変わりますね。また、人にお金を貸している場合も「貸付金」というして資産になります。お金を返してもらう時には貸付金は「お金に変わる」と言えるからです。

②お金を生み出すもの

これもまだ分かるかと思います。前述の「土地」も言い換えれば「お金を生み出すもの」です。土地を貸して賃料をとればそれは立派な「お金を生み出すもの」だからです。建物や工場、機械やあとは細かなパソコンなどもそうでしょう。企業はそれらを毎日使うことでお金を生みだしているのですから。

③将来の支出を減らすもの

これは少し難しいですが①をより広く考えた概念で、「お金に変わるもの」だけではなく「将来出ていくお金を減らす」効果があるものも広義の「お金に変わるもの」と考えるのです。
例えば「前払費用」です。保険など3年契約のものを一括で払った場合、契約期間のうち2年分は今年ではありません。つまりこの2年分は「本来後日払うべきだった保険料を先に払うことで、将来のお金の支出を減らしている」と考えることもできるのです。

④将来の費用になるために待機しているもの

上記の①②③のうち「商品」「製品」、「建物」や「工場」、「前払費用」などはこの考え方により「資産」に分類することもできます。
「商品」「製品」がどうして①のように「資産」になっているのか。それはその年に「売れた」ものは損益計算書の「売上原価」になる一方、その年度末に「売れ残っている」部分が貸借対照表に残っているからです。前回もお話ししましたようにそれは「建物」や「機械」でも同じ。「減価償却」というルールによって、その年の分だけは損益計算書の「減価償却費」になる一方、その年度末にまだ減価償却されていない部分が貸借対照表に残るのです。

会社はまずお金を集めます。そのお金が「借金」なら「負債」、株主から出資してもらったのであれば「純資産」となります。
そしてそのお金が「資産」になります。最初は現金や預金だけですが、その現金預金で、いろんなものを買うことにより機械などの他の「資産」に変わることもあるでしょう。
そしてその「資産」を「費用」に変えます。商品は売上原価になり、機械は減価償却費になるのです。
そしてその「費用」を使うことで売上という名の「収益」が生まれます。そして「収益」から「費用」を引いたものが「利益」になり、利益の分だけ会社の「純資産」が増えて会社はまた「資産」を買うことができるというサイクルが生まれるのです。
「資産」というのものの本質から、この会計の一連の流れをイメージできるようになりましょう。
短期間で会計のポイントを学ぶ!

この記事のライター

野瀬大樹

公認会計士・税理士。大手監査法人にて会計監査 、株式公開支援、財務調査、内部統制構築業務にかかわる。会計のプロとしての視点から家計のリストラに着手し、支出を1年で50%減らす。さらに自身の労働時間を年間1000時間減らす中で、所得の増加にも成功している。公認会計士協会主催の講習の講師も務め、小中学生に会計とお金の話をわかりやすく伝える授業には定評がある。著書に「20代、お金と仕事について今こそ真剣に考えないとやばいですよ!」(クロスメディア・パブリッシング) 、「自分でできる 個人事業主のための青色申告と節税がわかる本」(ソーテック社)などがある。

About the author

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

お金の教養をもっと知るには?

お金の教養スクール体験セミナー

学べる3つのこと

家計から保険、年金、税金まで「学校では習わなかった」人生に必要なお金の知識がまるごと学べます。お金に対する考え方や付き合い方が、今日から変わるセミナーです。

受講料 無料
受講期間 申込みから3日間

申込みかんたん30秒!

ファイナンシャルアカデミーは
「お金の教養」を身につけるための
日本最大級の総合マネースクールです。

開講年数No.1|受講生数No.1|受講生満足度98.7%

※調査実施期間:2021年9月21日~2021年10月1日 ■開校年数:開校からの年数及び事業の継続期間 ■累計受講生数:開校から調査時点までの、講座受講申込者の総数。■受講生満足度:2021年上半期の有料講座が対象。当校調べ。■調査範囲:日本国内 ■第三者機関名:株式会社 ESP総研 調べ(2021年10月1日時点)


ページトップへ