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2019年9月18日更新

かんぽ生命の不適切営業で想起した過去の保険金不払い問題の原因とは?

かんぽ生命の二重契約の報道など、保険業界の営業手法のあり方もいろいろと考えなくてはいけない時に来ているようです。
今回は保険業界の複雑化が招いた営業のミスなどが重なって2008年頃に起こった「保険金不払い問題」についてちょっとお話しましょう。

保険金不払い問題とはいったい何が原因だったのか?

およそ10年ほど前の話になりますが、2008年頃から保険金不払い問題が報道され、保険会社の信用がガタ落ちした事件がありました。
今でもなんとなく覚えていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
このような事態はなぜ起こったのか?
この事態が起こった理由は大きく2つあると思われます。
1つ目は、一般的にも保険商品自体が必要以上に複雑になり過ぎてしまったことです。
あまりにも複雑過ぎて、販売した保険会社側にとっても複雑過ぎて、手抜かりが出てしまったのでしょう。
ですから、契約内容のチェックミスや社内での連絡ミスや案内ミスをしてしまったのが原因だと思われます。その結果、支払うべき保険金や給付金を保険契約者に支払っていなかったことが判明したというわけです。
当時、金融庁が発表した内容によりますと、保険会社37社でおよそ135万件、約973億円が支払われていなかったということがわかりました。
医療保険に関しては日帰り入院や通院特約の不払いが多かったようです。
医療保険に限っては、当然保険会社側の問題もありましたが、保険契約者側があえて申請していなかった事例も多かったことも原因です。
なぜ保険契約者側があえて申請していなかったかと言いますと、日帰り入院や回数の少ない通院では、給付金をもらうためにすら医師の診断書が必要です。
診断書の手数料は各病院でちがいはあれど5,000円~8,000円くらいかかってしまいます。
そのために病院へ出向いてその手数料を支払い、診断書を受け取ったとしても、日帰り入院や回数の少ない通院の給付金をもらったところで割に合わないということが申請しなかった理由と思われます。

保険募集人の資格試験が簡単過ぎるのも要因か?

2つ目は、保険を販売する保険募集人の知識不足も保険金不払い問題の1つだったと言えます。
保険募集人の資格試験である一般課程試験は驚くことに合格率がほぼ100%に近いそうです。
現在、保険商品が複雑になっているにも関わらず、販売する資格を持つ保険募集人は言ってみればちょっと勉強すれば誰でも合格できるシステムになっているわけです。
こういったことから保険募集人の資質の問題も保険金不払い問題では問題視されました。
また、ちょっと話はそれますが、約款は保険に加入してからしか渡されませんよね?
本来であれば、加入を検討する段階で契約者が約款の内容を詳細に見ることができることが高額商品を販売する側の商売、ビジネスとして筋だと思います。
まあ加入前に渡されても文字は小さく、しかもたくさん書いてあって意味がよくわからないかもしれませんが、それでも先にちゃんと提示するなり渡すなりするのが本筋であり、誠意ある姿勢であると思います。
販売することに重きを置いて来た保険業界にとってツケが回って来たのがこの保険金不払い問題へと発展したのだと思います。

かんぽ生命に十数年前に高齢者が三重契約していたのを解約アドバイスした話

簡単にお話しますが、当時72歳の女性から「保険料の支払いがキツい」というご相談を受け、拝見したところ、かんぽ生命(当時簡易保険)の養老保険に3口も加入されていました。
養老保険とは死亡保障と同額の満期金が支払われる生命保険ですが、それぞれ100万円満期や200万円満期の養老保険に3つも加入されていたのです。
「どうして3口も加入されたんですか?」とお尋ねしたところ、「簡易保険の人にお孫さんのためにお金を残されませんか?と言われて加入した」ということでした。
保険証券を拝見したところ、医療保険もセットで加入されていました。
医療保険は他の保険会社の商品に加入されていたので、完全にムダな医療保険が3つもあるということになります。
それに養老保険自体も元本割れするもので、さすがに私もビックリしたことを記憶しています。
そこでこの高齢者の女性には、このまま加入を続けた方が最終的に損をする2つの養老保険を解約するようおすすめしました。
1つの養老保険に関してはすでに手遅れで、今解約した方が逆に損をするのでこのまま加入しておいた方が良いという結果を告げました。
この高齢者の女性はその後、保険料支払いが楽になったと喜んでいただけましたが、このような営業を十数年前からやっていたのですから驚きです。
もし保険に加入する機会が訪れたら、担当者が資質の低い保険募集人だとキチンと保障内容などを説明しきれないかもしれません。
だからこそ、保険に加入する場合は自分自身もある程度の保険に対する知識を持つことはとても大切です。
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この記事のライター

末永健

家計の学校S.H.E代表。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP認定者。主婦層を中心に、家計の管理・節約と保険の見直し方・選択法の情報発信に特化した完全独立系ファイナンシャルプランナー。【A-LIP式必要保障額計算メソッド®(商標登録)】を考案。保険商品を販売しないFPとして、ネット上のみで真の情報を配信する異色のFP。著書に「書けばわかる!わが家にピッタリな保険の選び方」(翔泳社)がある。

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