高齢者世帯の平均所得は318万円!~高齢者世帯の所得実態~

2018年8月14日更新

セカンドライフを素晴らしいものにするには、健康とともに経済的な心配なく生活できることも大事なポイントです。
既にセカンドライフを送っている人はどのように収入を確保しているのでしょうか?公的年金だけで足りているのでしょうか?7月に発表のあった統計結果で確認してみました。

高齢者世帯の所得は20年前とほとんど変わっていない

厚生労働省の国民生活基礎調査では、世帯や所得の状況を全国的に調査しています。高齢者世帯の平均所得も毎年調査していることから、過去32年間(1985年~2016年)の推移を下記にてグラフにしてみました。比較対象として高齢者世帯を含めた全世帯の平均所得も載せておきます。
※厚生労働省の国民生活基礎調査では、高齢者世帯は65歳以上の人のみで構成するか、または18歳未満の未婚の人を加えた世帯としています。

資料:厚生労働省「平成29年国民生活基礎調査」
※1994年は兵庫県を除いた数値、2010年は岩手・宮城・福島県を除いた数値、2011年は福島県を除いた数値、2015年は熊本県を除いた数値
2016年の高齢者世帯の平均所得は318万6千円で、前年より10万5千円も増えています。しかし過去の推移をみると、20年前の所得額とほとんど変わりません。
1996年は316万円で、その後は290万円から336万円の間を行ったり来たりしています。
2016年の全世帯の平均所得は560万2千円で、前年より14万8千円増えています。しかし20年前の1996年は661万2千円なので、20年間で実に101万円も減っています。
この20年間、高齢者世帯の所得はほとんど変わらないのに、高齢者世帯を含めた全世帯の所得が101万円も減っているということは、現役世帯(高齢者世帯を除いた世帯)の所得が101万を超えて大きく減っていると言えます。
ここ数年はアベノミクスの成果からなのか、全世帯の平均所得は上昇傾向にありますが、世代間格差が大きくならないような政策を期待したいものです。

一部の高齢者世帯が平均値を押し上げている

次に高齢者世帯の所得を階級別に分けてグラフにしてみました。

資料:厚生労働省「平成29年国民生活基礎調査」
※1994年は兵庫県を除いた数値、2010年は岩手・宮城・福島県を除いた数値、2011年は福島県を除いた数値、2015年は熊本県を除いた数値
一番左端から平均所得が「50万円未満」「50万円以上100万円未満」「100万円以上150万円未満」と50万円ごとに分けて並び、1千万円以上はもう少し大きな分け方になっています。
高齢者世帯の平均所得で最も世帯の多い階級は「200万円以上250万円未満」で、高齢者世帯全体の12.8%となっています。次に多いのが「150万円以上200万円未満」の12.1%、その次が「100万円以上150万円未満」の11.4%となっています。高齢者世帯の平均所得は318万6千円なので、何れも平均を大きく下回っています。
これは一部の高額所得世帯が平均値を押し上げていることで起きています。平均所得が1千万円を超える高齢者世帯が2%程度もあります。
ただ、全体の70%は350万円未満なので、仮に高齢になってからの所得見込みが平均以下でもあまり気にする必要はないです。

半数の世帯が所得は公的年金しかない

最後に高齢者世帯の所得のうち、公的年金(恩給を含む)の占める割合がどのくらいか確認してみました。

資料:厚生労働省「平成29年国民生活基礎調査」
上記グラフでは公的年金の総所得に占める割合が20%から100%まで6区分に分けています。
公的年金(恩給を含む)の総所得に占める割合が100%、つまり所得は公的年金のみの世帯が半数強(52.2%)となっています。公的年金を非常に頼りにしている高齢者世帯が実に多いことがわかります。
日本はこれから超高齢化社会になり、今よりも更に少ない現役世代で、多くの高齢者を支えていかなければなりません。公的年金制度が健全に持続していくためには、今後も年金保険料の負担が増えたり年金受給額が削減されたりする可能性は大いにあります。
もしかしたら、65歳から公的年金を受け取るという前提も変わるかもしれません。変わっても生活していけるよう、公的年金以外の所得確保を目指していくとともに、払い忘れの年金保険料があれば、今のうち(国民年金保険料の後納制度は2018年9月30日で終了)に払っておきましょう。
厚生労働省ホームページ「平成29年国民生活基礎調査

この記事のライター

松浦 建二

CFP®認定者・1級ファイナンシャル・プランニング技能士。青山学院大学卒、大手住宅メーカーで戸建てやアパートの営業を経験後、外資系生命保険会社へ転職し生命保険と投資信託の営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する執筆や講演も多数おこなっている。青山学院大学非常勤講師。http://www.ifp.cc/

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