債券型投資信託って?メリット・買い時・リスクについて解説

2019年11月23日

投資信託は少額から分散投資を行うことができますので、投資初心者から投資歴の長い方まで幅広く利用されています。
最近ではつみたてNISA制度の導入や各投資信託のコスト競争などにより更に投資信託の魅力は増しています。
そんな投資信託の中に「債券型投資信託」というものがあるのをご存知ですか?
今回は債券型投資信託について、そのメリットやデメリットなどを紹介します。
ぜひ債券型投資信託について知っていただき、投資の参考にしてください。

債券型投資信託とは

債券型投資信託とは投資信託の中でも、投資対象を債券に限定した投資信託のことです。
投資信託の投資対象としては債券の他に、主に株式やREITなどがあります。
債券型投資信託の具体的な債券は商品によって異なりますが、どの債券型投資信託も複数の債券をまとめた投資信託ですので、債券に対して分散投資を行うことが可能です。

債券と株式の違い

債券と株式の違いは返済義務があるかどうかです。
債券を発行すると発行体(企業や国など)は債券購入者に対して決められた金額を支払う義務が発生します。
一方、株式の場合は出資となりますので、企業が利益を出して株主に利益が還元されれば株主も利益を得ることができますが、あくまでも企業側は株主に対してお金を支払う義務はありません。
また、債券は利率などが発行時に決まっていますので、いついくら受け取ることができるのか知ることができます。
株式の場合、利益額はもちろん利益が出るかどうかも分かりません。

債券型投資信託のメリット3つ

債券型投資信託にはどういったメリットがあるのでしょうか?
つづいて債券型投資信託のメリットを紹介します。

1、値動きに安定感がある

債券型投資信託の値動きは株式に比べて安定しています。
株式が数日間、場合によっては1日で大きく値動きするのに対して、債券型投資信託はそれほど大きく値動きすることはあまりありません。
そのため、投資の損益をそこまで気にすることはありませんし、値動きが気になって生活に悪影響を与えるという可能性も低いでしょう。

2、元本割れのリスクが少ない

債券型投資信託の2つ目のメリットは元本割れのリスクが少ないということです。
そもそも債券は利息などが決まっているので、リターンの予測がしやすく実現性も高いので、株式のように業績予想などによって価値が大きく変わるということがありません。
株式の値動きが激しいのは、良くも悪くも将来得られる利益の予想が難しく、日々その価値が変わるからです。
債券は債券を発行している企業や国が破綻(デフォルト)でもしない限り、値動きは比較的安定しており、元本割れのリスクも株式に比べて少なくなります。

3、ファンドマネージャーが運用してくれる

債券型投資信託は投資信託の一種ですので、他の投資信託と同様に運用は全てファンドマネージャーが行います。
また、運用に関してもルールが細かく決められていますので、投資運用のプロが厳格なルールに基づいて運用を行うのです。

買い時を見極めるには?株式市場の動きに注視!

債券型投資信託の買い時を見極めるには株式市場の動きがとても重要となります。
債券価格と株式価格は逆の動きをする傾向があり、株式市場が好調な時は債券型投資信託の基準価額は下落し、株式市場が不調の時に債券型投資信託の基準価額は上昇する傾向があるからです。
必ずしも債券と株式は反対の値動きをするわけではありませんが、そういった傾向があるということを覚えておきましょう。

債券型投資信託のリスクとデメリット

値動きが安定しているなどのメリットがある債券型投資信託ですが、リスクやデメリットも存在します。
ここでは債券型投資信託のリスクとデメリットを紹介します。

1、為替リスク(外国債券型投資信託の場合)

外国債券型投資信託の場合は為替リスクが発生します。
為替リスクとは債券価格の値動きだけでなく、為替の値動きによっても損益額が変わってしまうことです。
外国の債券を購入する場合、その国の通貨で取引をすることになります。
例えばアメリカの国債や社債などを購入するのであれば通貨はドルです。
この場合アメリカの債券の価格が上昇したとしても、それ以上に円高になった場合は円換算した時の基準価額は下落してしまいます。
特に新興国の通貨は安定していないものが多く、そういった国の債券を投資対象としている債券型投資信託は為替リスクに特に注意が必要です。

2、手数料がかかる

債券型投資信託は投資信託ですので、購入時、保有中、解約時に手数料がかかることがあります。
投資信託によっては、購入時と解約時の手数料が発生しないものもありますが、全ての投資信託は保有している間、信託報酬という手数料が発生します。

3、現金化に手間がかかる

投資信託は預金と異なり、いつでも自由に引き出しができるわけではありません。
現金化するには解約の注文を出し、その注文が約定して証券会社から受け渡しがされるという手順を踏む必要があり、現金化には手間と時間がかかります。

債券型投資信託の一例

最後に債券型投資信託をいくつか紹介します。

国内債券型投資信託

・eMAXIS Slim 国内債券インデックス
・ニッセイ国内債券インデックスファンド

先進国債券型投資信託

・eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
・ニッセイ外国債券インデックスファンド

新興国債券型投資信託

・iFree 新興国債券インデックス
・eMAXIS 新興国債券インデックス
ここで紹介しました債券型投資信託はどれも購入時手数料が無料で信託報酬が低いものばかりです。
ぜひ債券型投資信託選びの参考にしてください。

この記事のライター

森田賢一

FP2級資格を持つ30代男性会社員。10年以上の投資歴を持つ現役投資家。
10代から投資をはじめ、リーマンショックでは投資家としての心構えを鍛えられた。
株式を中心にETFやREITへの投資も行い、現在の運用資産は5,000万円。アーリーリタイヤを目指し投資の勉強は欠かさない。
ブログにて株式投資に関する情報を発信中
【ブログ】FP森田の株式投資ブログ

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